
本日の一曲 vol.516 オネゲル:火刑台のジャンヌ・ダルク (Arthur Honegger: Jeanne d'Arc au bûcher, 1935)
本日は、合唱曲の5曲目として、アルトゥール・オネゲル(Arthur Honegger, 1892年3月10日生~1955年11月27日没)さんの曲をご紹介したいと思います。オネゲルさんについては、「パシフィック231」をご紹介したことがありました。
本日ご紹介する「火刑台のジャンヌ・ダルク」の題材になっているジャンヌ・ダルク(Jeanne d'Arc, 1412年頃1月6日生~1431年5月30日没)さんは、フランスとイングランドとの間の百年戦争(1337年~1453年)中に 17 歳でフランス軍を率いてイングランドと戦い、「オルレアンの乙女(la Pucelle d'Orléans)と呼ばれたフランスの軍人であり、フランスのヒロインです。しかし、彼女は、1430年5月23日に捕虜となり、イングランドに引き渡されて異端審問にかけられ、翌年1431年5月30日に異端の罪で生きたまま火刑に処せられたのです。百年戦争の終結後、教皇カリストゥス3世が承認した復権裁判が開かれ、1456年7月7日、復権が宣言され、時を経た1920年5月16日にローマ教皇ベネディクトゥス15世により列聖されました。
フランスの作曲家で「六人組」の一人であるオネゲルさんは、このジャンヌ・ダルクの活躍から処刑までの物語をポール・クローデルさんの台本で、「ポール・クローデルの詩による劇的オラトリオ・火刑台上のジャンヌ・ダルク」として舞台音楽作品に仕上げました。
この曲は古くから若き小澤征爾(1935年9月1日生~2024年2月6日没)さんが1965年にフランス国立管弦楽団と録音したものが有名ですが、やはり音だけではなく、舞台化、映像化されたもので鑑賞したいところです。
映画としては1954年公開、イタリアのロベルト・ロッセリーニ(1906年5月8日生~1977年6月4日没)さん監督、イングリッド・バーグマン(Ingrid Bergman, 1915年8月29日生~1982年8月29日没)さん主演の「火刑台上のジャンヌ・ダルク(Jeanne au Bucher)」があります。
舞台作品の動画については、いくつかYouTubeに公開されていますが、日本語の字幕付きのものがないばかりか、他の言語の字幕付きのものもほとんどありません。使われている言葉はフランス語のようなので、フランス語に堪能な方は楽しめるかと思います。
その中で、メキシコのUNAM(Universidad Nacional Autónoma de México, メキシコ国立自治大学)が制作したものがあり、この動画に字幕機能がついていましたので、日本語への自動翻訳機能を使ってご覧になってみてください。あらすじは、日本語版ウィキペディアなどをご覧ください。
オペラ対訳プロジェクトさんの方でも、制作進行中のようですので、完成を待ちたいと思います。
小笹征爾さん指揮のもののプレイリストと音盤案内です。
(by R)
いいなと思ったら応援しよう!
