見出し画像

本日の一曲 vol.502 プロコフィエフ:交響曲第5番 (Sergei Prokofiev: Symphony No.5 Op.100, 1944)

セルゲイ・プロコフィエフ(Sergei Prokofiev)さんは、1891年4月27日に当時のロシア帝国、現在のウクライナ・ドネツィク・ソンツィフカで生まれたロシアの作曲家です。この場所は、現在のウクライナ・ロシア戦争の戦場となっています。

1891年に生まれた音楽家には、作曲家ではアメリカのコール・ポーター(Cole Porter, 6月9日生)さん、指揮者ではヘルマン・シェルヘン(Hermann Scherchen, 6月21日生)さん、シャルル・ミュンシュ(Charles Munch, 9月26日生)さん、ヴァイオリニストでは同じくウクライナ出身のミッシャ・エルマン(Mischa Elman, 1月20日生)さん、アドルフ・ブッシュ(Adolf Busch, 8月8日生)さんなどがいらっしゃいます。日本では、小説「雪之丞変化」の三上於菟吉(2月4日生)さん、直木賞の直木三十五(2月12日生)さん、画家の岸田劉生(6月23日生)さんがやはり1891年生まれです。

プロコフィエフさんの一番の有名作はやはり1936年の交響的物語「ピーターと狼」(Op.67)ではないかと思います。洗足学園音楽大学の皆さんによる演奏です。ナレーションや独唱・合唱が同大学の声優アニメソングコースの学生さんたちなので、とても楽しめる内容になっています。

次点は、同じ1936年のバレエ音楽「ロメオとジュリエット」(Op.64)の「騎士たちの踊り」でしょうか。

「本日の一曲」では、エマーソン・レイク・アンド・パーマーがカバーした曲として、スキタイ組曲「アラとロリー」(Op.20)の「邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り」を紹介したことがありました。

しかし、クラシック音楽の作曲家というと、どうしても交響曲を作曲しないといけない雰囲気があります。プロコフィエフさんの交響曲は、番号付きのものは第1番から第7番まであります。このうち、最も有名なのは、第1番の「古典交響曲」(1917, Op.25)ではないかと思います。レナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein)さん指揮ニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)の演奏で、第1楽章です。

しかし、最も傑作なのは、第2次世界大戦の真っ最中の1944年にソ連で作曲された第5番(Op.100)だと言われています。プロコフィエフさん本人は、1945年の初演の際に、この作品を「自由で幸福な人間、その偉大な力、その純粋で高貴な精神への賛歌」として意図したと述べ、さらに、「このテーマを意図的に選んだとは言えません。それは私の中に生まれ、表現を求めて叫んだのです。音楽は私の中で成熟し、私の魂を満たしました」と付け加えました(英語版Wikipedia)。

小澤征爾さん指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(Berliner Philharmoniker)の演奏で第2楽章です。

また、パーヴォ・ヤルヴィ(Paavo Järvi)さん指揮パリ管弦楽団の2013年のパリ・サル・プレイエルでのコンサートの全曲ライヴ演奏がYouTubeに公開されています。

クリックしてください。

(by R)


いいなと思ったら応援しよう!

さくら Music office
読んでくださってありがとうございます!サポートしていただけるととても嬉しいです!