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◎『魔入りました!入間くん㊶』
普段は本単位でオススメしているけれど!
今回は巻で良かったところや見どころを書いていくね🫡
『魔入りました!入間くん』って?
ざっくり説明すると、人間(イルマくん)が魔界に来ちゃった!バレないように学校生活を送らないと!って話。
というのもイルマくん、超ネグレクトの中で生きてきた苦労人。その環境下で身についた危機回避能力がとても高い。プラス、周囲の助けやイルマくん自身の人徳のおかげで楽しく魔界生活を満喫している。
この作品の何が好きって、一見小中学生が対象年齢の漫画に見えがち(特に1・2巻)。
けれど読み進めていくうちに、ハッとさせられる言動が随所に散りばめられている。
今回の41巻はまさに!
現在、イルマくんは未来の魔王候補として躍進中。(経緯は〜46巻を読んで)
その一歩として、多耳族の集落作りに励んでいるのだが…。
この多耳族、見た目は羊のようなウサギのような、とにかく草食獣を匂わせる容姿。
ここからも分かるように、魔界では弱者の立ち位置。だからこそ、魔界で生き延びていくために、強みである聴力を活かして、高位階の悪魔たちに付き従ってきた。
そんな多耳族にイルマくんたちは最初、子どもたちに勉強を教える。今までは聴力を活かした仕事しか就かせてもらえなかったけれど、個体それぞれに強みはあるし、やりたいこともある。
抑圧的に道を決めるのではなく、それぞれがやりたい道を進むべきだ。そのための学問だと。
このシーンから、どことなく弱肉強食な世界からの脱出がチラ見えしている。
けれど結局、多耳族の長によって学問は禁止。
そこでイルマくん、今度は多耳族産のニンジンの美味しさに気づく。
聴力を活かした独自の栽培方法で、多耳族だけの強みを見出していく。
このイルマくんの機転の利かせ方、すごくない?
学問ダメか〜、どうしよっかな、ニンジンぱくっ、これや〜〜〜!っていう発想の切り替え。
イルマくんの強みって、この柔軟性なんだよなってことがよく伝わる回なのでとても好き。
けれど最後、魔関職員による摘発が行われてしまう。理由は高性能な策定・鑑定・情報収集に多耳族が必要であるため。
この、組織っぽーい相手の気持ち考えないで自分たちの利益だけで突き進んでいる感じ、現代にもあるよねえ。
そんなイルマくん子どもたちが必死にやってきたことを、最後に守る大人の存在ーーーってところで47巻がおわり。
続き!気になるじゃん!
このマンガの凄いところって、大人と子どもの対比がとても上手。見本になるべき、大人がたくさん出てくる。道標になるような。
確かに子どもだけでは難しいよね、って問題の時は必ずカッコイイ大人が登場する。
それって学校や会社(会社の場合は役職持ちとヒラ)でも同じことが言えるよなって。
組織って本来こうあるべきだよねって提示してくれている作品でもあると思っていて。
そこが可愛らしい絵の中に突然出てくるから、そのギャップが続きを読みたくなる要因なのかもしれない。
2/15に発売されましたが、続きは…?いいところで終わらせるじゃん…?ってなりました。
p.s.この作品はカバー下もボリューミーだから紙がオススメ。
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