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音の故郷に立ち帰る

東京に住んでいて実家が関西の田舎にあると、毎年帰省するのはそんなに簡単ではない。クルマで帰っても、あるいは新幹線でも、3時間や4時間ではとてもたどり着かない。かつては当たり前にあった実家が、人生が進むにつれ、気が付けば遠いものになっている。 2024、夏。 ともあれ今年は帰ることにした。まあ去年は葬式があったし、実際には毎年のようになんやかんやと立ち寄ってはいるのだが、こうして夏の帰省らしく帰省するのは数年ぶりかもしれない。 道中、東京から東名を下り伊勢湾岸自動車道に入

    • Pat MethenyのJamesイントロ問題

      竹内まりやとPat MethenyPat MethenyのJamesっていう曲がありますね。「OFFRAMP」収録の名曲名演です。初めて買ったECM作品かもしれない。18のころだった。AメロのDM7 GM7以外はマジでなんもわからんかったけども、めっちゃ好きでめっちゃ聞いてました。そういえばこれAメロの最初のところだけ竹内まりや「元気を出して」がそのまま歌えるんですよね。 Jamesのイントロそれはいいとして、James。この曲にイントロがついてましてこれがまた素晴らしい。

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      • REWのERB Smoothingについて

        はじめに部屋の音響特性を比較的簡易に測定できる素晴らしいフリーソフトウェアにRoom Acoustic Wizard (REW)というものがある。REWそのものについては日本語でも各種解説が手に入るのでここでは書かない。REWのSmoothingの実際についてもここなどで詳しいので参照されたい。Smoothingで何が変わるのか具体的にまず把握するのにもよいでしょう。REWで生成するEQの結果にもSmoothingは影響します。なんだと? さて、そういったものの代わりに本記

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        • Austrian Audio CC8

          個人スタジオに向いてるスモールは?前回のスモールダイアフラムコンデンサの話の続きです。雑にまとめると、 という話でした。 CC8その候補が最近のモデルでいうとCC8なわけですが、先日買ったのでさっそく録ってみました。アコギです。ついでにAKG C451BとShure KSM141(カーディオイドモード)とLewitt LCT340(カーディオイドカプセル)も並べてみました。絵面がアレですがいいことにしましょう。どん。 音はここにあります。DAWにならべて比べてみたりEQ

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        • 作詞と作曲の技法
          1本
        • 録音技法と機材
          6本

        記事

          スモールダイアフラムは音が硬い?

          Todd Yarbroughさんの質問 小さな部屋でドラムを録るときに、スモールダイアフラムコンデンサマイクをいくつか使ってきました。Shure SM81やRode NT55のペアです。部屋は、ベーストラップと広域吸音パネルと拡散材でトリートされています。カーディオイドモードのNT55は2-4kHzに強調がありちょっと痛く聞こえました。SM81はもっと艶があるけれども6-8kHzに一層の押し出しがあり、やはり硬く聞こえました。勧められてラージダイアフラムのC214を試してみ

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          トランスじゃない方のJensen

          Jensenというスピーカーメーカーがある。Jensenというトランスメーカーもある。なんとなく同じだと思っていたが、どうやら全く別の会社のようだ。スピーカーはイタリアで、トランスはアメリカ。創始者も別人である。そこまではいいのだが、ここにちょっとした疑問がある。 今日はスピーカーの方のはなし。Jensenのスピーカーは、草創期のフェンダーのアンプをはじめ、当時のLeslieなどにも軒並み採用されている。名門のスピーカーメーカーなのだ。でもなんでアメリカのメーカーが、わざわ

          トランスじゃない方のJensen

          海の時間/虫の時間

          10年くらい前のある日、僕は直島にいた。海沿いの美術館をひととおりうろうろしたあとで、ガラス張りの白いミュージアムショップに入ると、濃いブルーのジャケットの一枚のCDが目をひいた。 Walter De Maria "DRUMS AND NATURE" そう書かれたアルバムはそっけない装いだった。この作品は知らなかった。De Mariaという名前も知らなかったし、ジャッケットにも特に惹かれはしなかった。ただ何となく分かったのは「多分これは買った方がいいんだろうな」ということ

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          [ネタバレ]イタべこ![楽曲解説]

          はじめに手品の種明かしをしてはいけない。魔法はとけない方が良い。でも知りたいって気持ちもあるよね。 はじめに書いておくと、この記事は野暮なことをしようとしている。先日リリースされた楽曲「イタべこ!」がどういう背景で歌われた曲なのか、作者が解説しようというのである。ここまで読んで嫌な予感がした読者は迷わず踵を返してほしい。 一方で、イタべこのあの歌詞、どういう意味なのだ?知りたいのだ…って思ってたフレンズはどうぞ。 歌詞intro シャラララ 擬態語のようなこの音は、イ

          [ネタバレ]イタべこ![楽曲解説]

          Al Schmittの話 その3

          前回の続き。 この記事を翻訳しつつ紹介する。 無修正Schmittによると、どの曲も同じレコーディング手法で録ったという。毎日三時間のセッションを二回、それを週に五回のペースで三週間くりかえした。セッションの合間に、次に録る予定の曲、古いSinatraの録音物をポータブルプレイヤーで聞いた。同じ様なアプローチを試みるためではなく、解釈のアイデアを得るために。時に数時間にもわたって次の曲をどう演奏するのか話し合うこともあった。 バンドのベーシストが音楽監督だった。メンバー

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          Al Schmittの話 その2

          前回の続きです。 Bob Dylanのレコーディングの話前回はAl Schmittの総論を書いたので、今回は各論を書いてみよう。2015年に発表されたBob DylanのShadows In The Nightというアルバムのレコーディングに関してSound On Sound誌に記事が出ている。それを一部翻訳あるいは参照しながら紹介していく。 ---------- Frank Sinatra DylanのShadows In The NightはSinatraのカバーア

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          Al Schmittの話 その1

          Al Schmittの優れた仕事はたくさんある。 George Benson、Steely Dan、TOTO、Yellow Jackets、Joao Gilberto、Dr. John、Henry Mancini、Niel Young、Brian Setzer、Tower Of Power、Earth, Wind and Fire、The Astronautsなど往年のクラシックスからFrank Sinatraの引退作「Duets」、あるいはBob Dylanの最近の作品ま

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          Al Schmittの話 その1

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          ヒモ活

          コンデンサマイク録音におけるマイク→プリアンプのセクションにどのケーブルを使うかでどのように音が変わるのか、あるいは変わらないのか。試してみたので思ったことを記録しておく。 いちらんMogami 2534 1.5m Mogami 2549 3m Canare L-4E6S 3m Neumann K-3 x0.2 3m Gotham GAC-3 3m Accusound MX4 3m☆ Belden 88760 3m Belden 1192A 3m Belden 8422

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          ElysiaのCEO Rubenの開発日記Blogを翻訳してみる(後編)

          前編の訳はこちら。 今回はこの後編を訳してみる。 ーーーーーーーーーー (ここから訳) 前回のエピソードで、紆余曲折を経てTransient Designerのアイデアを思いついた経緯を書きました。私の仕事を少し理解してもらえたのではないかと思います。私が初めて開発したコンプレッサーDynaMaxxのことも書きました。 突然の思いつき: 差異――決定的なアイデア 「差異」というテーマをいつ、どこでどのようにして選んだのかはっきりとは覚えていません。しかしながら、キ

          ElysiaのCEO Rubenの開発日記Blogを翻訳してみる(後編)

          ElysiaのCEO Rubenの開発日記Blogを翻訳してみる(前編)

          ElysiaのHPを読んでいたら、CEOのRubenがSPL Transient Designer (あるいはElysisa nvelope)を開発した経緯を書いたブログを見つけた。読んでみるとなにか琴線に触れるものがあったのでその趣旨を訳してみることにする。 ちなみに私はnvelopeどころかElysiaを一つも持ってない。そのうち買いたい製品はいくつかあるけれど。xfilterとnvelopeとelysia skulpter 500が欲しいですね。めっちゃ欲しいのあるや

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          音楽制作とはんだ付け

          はじめに音響の世界と電子工作は、実は切っても切れない関係にある。DTMと半田付けは、意外なほどに高い親和性で結びついている。とくにケーブル製作がそうで、仕様や納期などの融通が効く、数を作る際は経済的メリットも大きい。そんな理由から、多くの音楽人がケーブル製作に興味を持つと思う。 もちろんはんだ付けを避けて通ることはできるが、そのためには外注してお金を払い、仕上がりを待つという二つのコストを払うことになる。それで構わないのだが、この記事が対象にしている読者は、以下の通りである

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          Mic&Mod U47のケーブルについて(追記あり

          20200707 Gotham GAC-7などについて追記しました。 以前アップしたU47クローンの記事↑の追記。 キットに付属している7芯(実質6芯)のマイクケーブルが"クソ"で作り直したので情報共有しておきます。つくったやつはこんな感じ。 問題の箇所は、U47に刺さる側のケーブルのメスコネクタ。この出来が悪い。接触不良を起こします。コネクタの規格としてはNeutrikのNC7FXXとコンパチブルで、実際にそれで作り直したら問題なく動作しました。 U47本体のオスコ

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          Mic&Mod U47のケーブルについて(追記あり

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