本日の一曲 vol.187 エリー・ネイ シューベルト さすらい人幻想曲 (Franz Schubert: Wanderer Fantasy, 1822. Performed by Elly Ney)
シューベルトの「さすらい人幻想曲」は、自身の歌曲「さすらい人」からモチーフが引用されているため、そのような題名で呼ばれる曲で、有名な未完成交響曲を作曲しているときに作曲された曲ですが、シューベルトさん自身が作曲したにもかかわらず、ご自身でうまく弾けなかったという逸話を残す曲です。4楽章からなる曲ですが、楽章間は切れ目なく演奏されます。
さて、演奏しているエリー・ネイさんは、1882年に生まれ、1968年に亡くなったドイツのピアニストです。エリーさんは、ピアニストとしてデビューした後、1921年から1930年までアメリカで演奏生活を送りましたが、1930年にドイツに戻り、1933年にはヒトラーに熱狂し、国家社会主義者になったのでした。ヒトラーはエリーさんに「教授」の称号を与え、エリーさんは「ヒトラーのピアニスト」と呼ばれるようになりました。この「さすらい人幻想曲」は、そのころである1942年5月21日に録音されたものです。
エリーさんの生涯については、ドイツ語のウィキペディアが詳しいと思いますので、ご紹介します。ブラウザの翻訳機能を使うとドイツ語ができなくても読めます。
(by R)
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