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父が突然亡くなりました(その後)

心理カウンセラーの飯道さくらです。

父が突然亡くなってから2週間。


やっぱり「がんばるぞー!」という気力がわきづらい。

私は、持ち前のハードワーカー気質を手放すために、がんばりたくない時はがんばらないようにしています。

なので、結果として年末からずっとだらだらしています。


新年になって心機一転!
目標を立てて新しいことを始める!
砂煙上げてスタートダッシュ、みたいなものとは無縁の、だらだ~らした年始でした。


父は、体調不良などの前触れもなく、突然亡くなりました。
私が病院に着いた時はもう意識がなくて、そのままあっという間に息を引き取りました。

その時の私の素直な感情は「びっくり」。
意識不明の父と対面した時も、亡くなった時も「悲しい」とはまったく思わなかったんですね。

ほとんど涙も出ませんでした。


私は感情を抑圧するタイプです。
だから「抑えてるんだろうなー」とは思ってました。

だけど、父とはもともと心理的距離もありましたし、最近は会う回数も減っていて父がいなくても私の生活は変わらない。
なにより、全てが急すぎて実感もない。

だから涙が出ないのかな…?とも考えていました。



でも、数日前、夢に父が出てきました。

夢の中で私は、父が死んだことはわかっていて、そのうち消えてしまうかもしれないからちゃんと気持ちを伝えておこう、と思って

「お父さんありがとう、大好きだよ」と伝えて父に抱きつきました。

父はにこにこしていました。
夢の中の私は泣いていました。


目が覚めてから、
そうか、私は最期にちゃんとお礼が言いたかったんだな、
と思ったんです。

意識不明の状態の父に同じ言葉はかけました。
でもそうじゃなくて、意識のある父にちゃんと伝えたかったんだなぁ。

それができないままいなくなってしまったのが心残りなんだ。

そう思ったら、父が亡くなってから初めて、涙がたくさん出ました。

そしてカウンセラーの私は「おー、よかった、感情とつながった!これで安心だ」なんて思っていたのでした。


その日はちょうどカウンセリングを受けに行く日だったので、カウンセラーさんにも父の話をしました。

急に亡くなったこと。
感情が出てこないこと。
ほぼ泣けていないこと。

カウンセラーさんからは、あまりにも辛いことがあると、ブレーカーを落とすみたいに感情を切って何も感じなくしてしまう、と教えていただきました。

でも、「あまりにも辛い」という認識がないので、「へー、そうなのかな?」くらいに思いながら聞いていたんですね。


だけどイメージワークの冒頭で
「天国のお父さんに会いに行きましょう」
と言われた瞬間、涙がダーッと流れてきました。

まだ全然泣く場面になってないのに!
と恥ずかしいくらい。

もうティッシュでそっと拭うって量じゃないので、拭うのをあきらめるくらいでした。びしょ濡れです。


そして、夢の中と同じように父と向かい合って、私が父に伝えたのは

「苦しかったと思うけど、私たちのためにがんばってくれてありがとう」でした。

あうあう嗚咽しながら。
こんなに泣くことあるのかってくらい泣きました。


私の父はですね、生い立ちが色々複雑です。

父のこと。

実の母親が自分を産んだ時に亡くなってしまい、1歳まで乳児院で育ったそうです。実の父親も中学生の時に事故で亡くなっています。

そんな父の人生は、徹底的に自分を隠し、人とのつながりを排除して、お酒にだけ頼っていた人でした。

何も望まない、何も期待しない、ただ日々時間をやりすごしているように見える父の生き方。

心理学を学ぶ前の私にとっては、尊敬はもちろん、理解すら難しく、
何が楽しくて生きてるんだろう?と思っていました。

心理学を学んで「罪悪感」というものを知り、父のあの状態はこれだったんだ!と気づきました。

父は一度行った病院には二度と行かなかったそうです。
「前回は~」という世間話をされるのが大嫌いだったんだそうです。

いつもお酒を買っていたコンビニの店員さんに「いつも来てくださってありがとうございます」と言われてしまったら、もう二度と行かなかったそうです。

母はこんな父を「人嫌い」と言っていました。

でも今の私はそれを聞いて「本当に罪悪感のかたまりだったんだな」と思うわけです。

自分を毒だと思っていて、
自分は罰せられるべきだと思っていて、
世界中から自分を隠そうとしていた、
それが父の生き方だったんだなーって。


イメージワークの中で、
「苦しかったと思うけど、私たちのためにがんばってくれてありがとう」

これを父に言った時に気づきました。

私はずっと父の生き方が苦しそうだと思っていて、そんな父を見ているのが辛かったんですね。

自分ではそんなことを感じているなんて思っていなかったけど、心理学を学ぶ前からそう思っていたんだと思います。


だから私は父そっくりの苦しさをもって生きてきました。

罪悪感、孤独、分離。

これは師匠のカウンセリングを受け始めてから、父の苦しさを理解するために同じ感情を感じようとしている、と教えていただきました。

それをこの時、本当に心底、理解しました。

父への理解が深まった師匠のリトリートの記録。


それから今日まで、「お父さん辛かったよね」と思うと、1人でも嗚咽するくらい泣いてしまいます。

それくらい感情移入して感じることができるのも、私が長い間、父の感情をコピーしてその苦しみを体感してきたからなんだろうと思います。


だけどその一方で、「もうええでしょ」と思っている私もいます。

私はこれほどまでに、父の苦しみをコピーして、ちゃんと父を理解した。
47年もかけてしまった!
もしかしたら心理学を学んだのも父を理解するためだったのかもしれない。

そんな父も、もういない。

もう十分ファザコンしたわ。
もうさすがに手放していいよね、と、思うわけです。

そう思うと、少しだけ清々しい。


それにしても、夢の中に出てきた父。
あの雰囲気。あの表情。抱きついた時のあの感じ…。

私が長らく執着していた人とほぼ完全に重なるんですよね。

あー、そうだよね。
あんなに執着していた理由の一つは父を重ねていたからだよね…!

と思って、本当にさすがに心底「もうええでしょ!!」と思ったのでした。


私の数年にわたる執着の記録。



しかしなー。

カウンセリングを受ける習慣がなかったら、
「父が亡くなったけど全然泣けない。やっぱ私は冷たい女だわ」
くらいに思っていたかもしれないですよね。

カウンセリングを受ける習慣があって本当によかった…。
カウンセリングって本当に良いものです。

そんなわけでしばらくは、だらだ~ら生きてようと思います!


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・母親・パートナーとの癒着問題
・アルコール依存
・過食嘔吐



YOUTUBEライブ出演動画

(飯道桜ってこんな感じをご確認くださいね)


根本裕幸ラジオな時間!2024/11/24号
「 自分の本当の感情を理解して素直にそれに従って生きるにはどうしたらいいのかな?」 with 飯道さくら


2024/5/19(日)師匠のYoutubeライブ企画に参加。
第一部テーマは「自己肯定感」。後半から1時間ころから出演。

第二部テーマは「ライフワーク」、こちらも後半から1時間ころから出演。

2024/7/7(日)師匠のYoutubeライブ七夕企画に参加。
出演タイムは下記です。
1:29:55 特別企画「あなたの夢、応援しますっ!!!!!」Part.1
4:09:18 特別企画「あなたの夢、応援しますっ!!!!!」Part.2
6:30:00 特別企画「あなたの夢、応援しますっ!!!!!」Part.3

2024/9/16(月祝)ラジオな時間!特別企画

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