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本日の一曲 vol.468 バッハ ヴァイオリン協奏曲 (Johann Sebastian Bach: Violin Concertos, 1723)

ヴァイオリニストにとって、バッハ、ハイドン、モーツァルトというドイツ・オーストリアのバロックから古典派の音楽は扱いがとても難しい音楽です。ヴィルトゥオーゾ的なテクニックは使わないので、音をたどるだけであればむしろ易しい音楽かもしれません。しかし、言ってみれば、リスナーの要求が極めて高い音楽なので、迂闊な演奏はできないのです。また、音符が少ない分、解釈の幅が広がってしまうので、ヴァイオリニストが一生かかって取り組まなければいけない音楽だとも言えると思います。

ヴァイオリンの初学者にとって、バッハのコンチェルトは、ヴィヴァルディ、ヴィオッティの次あたりに与えられる課題になると思います。第1番イ短調 BWV1041 と第2番ホ長調 BWV1042のどちらからか入り、どちらも課題として与えられることになると思います。

1949年生まれのオランダのヴァイオリニスト、エミー・ヴェルヘイ(Emmy Verhey)さんのヴァイオリンとカメラータ・アントニオ・ルコ(Camerata Antonio Luco)による演奏です。なお、この動画には、BWV1052、BWV1056、BWV1064の珍しい録音も収録されています。

ところで、BWV1041は、のちにチェンバロ協奏曲第7番ト短調 BWV1058に、BWV1042は、チェンバロ協奏曲第3番ニ長調BWV1054に編曲されました。20世紀のバッハの革命的なピアノ演奏をしたグレン・グールド(Glenn Gould)さんがこれらの曲をピアノで演奏していますので、よいか悪いかは別にして、こちらの演奏も参考にしてみてください。

(by R)

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