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【 #1 プロローグ 】伝音性難聴の私が骨導インプラントをはじめた
私は物心ついた頃から聞こえにくい。
身体障がい者手帳には値しない程度の伝音性難聴だ。
中耳にある音を伝える役目の耳小骨が
慢性中耳炎の影響で固まってしまい動かないため音が伝わりにくい。
耳小骨にピストンを通して音を伝えるようにする
鼓室形成術の手術を何度か受けたが、
それでもなお左耳が特に聞こえづらい。
社会に出るには補聴器が手放せないし、
補聴器をつけたからといって
健聴者と同じように聞こえるようになるわけではない。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74167866/picture_pc_29743d04de41b2c1462904c30ac4fb93.jpeg?width=1200)
─ 2021年の冬 ─
年に一度の耳鼻科診察の日のこと。
診察室に入るなり主治医は私に2冊のパンフレットを見せて言った。
新しいタイプの人工聴覚器が2021年9月から保険適用になったと。
それは骨伝導で音が伝わる人工聴覚器で
気導聴力は悪いけれど
骨導聴力がある私の症例なら対象になるとのことだった。
信じられなかった。
これ以上、聞こえが良くなることは無いのだろうと思ったし
逆に聞こえなくなるのでは?と思っていたからだ。
興奮して「すごいすごい」を繰り返していたように記憶する。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74166712/picture_pc_d6de8300847ecea331899246cb076977.png?width=1200)
主治医から頂いたパンフレット
〈左〉メドエル社の骨導インプラント
〈右〉コクレア社のBAHAシステム
※ 2021年12月の資料
※ 人工内耳とは異なる
※ 対象になるかは医師の診断が必要
主治医は「ゆっくり考えて」と言ったけれど
私は診察の一週間後には決意した。
1日でも早く試したいと思った。
それは現在使用している
左側の補聴器が8年になるし
耐用年数は大幅に過ぎていることから、
いつ壊れてもおかしくないため
補聴器の買い替えを検討している時期でもあったのだ。
なにより新しいものを試す好奇心が抑えられなかった。
3ヶ月後、骨導インプラントを側頭部に埋め込むための手術を受けることになる。
noteではそのレポートを備忘録として残していく。
続く。
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