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紗倉さとる
2022年6月14日 00:32
午後7時になっても空は明るい。夏至が近付いている。私は貴方を追いかけながらトートバッグの中のデジカメを探った(もしくは探りながら貴方を追いかけた)。一眼を構える貴方は後ろから見ると、顔からカメラを生やした生き物のようで、ちょっと面白い。貴方の眼。第三のレンズが空中に伸びる。何を写しているんだろう? 何をキャッチしてるんだろう? そう思いながら私も第三の眼を構えて貴方を写し取った。なんだか画面全体が
2020年6月23日 18:25
こんにちは、誰か。わたしは明日の企業訪問(企業説明・筆記試験・面接)をさぼろうと思います。グーグルマップで本社の住所を見たら、家から一時間半かかる場所だったのが決め手です。あと、昨日から生理で体調がよろしくないから。あと、そこまで行きたい会社ではなくて、なんとなく数うちゃ当たれ的な気分でエントリーしたところだったから。 だいたい、家から一時間以上かかる会社って出来るだけ行きたくないよね。わがま
2020年6月11日 19:29
へい。久しぶりの日記だ。六月の、十一日である。雨である。空が灰色。私は今日、面接を辞退した。体調不良である。もう、ついこの間、二日前、体調不良で日程を変えてもらった、その体調不良が、二日くらいであんまり回復していないので、もう、もういいや、という思いで電話したら、明日は枠があいてるけど、来週以降は無理ということで、あ、じゃあもう、いいです、すみません、といって、電話を切ったら、思ったより体が軽く
2020年4月16日 15:27
ああああああ、ねむい、ね、ね、ね、ねむむ、ねむうむ、と思いながら惰性でツイッターを見ている、スクロールしている、読み漁っている、むさぼっているのを、ようやくやめて、のそのそと洗面台に向かい、もしゃもしゃと歯を磨き、なんやかやで寝支度を終えて布団に行きつくと、もうねむいのなおってるやん、ということが、よくある。この一連の流れ、なんなんだ、いや、なんなんだって、歯を磨いてるうちに眠気が覚めたというだ
2020年4月6日 02:24
就活。今年は氷河期になるよー、なんて言われて(待てよ、言われたっけ? 正確に言うと言われてはいない気がする)、ものぐさな私は、放置していた応募書類を慌てて用意したりしている。ええと、あれとこれは、郵送しなきゃいけなくて、あとはwebで。封筒は、白がいいってネットでは書いてあるけど、学校指定の封筒は、茶封筒なんだよな。とか、細かいことも気になって調べちゃったりして、同じことを気になってる人が、同じ
2020年3月25日 01:42
舞台の上に、別の世界が立ち上がる。それは確かに目の前にあって、しかも、いま、ここ、にしかなかった。演劇は魔法だ。と、考えなしにそう思えていたのは、じっさいに舞台づくりに参加する前の話。その魔法は、どこまでも汗臭い人間同士の、話し合い、言い合い、練習、練習、失敗、どうしようもない挫折、許しあい、もろもろ、という、生々しい現実のうえに成り立っているのだと分かった。それだってこの世界の一部でしかないけ