映画日誌’24-17:デューン 砂の惑星 PART2
trailer:
introduction:
『メッセージ』『ブレードランナー2049』などのドゥニ・ビルヌーブ監督がフランク・ハーバートのSF小説「デューン」を映像化し、第94回アカデミー賞で6部門に輝いたSFアクション『DUNE デューン 砂の惑星』の続編。惑星デューンを舞台に繰り広げられる壮大な宇宙戦争を描く。ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソンら前作のキャストに加え、『エルヴィス』のオースティン・バトラー、『ミッドサマー』のフローレンス・ピュー、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』のレア・セドゥらが新たに出演する。(2024年 アメリカ)
story:
砂の惑星デューンをめぐるアトレイデス家とハルコンネン家の壮絶な宇宙戦争が勃発。ハルコンネン家の策略により、アトレイデス家は一族を滅ぼされてしまう。最愛の父とすべてを失い、唯一の生き残りとなった後継者ポールは、運命の女性である砂漠の民チャニと心を通わせながら、救世主としての運命に導かれていく。一方で、ハルコンネン家は宇宙を統べる皇帝と連携し、その力を増していた。新たな支配者としてデューンに送り込まれてきた次期男爵フェイド=ラウサに対し、ポールは反撃の狼煙を上げ、最終決戦に挑む。
review:
圧倒的な映像体験をした。想像を遥かに超えて、ただただ凄かった。低気圧と花粉症と抗ヒスタミン剤で冴えない脳がバキバキに覚醒して、眠気なんて宇宙の彼方に吹っ飛んでいった。どうせジェイソン・モモアたんは出てこないし寝ちゃうかも、なんて思ってて本当にすみませんでした・・・。一瞬一瞬に目が釘付けになり、166分があっという間。この没入感をどう言葉にしていいのか分からない。こんなに語彙力を失ったのはバーフバリ以来かもしれない。とにかく可能な限りIMAXで観るべきである。この映像体験を超えるのは、3作目だけだろう。
ティモシー・シャラメを愛でる映画であることは相変わらずだが、ていうかティモシー・シャラメが主演する映画は大体そうだが、今回からポールと敵対するハルコンネン家のフェイド=ラウサとして『エルヴィス』のオースティン・バトラーが登場。冷酷で残忍な暴君を、独特の存在感で演じる。最初、スカルスガルド家のアレクサンダーかと思った。ステラン父さん、原型留めてないけどハルコンネン男爵だしね。フローレンス・ピューもレア・セドゥも登場するだけで不穏だし、カルマ背負ってそうな存在自体が凶兆。もはや3作目が楽しみである。
ここにきて、俄然『ホドロフスキーのDUNE』を観たくなってきた。1975年にホドロフスキーによって小説「デューン」の映画化が企画されるも撮影を前に頓挫したという、“映画史上最も有名な実現しなかった映画”の顛末を描いたドキュメンタリーである。ホドロフスキーのストーリーボードはハリウッドの各スタジオに持ち込まれ、その構図や設定などのアイデアはスターウォーズやエイリアンを始めとしたSF映画に多大なる影響を与えたと言われている。本作にもどのくらい影響を与えているのか、ホドロフスキーのファンとしても興味深い。