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イライラの対処法/人に優しく自分に厳しくは不可能です

心理カウンセラーの飯道さくらです。

本日はココロノマルシェに寄せられたご相談にお答えしますね!

ご相談文はこちら
ほしさんからのご相談です。

イライラして人に対して冷たくなってしまう

こんにちは。私は自分の機嫌が良くない時にイライラしたり人に冷たくなってしまいます。例えば、電車で変な人が隣に座ってきた時にイライラして「なぜ赤の他人に嫌がらせする輩がいるのか意味がわからない」などとその怒りを家で発散してしまいます。

イライラしそうな時にその場から離れるなどの対策はとっているのですが、逃げられない時もあり、最終的にどこかで発散しないといられない性格になってしまいました。家族にも口が悪いと言われてます。

また、時々自分でもびっくりするくらい冷たい発言をしてしまいます。仕事で上司から無理な要求をされ「それならこの仕事はできません」と早口かつストレートに言ったことがあります。本当はもっと良い言い方があるはずなのにイライラした気持ちも混ざって自分の考えをはっきりと言ってしまいます。
その性格のせいで、周りや前に付き合って人からも「正論だとは思うけど、めちゃくちゃ怖いよ」と言われてしまいました。この性格、言動を治したいです、どうしたらいいでしょうか?

まー。イライラしますよねぇ…。
日々、色々ありますもんねぇ…。

イライラするの自体は別に悪いことではないんですよね。
感情は生理現象みたいなもので、勝手に沸いて出てきてしまう。
そこに良いも悪いもないんです。

なのでまずは、イライラしてしまうご自分を責めすぎないようにお願いしますね。

とはいえ、もちろん、イライラしないほうが人生穏やかですね。

ということで、イライラして人に冷たい態度を取ってしまう原因になるマインドと、イライラした時の対処療法をお伝えしようと思います!


人に対して以上に、自分に厳しくないですか?


心理学の基礎中の基礎といわれる「投影」というものがあります。
ご存知でしょうか?

人は誰でも、自分の心の中に、自分の価値観やルール、考え方や経験を持っていて、それを使って世界をジャッジしているということです。

自分が時間厳守を心がけている人は時間にルーズな人が許せませんね。

反対に、自分が時間にルーズなのに、時間にルーズな人を許さないという人もあまりいないと思います。

その場合はお互いさま~、と気にしないでしょうね。


ということは、自分に優しい人(ここでは、自分に色んなルールを課してない、自分に寛容な人という意味です)は人にも優しいですが、自分に厳しい人は人にも厳しくなってしまうわけです。


今回のご相談では、ほしさんがイライラする例として、この2つを挙げていただいています。

電車で変な人が隣に座ってきた時にイライラして「なぜ赤の他人に嫌がらせする輩がいるのか意味がわからない」などとその怒りを家で発散してしまいます。

仕事で上司から無理な要求をされ「それならこの仕事はできません」と早口かつストレートに言ったことがあります。

この2つを拝見する限り、ほしさんは「人に嫌な思いをさせてはならない」「人に迷惑をかけてはならない」というルールを厳しめに持っていませんか?

そして、ご自分は日々、他の誰かに嫌な思いをさせないように、人の目を気にして、周囲に気を配って過ごしていらっしゃるのではないでしょうか。


自分がこれだけ、色々しっかり迷惑をかけないように、人に気を遣って生きているのに、なんだおまえたちは!!

そんな意識がイライラを生み出しているのかもしれません。


自分が日々、自分にどんなルールを課しているか、を知るためには
「人と接するときは〇〇」という形で思いつくものを書きだしてみてくださいね。

笑顔でいるべきだ
話しかけてもいいか空気を読むべきだ
めんどくさい時は多少適当でもいい

なんやかんや。思いつくものを50個くらいは書いてほしいです。

そしてそれを客観的に眺めてみてください。
どうでしょう?厳しめですか?ゆるゆるですか?



自分を責めながらがんばりすぎていませんか?


「人に冷たい言動をとってしまう」と悩んでいるほしさんは、本来はとても優しくて、人に親切にしたいと思っている方です。

周りや前に付き合って人からも「正論だとは思うけど、めちゃくちゃ怖いよ」と言われてしまいました。

ということですが、根っから怖い人に面と向かって「怖いよ」とはなかなか言いづらいですか。
言ったって無駄な感じしますしね。
腫れものみたいに扱っちゃいますよね。

周囲の方も、ほしさんが本来は優しい人だとわかっていて、だからこそ、その言動に対して「怖いよ」と伝えたにすぎません。


仕事で上司から無理な要求をされ「それならこの仕事はできません」と早口かつストレートに言ったことがあります。

これも、言い方はきつかったのかもしれませんが、社会人としての節度は保たれていて、そこまでひどくないですよね。

無理な要求をされたら、これくらいの対応しちゃうことって、誰でもあるんじゃないかなぁ。


電車の変な人の例も、その人に何かしたわけじゃなくて、我慢して家に帰ってから発散したんですよね?

そこまで、冷たくもひどくもないよなぁ。
むしろよく我慢してがんばってるよなぁ、と私は感じています。


そんなほしさんはご自分のことをどう評価していますか?

私はすぐイライラする。
性格がきつい。
はっきり言いすぎる。

そんな感じでダメ出ししちゃったりしてませんか?


そして、日常生活でも、そうやって自分にダメ出しをしながら、ついがんばりすぎちゃうくせがあったりしませんか?

人にしんどい思いをさせるなら、自分がしんどい思いをするほうを選んだりしていませんか?

そうすると、心がめちゃくちゃ疲れます。
心の疲れは体の疲れほどわかりやすくなくて自分では気づきづらいです。

でも、心が疲れると余裕がなくなって、ちょっとのことでもイライラしちゃうんです。


もし思い当たるところがあるのであれば、自分を責めない、がんばるのを少し手放す、というのを意識してみてくださいね。



私はいつも嫌な思いをする、と思っていませんか?


もう1点、気になる点があります。

電車の中の例でも、職場の上司の例でも、ほしさんは「自分は嫌な思いをさせられた」、攻撃されたと感じているようです。

ただ、これは、受け取る人によっては全くそうとらえない人もいます。

実際に「攻撃された」という印象を除いて事実だけを並べると

「変な人が隣に座ってきた」だけ。
「上司が仕事の依頼をしてきた」だけ。


ほしさんがこの事実に「私は攻撃された」という印象を持ってしまうのはなぜでしょうか?

もしかしたら、ほしさんの中にこんな思いはありませんか?

いつも理不尽に攻撃される。
いつも嫌がらせをされる。
いつも我慢させられる。
いつもやりたくないとこをやらされる。
自分をちゃんと守らないと、それはどんどんひどくなる。


もし、なんとなく思い当たることがあるのであれば、その思いは、いつどこでできあがったものなのかな?というのを考えてみてほしいです。

過去に何かしらのできごとがあって、心にそういう傷のような思いができてしまっているのかもしれません。

そして、今でもその傷を思い出させるような状況になると、「攻撃された!」という気持ちになって、反射的にイライラしたり、自分を守るために冷たい発言をしてしまう可能性があります。


この場合は、過去の傷は過去のことであり、今の自分は当時の自分とは違う、成長している、ということを理解して、この「攻撃される」という思い込みをゆるめていくのがお勧めです。



イライラしたときの対処療法


ここまで、イライラ生み出す根本的なマインドのお話をしました。

最後に、イライラしたときの対処療法をお知らせしますね。

それは、「そのイライラをノートに書く」です。
ノートがない時はスマホのメモでもいいですよ。

個人的には手書きのほうが、感情が乗りますし、あとから見直して追加のメモを書き足したりできるのでお勧めです!


この目的の1つめは「感情の発散」です。

今のほしさんは、イライラしたことがあると周囲の人に伝えることで発散をしています。

それによって「口が悪い」「怖い」と言われてしまっています。

なのでその発散先をノートに変えます。
自分しか見ませんから、思うぞんぶん冷たい発言、冷たい態度で書きたい放題書いて大丈夫です。

「しんじまえ!」で数ページうまるなんてこともありますよ。
それで全然大丈夫。全てを黙って受け止めてくれるのがノートです。
うふふ。


そして目的の2つめは「自分の感情を客観的に見る」です。

ある程度書きなぐって落ち着き始めてきたら、自分のイライラについて考えながら書いてみます。

何であの時、あんなにイライラしたんだろう?
本当はどんな気持ちを感じていたんだろう?
などなど。

「怒り」というのは二次感情です。
その奥には本当に伝えたかった一次感情が隠れているんです。

たとえば、上司の件であれば
これ以上できないことをわかってほしかった!とか
そんな要求をされて、私を軽んじているように感じた!とか。

ノートを書いていると、不思議とその一次感情がふわっと出てきます。

私はこんなことを感じて、それをイライラで表現していたんだ!と気づくことができます。

その感情を自分で理解できると、次からイラは自分の本音に沿った対応をしやすくなりますよ。

すぐには難しくて、多少継続が必要かもしれません。

でも、自分の本音を知るというのは楽しいことです。
是非続けてみてくださいね!


カウンセリングでは実際にお悩みをお聞きすることで、よりほしさんに合った深いご提案ができます。よろしければカウンセリングもお越しくださいませ!

【2023年10月~、カウンセリング実績延べ150人以上】

よくあるご相談例:

【自己肯定感/自己否定/自分に価値があると思えない/いつも体が重い、疲れ果てている/思考がちで頭の中がいつもぐるぐるしている/ハードワーカーで燃え尽きそう/自分の人生を生きている気がしない/やりたいことがわからない・みつけたい/人づきあいが苦手/いつも孤独/母親・パートナーとの癒着問題】


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