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映画日誌’25-04:ストップモーション

trailer:

introduction:

ストップモーション・アニメと実写を融合させ、現実と虚構の境界があいまいになっていく恐怖を描いたサイコホラー。映画監督志望の女性がストップモーション・アニメを制作していくうちに、闇と狂気の世界に入り込んでいく様を描く。主演は『ナイチンゲール』『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』などのアシュリン・フランシオーシ。ストップモーション・アニメの短編『Bobby Yeah』が英国アカデミー賞最優秀短編アニメ賞にノミネートされたイギリス人監督ロバート・モーガンによる長編デビュー作。(2023年 イギリス)

story:

偉大なストップモーション・アニメーターであるスザンヌ・ブレイクの娘エラは、体がうまく動かせなくなった母の手足となって制作の助手をしている。そんなある日、母が倒れ、昏睡状態に陥ってしまう。エラは制作が中断された作品を完成させようと奮闘するも、独力では作業は思うように進まず、アイデアも浮かばない。偶然出会った謎の少女の力を借りることにしたエラだったが、次第に現実と虚構の壁が崩壊していき、精神的に追い詰められていく。

review:

その金曜日、休暇を取っていた私は、新宿三丁目でA24制作のお下劣クソバカミュージカル映画を観たのち、紀伊国屋書店をパトロールしたい気持ちを堪えて足早に新宿駅東口方面に向かった。15分後にストップモーションアニメをモチーフにしたホラー映画が始まるからだ。オンライン購入のチケットを発券し、入り口でスタッフに手渡すと「あれ、お客様、こちら14:30の回のチケットですね」「ファッ!?」まあ、何が起きたかは察していただくとして、紀伊国屋書店をパトロールする時間が出来たわけだ。全フロアを制覇する勢いで情報収集したのち、何事も無かったかのように劇場に舞い戻った。いざ今年初ホラー。

ところがこれが全く面白くない。とにかく、一つのシーンがやたらと冗長なのである。多分サイコホラーなんだけど、致命的に怖くない。煽られるような恐怖感や緊張感ゼロ。ちょっと痛そうなシーンは思わず薄目になったけど、それも必然性が分からない。作品のテーマやメッセージがモチーフに落ちてなくて、結局何が言いたいのかよく分からない。支配的な母親によって形成されたインナーチャイルドの暴走が描かれているのだと思うが、いまいち主人公の動機と目的が分からない。よくない脚本のお手本を見せられた感じで、直前に観たお下劣クソバカミュージカル映画がものすごくいいものに思えてくる。

オープニングシークエンスが一番緊張感あったんじゃないかな。しかし張り詰めたその静寂を破るように、隣の人がポップコーンを貪り始める。暗くなると食べ始める人おるよね。ずっとポリポリポリポリポリポリポリポリ響いているので、堪らずアナタチョットノイジーって丁重にお伝えするなど。ところが開始3分で前方からイビキが響き渡り、違う方向からも寝息が聞こえてくる始末。私もかろうじて意識を保って最後まで見届けたものの、あまりにも印象に残ってなくてラストシーン覚えてない。こんなことなら新宿本店を彷徨わなくてよかったし、何なら隣の人、ポップコーン貪り食ってて全然よかったわ。ごめん隣の人。

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