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詩篇「思い出のひとつもなくて」

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#昔の話をしよう

ファイトって言った

昔々のマラソン大会を思い出していたんだ

長くて長くて切なくて

僕は道端に座り込んでしまっていた

立ち上がることもできなくて

知ってる顔も知らない顔も

必死に走り 去って行く

その時に 座り込んでいるその時に

「ファイト」と言って彼女は通り過ぎていった

彼女は走り去っていった

立ち上がってみたら

やっぱり道はしんどくて

世界は輝いたりしていなくて

でもゆるゆると 切ない気持ち

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