
アメリカ挑戦記:ゼロからのラーメン店_01
前回のお話はこちら
さて、今回からは、アメリカで実際にどうやってラーメン店をオープンしていったのか、のお話になります。
パーフェクトな素人
【私の状態】
・アメリカで事業経験 → ナシ!
・アメリカに在住経験 → ナシ!
・アメリカに知り合い → ナシ!
完璧な3ナイ運動の状態=完璧にど素人で、
アメリカ進出を決意。
できることと言えば、
飛行機に乗って、ホテルにチェックインして、
車の運転ぐらい(しかもハワイだけ)。
『できないよ・・・』の選択肢がないことが、とても私らしい。
幸い、前職の会社の営業所が、
サンフランシスコにあったので、
現地の弁護士事務所と会計士・税理士を紹介してもらいました。
銀行含め、片っ端からいろんな人と会うために、この頃は毎月のようにアメリカへ行っていました。
✈️ ✈️ ✈️ ✈️ ✈️
事業の土台作り
ざっくりですが、アメリカで事業を始めるにあたり、
・法人を設立する
・法人を設立するには現地の弁護士事務所を探す
・会計士または税理士を見つける
・銀行口座の開設
まずは、ここからでした。
出資金を納めて、海外法人を日本の子会社という形で設立しました。
このときの出資金額で、
申請するビザの種類も異なったと思います。
まず、代表者のE2ビザ(アメリカでの投資活動を目的とした非移民ビザ)を取得しました。
まぁこのあたりの事務的な処理については、
最新の情報ではないことと面白くない話なので、割愛しますね。
(わたし、お金勘定はしますが、事務処理は相方さんがおりますので任せっきり・・・)
ラーメン店を開業する(不純な)目的は、
『現地のIT企業のクリエイターとお近づきになる』です。
その目的への最初の大きな壁は、
土地勘がまったくなかったことでした。
🍜 🎮 🍜 🎮 🍜 🎮
異国の地での物件探し
土地勘がまったくない場所での出店場所リサーチです。
どこをどう探すの?ってことから始めなければなりませんでした。
日本であれば、駅前、人通りが多い、住宅地・・・など色んなキーワードが浮かびますが、ここはアメリカ。
広大すぎる土地。
横断歩道もなかなかない。
隣の店に行くのも車で移動。
日本の常識は通用しない世界でした。
最初に私がやったことは、
ハイウェイ・フリーウェイ含めて、道を覚える でした。

実際には、
これよりもっと細かく企業名を記したIT企業マップを作成し、
ランチタイムに動きやすい箇所は、どこか?
とエリアを狭めていきます。
幸い、スタンフォード大学周辺に日本企業も多かったため、
シリコンバレーと呼ばれる界隈に立地を絞りました。
次に問題だったことは、
日本規模の店舗スペースが見つからないということでした。
小さなスペースは、
ショッピングセンター併設のものが多く、
人気も高く、すぐに入れる空き物件はなかなか見つかりませんでした。
何度足を運んでも、どれもピンとこない……。
やっぱり無理なのか・・・と諦めかけた頃に、ようやく1軒の情報が入ってきました。
🚗 🚗 🚗 💨
いわくつき、でも可能性が!
そこは、ハイウェイ・フリーウェイからのアクセスが抜群で、駐車場も併設。
ただし、一つ問題があって、想定の倍以上の面積の、日本では考えられない『ラーメンレストラン』
ほぼ、ファミレスです💦
しかも、前の飲食店が夜逃げしたという噂がある、
いわくつきの物件。
内覧のために足を踏み入れると、そこはまるで時間が止まったような空間でした。
テーブルは乱雑に放り出され、厨房にも鍋や包丁がそのまま放置されている。油の匂いがこびりついたのか、かすかに残るなんともいえない臭い…。
「ここ…?」
一瞬、背筋が冷たくなりました。
これはただの空き物件じゃない。
前のオーナーが逃げ出した、"負の遺産"だ・・・。
「ここにしても、本当にいいのか?」
深呼吸して、もう一度店内を見渡してみると・・・
——赤レンガの壁。
内装は、赤と黒。
あのレンガ調の部分は、あの人気漫画の手配書を貼って・・・。
あそこに日本画を描いて。
次々にイメージが脳に飛び込んでくる!
「…いける」
「これが日本のラーメン店なのね!!」を創る!!
私は、この物件にかけてみようと思ったのです。
同時にちょっとスピ好きな私は、気になったので
すぐに近所の教会にご挨拶に行きました。
そして、その他にも場を清めるためのあらゆる手段を講じました。
そしてついに、この物件の契約へとコマを進めるのです。
物件が見つかれば、内装工事業者です。
このときには、もう弁護士事務所経由で、現地での業者さんを見つけていたので、話は早かったです。
工事業者さん経由で、
食材関連の業者さんもすぐに見つかりましたし、
大抵の日本の食品メーカーさんは、現地法人があるのでスムーズでした。
新規企業の開拓をする場合は、日本で行われるフードショーに足を運ばれると人脈も広がるかと思います。
今年開催のFOODEX 2025 はこちら
https://www.jma.or.jp/foodex/
🍽️ 🍽️ 🍽️ 🍽️ 🍽️
意外な人材採用
さて、この工事ととともに日本で進めていたのは、
実際の商品作りです。
商品は、ラーメン。
では誰が?
という話なのですが、ここも普通の人ではありえない決め方をしました。
出会いというか縁ってあるんですね!
私は当時、出張で週の半分は東京にいたので、
その際に接待などでよく行っていた東京の飲食店で、
店長候補とシェフ候補をスカウト!
ラーメン経験?
もちろん、誰もありませんでした(笑)
そんな私たちがどうやってラーメンを作って行ったか、
次回は、そのラーメン開発のお話ができたらと思います。
人生は本当に何が起きるかわかりませんね!
でも行動すれば、こんなアメージングでファンタスティックなことも起こります!
次回は、素人集団が本気のラーメンを作るまでの物語です。
どうぞお楽しみに!
🇺🇸 🍜 🇺🇸 🍜 🇺🇸 🍜
ゲーム業界歴25年。
開発をやってきたおかげで、自走力が身につきました。
新規事業の壁は高いと思えば高く、行けると思えば低くなります。
低くなるというよりは、夢中だから高低差なんて気にしていられません。
こんな私のただの始まりの記録を、本日も最後までお読みくださり、有難うございました。
フォローいただけるとパワーになります。
決して損はさせません!!
私の経験が、誰かの何かを始めるきっかけになれれば幸いです。