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映画日誌’24-51:グラディエーターII 英雄を呼ぶ声
trailer:
introduction:
巨匠リドリー・スコットが監督を手がけ、アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5部門を受賞した『グラディエーター』の続編。古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ、剣闘士として苛烈な戦いに身を投じる男の姿を描いた前作に続き、ラッセル・クロウが演じた前作の主人公マキシマスの息子ルシアスの物語が描かれる。『aftersun/アフターサン』のポール・メスカルが主演を務め、デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、前作でヒロインを務めたコニー・ニールセンらが脇を固める。脚本は『ナポレオン』『ゲティ家の身代金』のデビッド・スカルパ。(2024年 アメリカ)
story:
ローマ帝国が栄華を誇った時代。平穏な暮らしを送っていたルシアスは、将軍アカシウスが率いるローマ帝国軍の侵攻によって愛する妻を殺され、捕虜として拘束されてしまう。すべてを失い、アカシウスへの復讐を誓ったルシアスは、謎の奴隷商人マクリヌスに買われ、ローマへ赴く。そこで剣闘士《グラディエーター》となった彼は、復讐心を胸に、力のみが物を言う円形闘技場、コロセウムで待ち受ける死闘へと踏み出していく。
review:
『エイリアン』や『ブレードランナー』などと並び、巨匠リドリー・スコット監督の代表作に数えられる『グラディエーター』の後日談である。あれから24年、干支が2周したのかと思うと感慨深い。単体でも楽しめると思うが、一作目の因縁関係を引き継いでいる。あれ、どうだったっけ、そうだったっけという気持ちになったので、10月に4Kでリバイバルしていた一作目を・・・観ておくべきだった・・・けど、一作目を直前にスクリーンで観てから今作に挑んだら、見劣りしていたような気がする。『マッドマックス』で体験済み。
Wikipediaで前作のあらすじを読むといいかもと思いつつ、あらすじだけでどれだけ壮大なドラマだったか分かってしまうんだよなぁ。なので概要だけおさらいするのが賢明。古代ローマ帝国の後継者争いに巻き込まれ、妻子を焼き殺されて奴隷に身をやつした将軍マキシマムが、復讐心をモチベーションに剣闘士(グラディエーター)として名を馳せ、身分違いで叶わなかった昔の恋人と再会したりしながら頂上決戦に挑むお話だよ!今作ではマキシマムの息子ルシアスが、妻を殺された復讐心をモチベーションに剣闘士(以下同文)
主人公ルシアスを演じるポール・メスカル、よくこんな古代ローマ彫刻顔見つけてきたなぁ。ラッセル・クロウ演じるマキシマムの圧倒的な存在感や野生味には少々及ばないが、野生児ラッセルに比べると統治者としてのカリスマ性みたいなものが加味されて、二世っぽい。しかし何故か猿やサイと闘わされたりするルシアスの戦闘スタイルが、完全に百獣の王・武井壮なのである。要するにケレン味の無いバーフバリ(王の凱旋)じゃねぇかと思った人は正直に手を挙げなさい。
ちなみに今回、双子の皇帝が「北斗の拳」に出てきそうな悪役キャラでなかなか強烈なんだけど、やっぱり一作目のホアキン・フェニックス演じるコモドゥス帝に比べると狂気が足りない。ホアキンと比べたらかわいそうなんだけど、二人がかりでも足りない。そして演じた人物のキャラクターのせいか、映画にずっしり重厚感を出すデンゼル・ワシントン効果が少なかった気がするなぁ。と、何だかんだ言ってもさすがはリドスコ先生のスペクタル超大作、160分はあっという間。IMAXなどの大きなスクリーンで体験することをお勧めする。
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