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子供が嘘をつくのは善悪の基準が「親が怒らないこと」だから

子供の時、私は嘘つきでした。
私が親に嘘をつく理由。
それは、親に愛されたかったからです。

親から怒られる度に言われた言葉があります。
「親に恥をかかせないで!」

だから、親に恥ずかしい思いをさせることが
悪いことだと思って育ちました。
けれど、親が何を恥ずかしいと思うのかって
幼い子供の時にはわからないものです。
とにかく、自分のネガティブな気持ちや
自分がおかした失敗を正直に言えば、
怒られるに違いないと思うようになりました。

反対に、相手が求めている嘘を言えば、
喜んでもらえると思っていました。
だけど、嘘がばれると必ず怒られ責められるのです。

こうした過去の嫌な記憶を辿るたび、
本当のことを言ってがっかりさせたくなかっただけ…。
悪気はなかったのに。そう思って、
親を恨めしく思ったりしていました。

今なら怒った親の気持ちがわかります。
本当のコミュニケーションとは、
お互いに望んでいることを隠さず
共有することから始まります。
共有することで、私の気持ちを知った相手にも
選択肢が生まれるからです。

相手が望むものを望みます。
相手が素直な気持ちを正直に話してくれることは、
責めらることでも怒ることでもありません。

話を聞いた上で、私は相手の想いに応えようとするかもしれないし、
応えないかもしれない。だとしても、
相手に嘘をつかれるよりか、正直に伝えてくれる方が、
相手を理解し、信頼関係を築くことができるのです。

思いを共有してもそれを無視されたなら、それはその時にその人と付き合っていくかどうかを見直すべきかもしれません。

あなたが私に吐く優しい嘘は本当の気持ちを伝えるより楽で、私を笑顔にするかもしれませんが、あなたが望むことから私を遠ざけてしまいます。あなたを理解したつもりで、空回りをしていたことを知った時、なんだか裏切られた気持ちになります。自分の気持ちを隠して生きてきた人には、どうか、ネガティブな感情を相手に不快に思わせずに伝える言い方を勉強してみてください。


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