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Letter9 大学卒業〜地元で就職する私へ〜
大学4年の夏、編入試験を受験した。
4校全て不合格。
そして秋。
今度は国家試験に向けて動きだした。
卒業論文の提出、臨床実習、5回の卒業試験、国家試験の勉強、アルバイト、就職活動、就職に向けて運転免許の取得・・・
スケジュールを見ると「忙しい」のだと思う。
でも、なぜかあまり焦っていなかった。
皆同じだった。
これが普通・・・
そんな気持ちだったのかもしれない。
就職は地元に戻ることにした。
喫茶店でコーヒーを飲みながら決めた。
もう、疲れたな・・・。帰りたい。
大学病院で昼夜問わず働くイメージはできなかった。
私は、検診機関、いわゆる企業に就職することにした。
検診機関は専門資格を持って検診を行う医療職と、事務方の一般職に分かれる。
入社試験は一般職と合同だった。
一般職の倍率はかなり高く、地元では難関の企業だった。
面接と適正試験を経て無事採用された。
春からは寒い北国で、検診を行うことになる。
友人達も皆、自分のことで精一杯だった。
やるべきことを淡々とこなす日々。
もはや何を思っていたのかも、覚えていない。
一月の末に国家試験が終わった。
結果は合格。
私は、
診療放射線技師になった。
卒業式。
袴を着て、みんなで写真を撮る。
涙の別れはなかった。
なかなか会えなくなる・・・
現実感がなかった。
初めての大学生活。
楽しかった。
感謝しかなかった。
友達のおかげだった。
先生にも恵まれた。
編入したいと言う私の気持ちを理解してくれた。
入って良かった。
この仲間に出会えないなんて嫌だ。
そう思った。
しばらくして、
私は北国の実家に帰った。
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