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【インタビュー】株式会社アクポニ 濵田 健吾さん「より良い形で資源が循環する社会を」

神奈川県藤沢市で4つのアクアポニックス自社農園を運営している株式会社アクポニ。アクアポニックスは水耕栽培と養殖をつなげた循環型の栽培システムで、現在、注目されている栽培&養殖方法です。

2014年4月からさくらWORKS<関内>をご利用いただいている株式会社アクポニ。農業・養殖業の持続可能性を高めるため、アクアポニックス×テクノロジーを活用した様々な研究開発を行っています。今回はアクポニの濱田​​さんからお話をうかがい、その事業ついてレポートします!



アクアポニックスは小さな地球

水耕栽培で野菜を育てながら魚も養殖する循環型システムのアクアポニックス。

アクアポニックスは、魚の排泄物を微生物が分解し、それが植物の栄養素になり、また植物がろ過した水を再び魚の水槽へと戻すことで、自然界と同様の循環サイクルが生まれるのが特徴の栽培方法です。

農薬や化学肥料は使わずに魚や野菜を育てるため、アメリカではオーガニック認証がとれる農法でもあります。


人生のターニングポイントは「起業」

魚好きの濱田さん。ピラルクという魚を釣ってみたくて色々調べた時に、ブラジル・サンパウロの日本人の方がピラルクを養殖していて、そのつながりでアクアポニックスを知ったそうです。魚の水槽の水を畑にまくと野菜の育ちがよいと知り、その後自宅のベランダで魚とルッコラを育てはじめたそうです。

濱田さんは「人生のターニングポイントは起業。面白そうだし、魚が好きで(この事業を)はじめた」と語ります。

下が水槽になっていて魚を養殖
藤沢のアクポニ農場では、レタスやチンゲン菜、
ケールやサンチュ、 バジルなどのハーブを育てている

創業時の苦労として「アクアポニックスが日本にない技術だったので認知がなかなか広がらなかったのが大変だった」とし、現在、啓蒙活動として行政への政策・事業提言や講演活動、メディア出演、学校教育活動を積極的に展開しています。


アクアポニックスを通したコミュニティ

はじめて関内に来たのは、2014年にさくらWORKS<関内>を利用する時でした。「プランが多く、柔軟な利用ができる」という理由でさくらWORKS<関内>への入居を決めてくれました。

「アクアポニックスを通していろいろな人が集まってきてくれて、いいコミュニティが広がっていると思う。アクアポニックスを広めたいという人が集まってきている」と、嬉しい報告もありました最近では海外からの見学ツアーもあり、農園の見学者も増えているそうです。

家庭や職場にオススメなメンテナンスフリーなアクアポニックスのキット
オーガニックなレタスやハーブ、エディブルフラワーなどを育てて収穫できる

自宅で魚と植物を育てられるアクアポニックスのキットの販売のほか、企業向けに農場の施工も行っています。農福連携や地産地消、廃校を活用した農場などソーシャルグッドな取り組みも。

2024年8月現在、全国に47農園を施工し、CO2排出削減量 は76トン、肥料使用削減量は11トンにのぼります。アクアポニックスを学べるアカデミーや農場見学会も行なっているので気になる方はチェックしてみてください!

これから農園の大規模化を目指し、生産物のブランディングを強化していきたいとのこと。

より良い形で資源が循環する社会を創り、後世へ遺したい想いもあり活動している濱田さん。これからのアクアポニックスの展開に注目です!

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