詩人への、手製本のススメ
私が今回、和綴じ製本をしたからというのもあるのですが、以前にも手作業で個人詩誌を作る際に経験したことでもあるので書いてみます。
製本にはいくつか工程がありまして、
①本文を用意する
②フォントを選ぶ・紙を選ぶ(・帯などの有無を選ぶ
③作る(印刷して表紙を付ける)
本当に大まかに言ってしまえば、この三工程しかありません。
更に現在ではZINEが流行っており、スマホ注文で冊子が簡単に作れてしまいます。それではなぜ発注せずに自分で作るのか。それは、依頼料の分、紙を選べること、それからもうひとつあります。
自分の文章に自信を持てること、です。
作業が面倒で大変であるほど、合間にこの作業はどのような役に立つのかを考えてしまいます。(今回)私の作りたい物は詩である上に物語ですから、世の中の為になんか一切なりません。読んで貰って、ふふって笑われたら終わります。ではせめて文章に間違いは無いか、書きたい内容だったかを作業中も繰り返し確かめることになります。現時点での許容範囲かどうか、幾度となく確認し終えた頃には、紙やインクなどの材料が無くなり始めます。
これは詩人にとって、非常に必要な過程ではないかと思うのです。