"Xmasプレート"に"Xmasブレンド"に"Xmasプレゼント"でXmas三昧
コミュニティカフェでのボランティア
私は月に1度NPO法人の運営するコミュニティカフェで、無償ボランティアをしています。
私の役割は「料理の補助(メインシェフに言われたことをする)」のと、ボランティアがカギを開けて事前に提出したスケジュール通りのことをするので、他に職員などがいないため、掃除などのオープン作業に始まり、店頭のフリマの対応や食事の予約電話の対応、ドリンクだけを飲みに来る人の対応、食事の提供時間になればサーブ、皿洗い、片付け、お金の計算等になります。
詳しい内容は過去に書いておりますので、興味のある方はこちらをご覧ください↓
今月の好きぴのメニューは「パン(と)シチューのクリスマスプレート」
メインシェフのボランティアは、いつも前月までにメニュー名を決めて職員に報告をしておくと、それらを取りまとめて「予定表」を作り、一応前月には貼りだしやネットにアップなどをしてくれるのですが…。いつも間に合わず、当月になってから貼りだされたりするので、今月はあたふたしました(笑)
ということで、好きぴが報告した時には「パンシチューのクリスマスプレート」となっていたのですが、実際には好きぴがパンを別に焼いて、珍しくボランティア先のオーブンがいつも偏った焼き加減になるのに、頑張ってくれて綺麗に焼きあがったので、シチューにつけて出すと「ぐちゃっと」なってしまうから勿体ない!と私が力説。
人に指図されるのが嫌いな好きぴですし、私もそれを知っていますが、私の熱弁を聞き入れてくれて、「パンシチュー」を「パン”と”シチュー」ということで盛りつけることを許してもらいました。
【好きぴの手作り焼き立てパンはいつも大人気!】
好きぴはパン作りが好きで、主食に関してはご飯の時もあり、パンの時もありなので毎回ではないですが、パンの時は一次発酵を家で済ませ、ボランティア先で二次発酵・成型を行い、焼き上げます。
二人しかいないキッチンにパンのいい香りがして、食べても本当に美味しいので、毎回大人気です。
ただし、ボランティア先は普通のワンルームみたいなテナントのため、三口コンロやオーブンレンジはあるものの、厨房のような機材はありません。
また、私はここでボランティアを始めてから7年くらいになりますが、最初はメインシェフで入っていました。
メインシェフは、前月の半ばくらいまでに翌月の
自分が入れる日(ボランティアをする日)
メニューの名前
を職員に連絡をして、それらをまとめ、職員の方がスケジュール表を作り、カフェには貼りだし、ネットには掲載、さらに大量にプリントアウトしておき、OPEN日は表に出して通りがかる人に分かるように配布物としたり、近くに団地群があるので、自分の棟の掲示板に貼りだしをしてくれるボランティアをしてくれている人もいます。
私は好きぴから事前にメニュー名の連絡だけはくるのですが、具体的な内容は一切明かされません。
今回は「パンシチュー」と聞いていたので、勝手に「マグカップのようなものにシチューを入れ、その上にパン生地を乗せて焼き上げるタイプかな」と想像していましたが、好きぴは持ってきた種をちぎりパンのような感じに成型してオーブンで焼き上げていきました。
好きぴは基本的に「人から何かを言われるのが好きじゃないタイプ」のため、私は口出しをしませんが、好きぴから聞かれた時は答えるようにしています。
この日も、「今日ってパンシチューじゃないですかぁ。パンってシチューに浸けて出したらいいと思う?それとも乗せる?」と聞かれたので、「〇〇さん(好きぴのことは名前にさん付けで呼んでいます)のパンは大人気だし、今日のパンは柔らかくてちぎれるから、べちゃっとさせないで、フランス風にちぎってシチューに浸けるのがいいんじゃない?」と提案。
採用され、上記の盛り付けとなりました。
ところで、冬って風邪やインフルエンザだけじゃなく、コロナ、ノロウィルス、マイコプラズマなど色んなものが流行りますよね。
私と好きぴのコンビになってから、最初は月に3~4回やっていたのですが、好きぴの仕事の都合でどんどん回数が減って、今は月1になりました。
そのため、「月に1度の楽しみのために頑張ってる」と常連さんがこの一日に集中するようになったため、本来は15食でいいと言われているのですが、最近では30食近く用意しています。
それでも、予約してもらわないと突然来た人の分はキャンセルになってしまうほど、いつも満員御礼なのですが…。
この日は、体調をくずしている人が多く、キャンセルが出たため、結果的にパンが割と余ってしまいました。
いつもはそんな感じなので、余分なパンはないのに、あまりに好きぴのパンは美味しいため、「もしも。もしもでいいから余っていたら買いたいんだけど…」と言われているので、この日は好きぴに「残り売ってもいい?」と打診。
好きぴは自信が無い人なので、「えぇ!!配ろうかと思っていたくらいなのに…」と言いましたが、私が「1個100円でキャンセル分を販売しますが、どなたか買いたい人はいますか?」と聞くと、見事に完売しました。
ということで、今回もとっても美味しいパンでした。
【ビーフストロガノフ】
シチューと聞いて真っ白なものが浮かぶ私は生粋の日本人です(笑)好きぴは帰国子女ですし、いつも色々な国の料理をなるべく本場に近い感じで作り上げるので、今回の「シチュー」は「ビーフストロガノフ」でした。すげぇー!!!
配膳は私のお仕事なので、いつも見た目で分からない料理や工夫が詰まった好きぴのお料理を、ギャルソンよろしく、皆さんに説明するのも皆さんが楽しみにしてくれています。
「ビーフストロガノフにパンを浸けてたべてください。」
と伝えると、この日は幼児~80代の方までお越し頂きましたが、皆さん上手に食べていらっしゃいました。
【かぼちゃときのこのキッシュライスペーパー仕立て】
実はわたし、「キッシュが大好物」で、流石に好きぴと4年近くやっていると、何回かはキッシュ作ってくれたのですが、最初に出た時に「キッシュが大好物で」と言ったら、その後被るのが好きじゃない好きぴが何度か作ってくれるようになりました。
今回も好きぴらしい工夫が施されていて、かぼちゃとほうれん草、お肉などが入っているのですが、キッシュをライスペーパーで包んで焼き上げていました。
そう、タイ料理などで「生春巻き」などに使うやつです。
私は先に伝えた通りキッシュが大好物なのですが、タルト生地やパン屋さんのキッシュだと、油が多すぎて、歯がキシキシする感じが本当に嫌なんです。複雑な乙女心(*ノωノ)
ところが!好きぴがライスペーパーで包んでくれたので、外はパリッとしてカットしても(いつもなぜかカットは私に任されるのですw)崩れず、美しい見た目に仕上がりました。
もちろん、めっちゃ美味しかったです。
【じゃがいもとお餅のチーズガレット】
今回はこれが一番大変でした(笑)
好きぴとは、たまに助っ人で来てくれる70代の方と、同世代で視覚障害のある古くからのなじみの子がいるのですが、前者は来たり来れなかったり、後者は食事を提供する12時になってから来ることがほとんどなので、基本的には料理の準備段階は二人でやっています。
私も一応、毎日自炊はしますし、大学時代は3年間レストランで調理のバイトをしていたので、ある程度のことはできますが…。
毎回、好きぴは手がかかる難題や、私が経験したことのない調理法をやって💕と言ってきます。
今回は、この「チーズガレット」に大苦戦しました。というのも、好きぴがじゃがいもを茹でて皮を剝き、ボウルに入れ、お餅をチンしてそこに加え、まず「マッシュして」と言われます。全体像が見えないのも好きぴの指示の特長です(笑)
マッシュしていくと、お餅がいい感じに混じってねっちょーとしてきて、事故で障害のある右手が悲鳴を上げた頃、好きぴに「どうですか?」と聞くと「イイ感じだね」とのお返事。
すると「クッキングシート」を出してきてまな板の上に敷き、「この上にそれを広げて、もう一枚重ねて四角い感じにしてほしいです」と言われたのでやろうと試みるも、なんせNPO法人のやっているところなので、備品が安物。
このクッキングシートがくっつくくっつく(笑)
二枚重ねて麺棒で伸ばしつつ、四角からはみ出た部分を足りない時に繋いではまた伸ばしで、ようやく四角くなったので好きぴに報告。
すると、全体像としてはカマンベールチーズを切ったものをその中に入れて、ロールケーキのように丸めて欲しいとのこと。
立派なクッキングシートなら油紙というか、つるつるしているところが効いているので容易にはがれるためそれもできるのですが、巻こうとすると剥がれない( ;∀;)
手はべとべと。苦戦しつつロールにしたものの、どうやって料理するんだろう?と思っていたら、ロール状態で剥がして焼きたいとのこと。
とてもじゃないけどこのままだと難しいから、「いったんこのままオーブンか何かで外側を焼けば剥がれるから、それからフライパンで焼いてみたら?」と提案。
オーブンで焼いてみるものの、そこまでしっかり焼いていなかったので、少しは剥がれやすくなったものをなんとか引っぺがしてフライパンで焼いて、ロールケーキ状のものをカットしたのでこんな感じになっていますが…。
見た目はともかく、私自身の苦労もあって美味しかったです。
【”おいしい酢”と”発芽蒸し大豆”を使ったサラダ】
本来は、「私の最近の発酵生活」を投稿してからこの記事を書こうと思ったのですが、量が膨大になりそうだったので先にこちらをアップしました。
ということで、順番が前後しますが、今「発酵食品生活」にハマっております。
私は病気をいくつか持っていますが、いずれはお薬を無くしたいと考えています。糖尿病は医者にかかった時が、食後1時間の血糖値380越え(食後1時間は140~100くらいに抑えたい)、HbA1cが13.8%(6.0%以上が糖尿病で合併症が出やすい値)と、本来なら「入院レベル」でした。
そこから、鬱を抱えながらお薬をもらいつつ、最初は「血糖値を下げる薬を飲む=今まで通りの生活をしていても血糖値が下がる」と思い込んでいた私は、一切食事に気をつけませんでした。
すると、受診の度に薬が追加されていきましたが、全然下がりません。私は「もしや自分の食生活を正さなければならないのでは?」とやっと気づき(遅い!)、自炊は以前からやっていましたが、徹底的に調べ、低糖質生活を始めました。
すると、みるみる下がり始め、治療開始1年半ほどで6.2~6.5%まで落ちてキープしています。主治医からは先日、「お薬を徐々に減らしていきましょう」と言って頂きました。
結局は「医食同源」。薬膳や漢方も学んで資格を持っている身としては、徹底的に自分の身体で実験をして、うまくいったら皆さんに広めていきたいですね。
とはいえ、体は慣れていきますので、次の工夫が「発酵生活」です。
これについては、また別の記事でご紹介しますが、日本自然発酵というところで有名な「おいしい酢」というものを始め、近所に「はっこうSHOP」という自然食品かつ無添加の食品を扱うお店ができたので、ちょっと特殊なお店ではありますが、通っています。
通販でも商品の一部は変えますので、気になる方は是非チェックしてみてください↓
私は別のマガジンで投稿を続けていますが、「1年に1つ以上の資格を取ること」を社会人になってから自分と約束し、現在70以上の資格を取得しています。
その中でも「発酵食品」「オーガニック」「スーパーフード」「食育・栄養」「薬膳」などを学んだ時に、なかなか手に入らないなぁと感じましたが、先にご紹介したところの商品は化学調味料等をなるべく排除し、発酵や熟成の過程もじっくり時間をかけ、良質な素材にもこだわった商品です。
こういう商品はスーパーで安価で並ぶものに比べてやはりお値段は高くはなるものの、とてもおいしいですし、特に実家にはガタガタになった母親と、自殺未遂から一気に体がおかしくなった姉がおりますので、月1実家の時に、このような食品を使いながら、美味しく健康になってもらえたらと思っています。
今回はそんな日本自然発酵の代名詞ともいうべき商品「おいしい酢」と
さらに女性ホルモンと同じ形状をしているため、体内で代謝される時に女性ホルモンと同じ働きをする「イソフラボン」が豊富な「発芽大豆」をボランティアで提供し(というか、おいしい酢は好きぴにあげたのですが…)、好きぴがおいしい酢で味付けを行い、具材に発芽大豆を一袋使ったサラダを作ってくれました。
この日は幼児~80代までお越し頂きましたが、皆さんパンと負けず劣らず「サラダが美味しかった」と言ってくれて良かったです。
【クラムチャウダー】
私はちょっとばかりクラムチャウダーにはうるさいほど、クラムチャウダー好きです。
子ども向けっぽいミックスベジタブルが入っているようなものは好きではなく、貝類がしっかりと入っていて出汁が良く出ている、やや濃厚なものが好きです。
好きぴは結構野菜をいれるのですが、しっかりと魚介のうまみを利かせて作ってくれるので、美味しかったです。
【デザートは洋梨のロールケーキ チョコとキャラメルのソースがけ】
デザートは、好きぴが家でスポンジケーキを薄く焼き上げてきて、冷蔵庫に寄付で入っていた洋梨を使い、さらにチョコとホイップとキャラメルを混ぜ合わせ、スポンジケーキに塗って巻き、それをカットしてチョコキャラメルソースをかけた豪華なケーキです。
果物の華やかな香りがして、さわやかな酸味を味わい、下にホイップ・チョコ・キャラメルの甘味と苦味が残る素晴らしいケーキでした。
今月のsakuyaのスペシャルコーヒーは「KALDI noel(クリスマスブレンド)」
いつも好きぴとは「何のデザートにするから」、「じゃあ私はこのコーヒーにするね」といった打ち合わせはせず、それぞれが考えてきたものを、当日に見せ合う感じなのですが…。
やはり「愛し合う二人(嘘です。片思いです)」には奇跡が起こるのか、毎回、私の選んできたコーヒーは好きぴのデザートと完璧なマリアージュをします。
というのは置いといて、最近色んなお店を回るものの出し尽くした感がある私は、期間限定品なども出るので、ここ数カ月はすっかりKALDIにお世話になって居ります。
2024年の「KALDI クリスマスブレンド」は二種類が出ていました。
確かに、昔はノエルやショートケーキがメインでしたが、ここ数年ではドイツ発祥の「シュトーレン」も売られているのを見かけるようになりましたね。
シュトーレンは少し硬めに焼き上げたパンのような生地に、ドライフルーツを練りこんで焼き上げ、お酒を染み込ませて、表面にはパウダーシュガーをこれでもかと降らせたパンとケーキの間みたいなものです。
小さめでも結構なお値段がしますが、食べてみると、結構ずっしりとしているので、食べごたえがあります。
KALDIのクリスマスブレンドが二つ出ていたと先ほど書きましたが、今回はこんな意図があるブレンドでした
甘いケーキに合わせるブレンド→チョコレートケーキやショートケーキ
シュトーレンに合わせるブレンド→ドライフルーツやラム酒に合わせる
どちらにするかは悩みませんでした。好きぴなら「甘い系のケーキを出してくるだろう」と。
ということで、私が選んだのが「noel~甘いケーキに合わせるフルボディ、深煎り」のコーヒーです。
【今年のKALDIのクリスマスブレンド「noel」が面白い】
noelの面白かったところは、大体「ブレンド」というと中南米(ブラジルを中心)か、アフリカ系といった感じでまとめるのが普通です。
というのも、両者は製造の過程が異なるため、厳密には色んなコーヒーがあるものの、ざっくり言えば、中南米は「コーヒーチャートの中道」を狙ったブレンドが多く、誰でも飲みやすいコーヒーが多いです。
一方でアフリカ系は、華やかな香りと、コーヒーの二大美味しさの一つである「酸味」を楽しめるブレンドや豆が多いです。
両者をただブレンドしてしまうと、華やかな香りと酸味が最初に来て、間がなく、後から中道のブラジルが出てくると言った不思議な味わいになってしまうのですが、そこはKALDI。
ルワンダとブラジルの豆をブレンドしているのに、しっかり間も埋めてきたことによって、最初の一口は華やかな香りと酸味を味わえるのに、深煎りのブラジルコーヒーが真ん中から深い苦味までをカバーして、結構な種類を飲んできた私でも初めての経験のコーヒーを味わえました。
【いつもより攻めたけど好きぴのケーキとマリアージュ💕】
私は、何度か書いていますが、この「sakuyaのスペシャルコーヒー」も、他のボランティアさんは誰もやっておらず、私が勝手にやってることです(笑)
毎回、自分の目や鼻、時には舌で選んできて、好きぴのケーキと合うかな?と、調理をしながら一杯ずつ入れて二人で飲みながら、「今日のコーヒーはこうだね、ああだね」と話しながら調理をしています。
今回は、好きぴのケーキも洋梨~チョコ・キャラメル・ホイップと酸味と苦味の複数の層を持つケーキであり、私のコーヒー「noel」も酸味からフルボディの苦味まで厚めの層で出来ているブレンドだったため、各階層のすべてでペアリングするという奇跡が起きました。
いつもはコーヒーチャートの中道を選ぶのですが、今回はフルボディ兼ガツンと深煎りだったので、ちょっと冒険しましたが、ケーキと一緒に食べることを勧めたことで、皆さんに満足して頂けたとともに、マリアージュも感じてもらえました。
思いがけず頂いたクリスマスプレゼント
私が好きぴと出会った頃は、月に3~4回(ほぼ毎週)やっていたのですが、好きぴが仕事を代わるとともに、どんどん回数が減っていき、今では月1となりました。
そのため、皆さん「私たちの日」を楽しみにして下さるため、たった1日のボランティアですが、大盛況です。
二人だけでは、メニューの説明やコーヒーのハンドドリップに時間が取られたりと、回らない為、たまに来てくれる方が来られない時は、視覚障害で針の先くらいしか視界が無くなってしまったボランティアの長い子がいるのですが、配膳の時間になったら手伝いに来てくれるようになりました。
【友達がくれたプレゼントとメッセージカードに涙】
そんな友達が、「もう今年は二人に会えないから…」と、私は何にも用意していないのにクリスマスプレゼントをくれました。
プレゼントを頂いたことに驚き、中身の「ORBISのハンドクリーム」もありがたいと思いましたが、何より嬉しかったのが「メッセージカード」。
先ほども触れた通り、彼女は目がほとんど見えないのに、一生懸命書いてくれたと思うと涙が出ました。
【素敵な親族のお付き合いに感動】
恐らく70代のご夫婦だと思うのですが、ずーっと私と好きぴのボランティアの日に通ってくださるご夫婦がいらっしゃいました。
お父ちゃんは、あの年齢の男性にしては珍しいほど気さくで優しく、物知りで、ユーモアがあり、いつも食後は常連の皆さんと話しを弾ませていました。
ところが、昔に完治したはずの大腸がんが再発。そこからあれよあれよという間に歩きづらくなり、リハビリで通い始めた病院では赤外線の治療器で広範囲の火傷を脛に負ってしまい、さらに歩くのが困難になってしまいました。
信号も青になってから渡り始めても、赤になるまでに渡り終わらない感じになり、お父ちゃんにとっては「ここに来るのが唯一の楽しみだ」とのことでしたが、お母ちゃんが肩を貸しながら、10分もかからない道を1時間以上かけてくるようになったある日、お母ちゃんが先に来たので「どうしたんですか?」と聞くと、「近くまで来てるんだけどねー」とのこと。
私は介護の仕事をしていたこともありますし、歩行器でひとりで頑張っているのかと、お母ちゃんにはゆっくりしてもらって、私が迎えに行ってきますよと行きました。
一緒に手を貸して歩いていると、お父ちゃんがぼそっと。「俺にとってはここに来るのが今は唯一の楽しみで、sakuyaちゃんと○○ちゃんの料理とコーヒーを楽しみ、人と話して、二人の顔を見るのが幸せなんだけど、病人に健康な人(おかあちゃんのこと)が合わせるのは大変だよなぁ。だから、今日で最後にするよ」と私にだけ話してくれました。
お母ちゃんには言わないように言われていたので黙っていましたが、今年亡くなりました。
お母ちゃんは「不思議なもんで、毎日仏壇の写真見ながら話してたら、いなくなった感じがしなくて、涙も出ないのよ」と言っていましたが、私が「お父ちゃんが自分で来られていた最後の日にこんなことを言っていた」と伝えると、「そう…。そう…。おとうちゃん、そんなこと言ってたの」と涙をすーっと流されたのが印象的でした。
それから数回はお父ちゃんの分をお持ち帰りしていたのですが(仏壇に供えるため)、二回ほど持ち帰ったら、それからはおかあちゃん一人分だけになっていました。
11月に久しぶりに、「お父ちゃんの分持ち帰りに出来る?」と言ってくれたので、お父ちゃんの分のコーヒーをやっと「献杯」できました↓
このご夫妻。おとうちゃんが秋田の出身。お母ちゃんが新潟の出身で、基本的に二人とも明るいのです。
特にお母ちゃんが底抜けに明るいのですが、先日のボランティアの日。「これ、おとうちゃんがほれ、秋田の出身でしょぉ。それで秋田からりんごを送ってくれて、去年は大した味じゃなかったんだけど今年のは蜜が多くておいしいから1つずつで恥ずかしいけど…」と、私と好きぴにりんごを1つずつくれました。
今、果物が高いので嬉しかったですが、りんごはあまり私は好きではありません。でも、せっかくご立派なりんごを頂いたので久しぶりに食べたいと思います。
久しぶりのりんごはとても立派で、歯ごたえが凄かったですが、蜜が確かにあり、さわやかな甘みが美味しかったです。
書き始めると情けない気持ちになるのでやめますが、私は父も母も、親族はどうしようもなくて、連絡を取りたくないどころか、父が他界する最期の一年は本当に色々とやられました。
なので、母はもちろんのこと、私自身も仮に母が今後亡くなったとしても(父は一昨年他界)、どちらの親族にも何かを頼ったりすることはしませんし、連絡もしません。
でも、お母ちゃんは、お父ちゃんが亡くなったのに、お父ちゃん方の親族がこうやってものを送ってくれるのが凄いなぁと思い、おかあちゃんにそのことを聞いてみると「うちね。変わってて、私の親族は酷いもんだから連絡しないんだけど、おとうちゃんの親族には可愛がってもらってるのよ。」とのこと。
二人の時も思っていましたが、改めて素敵なお二人だなぁと心が温まりました。
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