夕顔

真実の愛で仄(ほの)めかし 近付いてきた朝方に
存在を花で彩れば 其の手を掴みたくなる
何処にも生きなくないけれど 夏の謳歌に照らされて
萎む花は朝の終りを告げる 私へ 夢を見るには儚いと

ピースサインの遺影の後ろに咲く夕顔が
なぜか揺れてるみたいでしゅ? 風が吹くように
「もう二度と…」を遺し さらば、朝靄の修羅場

暑さにはやられぬようにと 手作りのカキ氷には
ピンクの苺のシロップを せめて其処は叶えたい
誰にも受け入れてもらえて 誰にも拒否される日々に
開く花は朝を白く彩り 希望という毒を振り撒いてゆく

信じた愚か者は 千代に八千代にボロボロに
もたれ掛かった蔓の網 キミは健気だね
「身を削れば…」を遺し さらば、夕顔の笑顔よ

私は無理は辞めた 不備は回収するものと
ならば私も同じよに決めた 還ろう、と
虎穴(こけつ)に入(い)らずんば虎子(こじ)を得(え)ず
さらば…人生 人であった試しもないけれど…

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