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香りや散歩や2歳の娘、絵描きの夫と暮らす。神戸と京都を毎日行き交う日々、AM6時台の通…

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香りや散歩や2歳の娘、絵描きの夫と暮らす。神戸と京都を毎日行き交う日々、AM6時台の通勤電車の中からnote始動。日々の気づきや大切にしてること、これからの挑戦など綴っていきます。

最近の記事

秋空にお出汁、それから上燗も。

空が高く冷えるから、今夜は日本酒だ。 それと、あったかい出汁でおうどんにしよう。 そんなことを思いながら歩いていると、 夫とむすめの後ろ姿を発見した。 夫とむすめは、車で片道35分かけて 山の保育園に通っている。 (どのくらい山か、は過去の記事をよんでね) 私は、遅延や運休が日常茶飯事のJRで 片道2時間かけて通勤をしている。 だから互いの帰宅時間は読めなくて 帰り道が一緒になるなんて ほぼ奇跡、な我が家の確率なのである。 思いがけない偶然に、はにかみ顔のむすめ。

    • 栗色パーマのショートカットで。

      この初秋にこのヘアスタイルにしてから 楽でラクで、しょうがない。 なにがラクって、 根本さえしっかり起こしてやれば 髪をまとめなくてもサマになるんだよね (さようなら、散逸するピンやヘアゴム達)。 それまでは数年かけて、 肩より長いストレートヘアに 細かい筋を幾重にも入れてトーンアップし 自然なグレイヘアを目指していた私。 60を過ぎた母は見事なグレイヘアだから 私も、抗わないヘアケアを 考えさせられてきた結果では、ある。   ただし毎回、3時間はかかるこのメンテ。

      • 蒸留、アロエとブラックペッパー。

        そう、忘れてはならない蒸留のおはなし。 夜な夜なエールの気分で、香りを蒸留。 私がnoteをはじめたのも、 " 香り " が一番の理由だったしな。 ということで原点回帰、香りのはなし。 王道ハーブで腕ならし、ついに切り込む 変わり種の芳香蒸留水の抽出劇。 1. キダチアロエ 義実家の庭に、わっさわさ それこそ売るほど生えていたアロエをひと株、 まるまる蒸留してみると... あら不思議、 なんとも滋味深いハチミツ生姜湯のよう。 蒸しあげられたアロエの実はぷるぷるで

        • うお座、ここにあり。

          他の人が遠くに感じるときが その場を離れる、転機のサイン。  これまで何度か得たことのあるその感覚は、 確実で、ごまかしが効かない。 " 私はもうあの人みたいに、 ここでイキイキ過ごすことはできない。" そう感じるということは かつてはきっと私も、 ここでイキイキしてたこともあるのだろう。 私は魚座、 私は魚座、 国境も壁もすい、と泳ぎ越し ひと所に留まることにこだわらず 心に、新鮮な水を通わせていきたい。 私のテーマがみえた。 直感をごまかさず、 大切な人々

        秋空にお出汁、それから上燗も。

          朝刊バイクの祝福

          冬の空に響く、朝刊のバイクの音。 娘は生後2ヶ月で心臓の手術を受けた。 10月生まれのむすめは、だから 初めてのクリスマスとお正月を、 私たちとひっそりと迎えた。 体重4kgにならなければ、手術できない。 だけど、心臓に穴があるせいで 思うようにごくごくミルクが飲めない。 夜毎のミルクの時間は だから1時間かかることもザラで、 飲み終わり眠る頃には、次のミルクの時間。 そんな冬の夜が続いた。 あれは辛い日々だったね (ねぇ、夫?)。 張り詰めた毎日のなかにも安らぎは

          朝刊バイクの祝福

          スナメリさんの笑顔

          むすめの得意は、 スナメリさんのえがお。 夜ねむるとき、 むすめの手をとり、もう片方の手で包む。 するとそのてっぺんに、 小さな手がそっと添えられる。 「もみじみたいな手」と呼べるほどに ちっちゃな、ちっちゃな、てのひら。 薄闇のなかでむすめが スナメリさんの笑顔を見せてくれるとき それは、彼女がとっても満たされてるとき。 なんであんなにスナメリさんは 常時、おだやかな表情なのか。 アルカイックスマイルとはまた別種の 生粋の、つややかな無垢が そこにあるような。

          スナメリさんの笑顔

          障子越しのオパール

          障子に透かした朝の光がオパールみたいで 10月生まれのむすめの誕生石は そういえばオパールだった。 そう思った、朝。 オパールにパール、 温かみのある石に惹かれる。 キラキラした鉱石も、綺麗ではあるけれども。 秋といえばその昔、 私の職場は服飾系だった。 春夏と秋冬でコレクションが発表されて 春夏はSpringとSummerの頭文字で「SS(エスエス)」、 秋冬はAutumnとWinterの頭文字で「AW(エーダブ)」と刷り込まれたれど、 今となっては秋はFallが台頭

          障子越しのオパール

          水平線と地平線

          めったにWantを示さない夫が、 こないだ私に、それを言った。 というと寡黙な人物のようだけれど 夫はふだん、よく話す。 自分の描く絵や映画のこと。 娘が聞かんぼうになったときは、 ゆっくり、言葉をえらんで話をする。 ときどきで選び取る言い回しや語彙は だから私よりずっと磨かれていて 私は夫と話していると 「ちょ、待ってメモとるから!」と スマホを取り出すことも、よくある。 単に、自らの要望はめったに出さない " 全体幸福 " の人なのだ。 ・・・全体幸福ってなんだ

          水平線と地平線

          切手だらけの手紙

          父とは諸事情で、3年ほど前から会えていない。 手紙でのやりとりがあるだけだ。 最後に会ったのはむすめがお腹にいる頃で、 車を走らせやってきて うちの近くの喫茶店で会い、私に金一封を手渡した。 なぜこのタイミングでお金かというと おそらくコロナの影響で 結婚式も両家顔合わせもできなかった私たちへの花向けで 父なりの、最後の餞別だったのだろう。 前の記事でも触れたように 父は私が小学校にあがるとき、 この子と暮らす年月の半分がもう過ぎたぞ、と母に言った人物だ。 その予言を

          切手だらけの手紙

          蒸留、始動。

          ついに初・蒸留、なる。 我が家に蒸留器を迎えたのは2週間前。 そもそもの話、蒸留器って何かというと...↓ せっかちな私にとって、 蒸留器を眠らせていた2週間は、とても長かった。 その間、近くに見つけた植物屋さんで 稼働してる特大の蒸留器に垂涎しながら 私はアロマスプレーの、 夫とむすめはアロマストーン作りのワークショップをしてテンションを静かにぶち上げ (蒸留器に入ってたのは王子動物園のコアラさんから下賜されたユーカリだった)、 何種類かハーブの種を買い込んでは 家

          蒸留、始動。

          雨雲の切れっ端

          どうも。 神戸の街で山あいで、 さんざめく台風の風雨に翻弄されてます。 自身の個展の搬入日の朝に高熱を出した夫に代わり、車でばあば宅にむすめを預けるその時間帯だけ暴風雨だったのは大丈夫。 車の中だったしね。 翌朝、ばあば宅から保育園に送る道のりは バスに乗っていこうか、と むすめと話していたのも束の間、 降りしきる雨に押されてタクシー手配、 アプリ手配できる世界線に感謝しつつ川沿いで待つこと...15分。 そう、ばあば宅付近の道は複雑なのである。 大きな川に沿ってまっ

          雨雲の切れっ端

          可燃性の煮こごり

          コリコリ凝りこり、体が凝りかたまると こころも頑なに、なるよね。 凝る、は 「こごる」とも読めるみたいで そういえば、と食べ物の煮こごりを思い出す。 さらには「疑い」の字にも近いとくれば うーん、 あんまり体に保有したくない、ね。 そんな " 凝り " が 胸に体に重くのしかかってることを自覚した夜 とにかくほぐして頂こう、と私は決心した。 数年通ってる整骨院は、 引越して少し、遠くなってしまった。 (それでも、神戸〜京都の定期区間内では、あるのだけれど。) なので

          可燃性の煮こごり

          ひかる白玉

          夫、むすめ、私は3人で眠る。 朝方、むすめの手が ぽすっと掌に入ってくる。 じきに3歳になるむすめの手は あったかくて、しめってて、 丸めたての白玉のよう。 うっすら目をあけると ぽうっと光ってみえた。 蛍のように、ひかる白玉... そんなことを思いつ、また眠った。

          ひかる白玉

          腹くくって顔あげて。

          目的を見失うな、 これは自分との戦い 頬に風を受けていたい、いつも。 黒蜜豆のような目に、世界を映していたい。 そんな自分の願いを 叶えることでもあるはずだ。 ぎっしりとひかる飛行船の窓から パラグライダーで抜け落ちる 空を蹴り、 風をたべ、 何くわぬ顔で降りてこよう まだ、近づけるはず もっと、にじり寄れるはず 私たちは生きやすさに。

          腹くくって顔あげて。

          贅沢なため息

          先週、青い尻尾のニホントカゲを 先日、つーっと降りてきた女郎蜘蛛を 今日、ぶんぶん飛び回るオニヤンマを 外にそっと逃した。 職場オフィスでのことである。 一歩、外に出ると山の匂い。 神戸の街から始発の快速電車に乗り 京都の山あいの職場に着くのはAM8時過ぎ。 運が良ければ野生のシカが出迎えてくれる。 学生が残していったオブジェに草花がそよいでる、 研究棟のちかくには、ネコが棲みついてる。 そんな職場がだいすきで あっという間に年月が過ぎた。 ただ、この距離だけ..

          贅沢なため息

          詩みたいなもの

          わかってないな、 つぶやいた。 引っ越して 夜明け前に家を出て その街を照らす朝日をみた。 誰もいない川辺に降りて 水音と冷気を頬に受け シャッターを切り、データを送る げんきそうでよかった、と返されて わかってないな、とつぶやいた。 ひとりで家に  いられないから出てきたというのに。 息をしたくて 顔を上げたくて 出てきたっていうのに。

          詩みたいなもの