母性
『母性』/湊かなえ
これは母と娘の物語。
女子高生が自宅の庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。
母の手記と娘の回想が入り混じり、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。
「母の手記」、「娘の回想」、「母性について」の3つの視点から物語が進んでいくスタイル。
母と娘の捉え方、感じ方がまあ見事に食い違っていて読んでてハラハラ。どっちが正しいことを言ってるのかもわからないし…
2つの視点を統合させつつ読み進めていくのがとっても面白かったです!
さすが湊かなえさん!という感じ。絶妙な怖さと不気味さを味わいながら、母と娘を巡る物語が進んでいく様は「イヤミス」そのもの。
湊かなえさんの作品大好きなのでこれからも読んでいきたいです。
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