贅沢なため息
先週、青い尻尾のニホントカゲを
先日、つーっと降りてきた女郎蜘蛛を
今日、ぶんぶん飛び回るオニヤンマを
外にそっと逃した。
職場オフィスでのことである。
一歩、外に出ると山の匂い。
神戸の街から始発の快速電車に乗り
京都の山あいの職場に着くのはAM8時過ぎ。
運が良ければ野生のシカが出迎えてくれる。
学生が残していったオブジェに草花がそよいでる、
研究棟のちかくには、ネコが棲みついてる。
そんな職場がだいすきで
あっという間に年月が過ぎた。
ただ、この距離だけ...。
毎日往復160kmの通勤さえなければ...。
JR京都線が運転を見合わせるごとに
ため息が加算されていく。