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トレランで初ウルトラマラソン50㎞完走

こんにちは、あいもんです。

またまたしばらく時間が経ってしまいましたが、レース報告です。

4月の中旬にハーフの距離のトレイルランニングの大会に出た後、下旬に50kmのトレイルランニングの大会に出ました。

初のウルトラマラソン、Squak Mountain 50kです。距離としてはウルトラの入門中の入門ですがコースは入門ではありませんでした。小さいと言っても山は山です。本当は5月のはじめに違うレースを走る予定でしたが、コロナの影響でキャンセルになったため、急遽このレースに出ることになりました。

ロードでもフルマラソン(42km)以上の距離を走ったことがないのに、アップダウンが激しい未舗装の道を50kmも走るなんて無謀かと思われるかもしれませんが、昨年12月から休みなしにコツコツ続けてきたトレーニングの成果を信じて制限時間以内での完走を目指し走ってきました!

結果、制限時間(10時間)以内に完走することができました。

もちろん、8時間46分もかかり、順位はかなり後ろの方でしたが、比較的難しいコースな上に悪天候ということもあり、当日出走しなかったランナーさんや、途中で棄権したランナーさんが続出していたようなので、スタートラインに立って最後ゴールできただけでも御の字。まさに自分を褒めてあげたいです!

しかし、ゴールまでの道のりはとても厳しく、その後のリカバリーにもそこそこ時間がかかりました。

コース

コースは、山の頂上まで行ってスタート地点まで戻ってくるハーフマラソンの距離のループをまず走り、中間に8キロの小さなループを走り、最後にまたハーフマラソンのループを走るというコースでした。

21km + 8km + 21km = 50km ということです。

累積標高差は3230mでした。

レース前半

一回目のハーフマラソンのループはとても快適に走れました。体調も脚も快調で、スピードはそれほどないけれど、いいテンポで走っているベテラン風トレイルランナーさんたちと抜きつ抜かれつしながら走りました。後半は他のランナーさんをちらほらと見かける程度だったので、前半にみんなと一緒に走れたのは大会の雰囲気を楽しむ上でとても良かったです。ランナーさんのファッション(シューズ、ザック、ウェア、タトゥー)もチェック。サンダルで走っている人もいたし、トレッキングポールを利用している人も。もちろん、まわりの空気に合わせて爽快に走ってしまった分、後半にこのツケを払うことになるのですが、またレースをやり直しても同じことをしただろうなと思います。

天候はスタート時からあまりよくなく、山頂付近ではザーザー降っている時間もありました。走れないほどではなかったですが、結局最後までやむことはなかったですね。時間が経つごとに道も泥でグチャグチャで、特に山頂付近は足がとられるほどひどかったです。

天候や道だけではなく、脚の状態の雲行きが怪しくなってきたのは、一回目のハーフマラソンのループを終えスタート地点のエイドステーションに着く直前の下り坂です。20キロ地点くらいでしょうか。

それまでは力強く下っていたのに、急に両脚の膝が痛くなってきて、ふくらはぎが固まり始めてきました。つる感じではなく、重く固く棒になってきている感じです。

不安を感じながらエイドステーションに到着して、ボトルに水を補給しました。エイドステーションには、山頂あたりで抜きつ抜かれつしていたランナーさん二人がすでにいて、そのうちの一人の若い男性とは山頂付近でお互いに自己紹介をしていたので、話しかけようかと思いましたが、お互いに切羽詰まっている感じだったのでやめました。(レース後に確認したらどうやらそこで棄権していたようです。話しかけなくて良かったです。その時点じゃなくても、自分もどこかであきらめてしまっていたかも。)

その時はエイドステーションにはほどんど滞在せず、続く8キロのループを走り始めました。先ほどの下りと違い、わりと急な上りからはじまるため、下りで感じていた痛みは感じませんでした。脚がこの状態になると、上りの方が断然楽です。が、また下り坂に入ると今度は本格的な痛みが襲ってきて、「こんなんで完走できるかしら」という考えが浮かびはじめました。

レース後半

29km(21km+8km)を走り、先ほどと同じエイドステーションに戻りました。今度はお手洗い(簡易トイレ)を使い、雨と泥でぐちゃぐちゃになった靴下を履き替え、またボトルに水を補給しました。本当は靴も履き替えたかったのですが、夫の姿が見えず。娘といちど家に帰っていたようで、また山に戻ってきたら駐車場に入れず遠くの道で待機していたとのこと。早朝に車を停めたところはエイドステーションの目の前だったので、そこに車があればトランクから靴を取り出せたのに・・・。やっぱり朝は送ってもらわずに一人で来れば良かったと後悔。(一人で来る予定でしたが、コロナ感染者が出て娘の土曜日本語学校が休みになったため、急遽二人が送ってくれることになってしまいました。)

この時に、エイドステーションのボランティアに「わたしの後に何人いますか?」(まさかビリ!?)と聞いたら、「まだまだたくさんいるよ!どちらかというと前から数えた方がはやい」と言われました。のちほど、これはとんでもない誤情報だとわかったのですが、この時に「じゃあ最後までがんばろうかな」(わたしのせいで大会が長引くことはないか)と思えたので、お兄さんナイス誤情報かもしれません。もしかしたら、出走しなかった人、それまでに棄権した人の数を頭に入れてなかったのかもしれないですね。おそらく完走したのは登録者の半数くらいだったので。

ということで、最後のハーフマラソンのループを走り始めました。頂上まではまた急な上り坂です。このあたりで、明らかにペースの落ちてきた人を何人か抜きました。

頂上付近にも小さなループがあり、同じ道を2回通るんですが、一回目の時に、その道をすでに一回通っていてそのままゴールに向かう下山ルートに行く若い女性ランナー二人組に追い抜かれました。わたしはまだ一回目だったので、下山していく二人がとても羨ましくて羨ましくて。しかも、二人ともとても力強い走りで、和気あいあいと楽しそう。こっちは痛いし孤独だし、次はもっとたくさんトレーニングして最後までこれくらい元気に走らないと!と心に誓いました。

そこからは本当に痛みとの闘いで、とにかく脚を前に運ぶことしか考えてなかったです。下りの時は脚を一歩出すたびに激痛が走るので、火の上を歩くみたいに「ひゃっひゃっひゃっ」とガニ股で下り、上りはそれを挽回するかのようにスタスタと早歩き。本当はきっと上りでそんなにがんばったらいけないのだろうけど、下りはもう何をしたって激痛で速く走れそうになかったので、上り以外にがんばれるところがなかったです。がんばろうという気持ちだけは強かったんですが。。。

頂上付近では、ベテラン風の年配の男性2~3名(それぞれ一匹狼)と抜きつ抜かれつを繰り返しました。彼らはレースを楽しむために参加しているので、山頂のエイドステーションではボランティアの人と話しながら水を飲んだり食べ物を食べたり。走り始めたら黙々。まるで修行僧。わたしは補給食はすべてザックに背負ってきたので、頂上のエイドステーションでの補給はまったくなしで、ゼッケンのナンバーを見せて通過を記録してもらうだけでした。なので、そこで抜いた人に下りで抜かされ、上りでまた抜いて、ということを繰り返していました。

ゴールへの道

そして最後の下り坂。こんなに長いこと痛いのにまだ痛むか!?というほど、感覚がなくなるなんてことはなく最後まですごく痛かったです。狭い急な坂道では、脚を肩幅に開いて両側の溝を利用する方法で下りました。変な恰好でしたが、ダメージをまだ受けていない筋肉を使え!という感じで。それでも、ゴールが近づいてくると少しずつ足取りも軽くなり、ゴール直前では一人抜いて、最後は必死のダッシュで、無事制限時間以内にゴール!

珍しく今回は夫がゴール付近にいて、森から出たところで右側のエイドステーションに行こうとする私に「違う違う~左がゴール!」とボランティアとともに教えてくれました。ゴールのアーチをくぐり、感動のハグ・・・ん?娘どこ?どうやら娘はゴール横の駐車場の車の中で本を読んでいたみたいです。あぁ、母の勇姿を見せたかったのになぁ。

ゴール後

まだ雨が降りしきる中、ゴール後の栄養補給開始。プロテインドリンクを飲んだり、大会開催者が用意してくれたカップヌードルを食べたり。わたしより少し前にゴールしていた年配のベテランランナーの男性とお互いを労い、

「キミ、エイドステーション素通りしてたけど、食べ物あるの知ってた?ちゃんと栄養補給しないと。」

「あー、食べ物は全部持ってきて食べながら走ってましたよ。」

「重いだろう?こまめにリフィルすれば持ち運ぶのは少量の水だけで大丈夫だよ。」

なんて話をしました。初心者なのバレバレですね。おそらく、重量のことを考えると各エイドステーションの食べ物を上手に利用しながらレースに挑むのが正しいのだろうけど、初心者なので変なものを選んでしまいパニックになると嫌だったので。アメリカの食べ物って普通のお菓子でも美味しいもの少ないですからね。

栄養補給は、ジェルの他にもグミや食べなれたバーなどをジップロックに入れて、豪快にボリボリ食べながら坂を上っていたので、後ろのランナーさんに「それおいしそうなピザだね。ピザ食べたい。食べたいぜ~!」と言われました。おそらくエイドステーションの食べ物よりもおいしそうに見えたから出た冗談だったのかなーと思います。

ラン後の栄養補給をした後は、身体が冷えてきて歯がガチガチ言ってきたので全身新しい服に着替えて、歯磨きをして、インビザラインという歯列矯正のマウスピースを装着しました。そして、持ってきたクーラーから保冷剤を取り出して膝を冷やしながら帰路につきました。

完。



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