お題「冬の色」
冬の色。
それは『手炙り火鉢』の中にある埋火(うづみび)の灰に埋もれる炭や炭団(たどん)の頼りなさげな仄かな火の色。
就寝時とか外出時にはこの灰の中に火のついた炭や炭団を深く埋めておく。翌朝、または帰宅時には、それを掘り出してあたらしい炭や炭団をそっと横に置いておけば、火が復活するという超エコなシステム。
冬になりいよいよ寒くなれば『手炙り火鉢』を私の席の隣に出すのだが、夫によるとリビングがなんとなく暖かいと。
匂いもないし煙もないので快適なんだけれど、燃え尽きるとまるまる灰になるので灰の増えること増えること。増えた灰は『消し壺』の中に溜めておき溜まったところで、バルコニーの土と混ぜてしまうのでゴミとして捨てることもない。
これまたエコなシステムとなっている。
火のついた炭団がなくなりかければ、新しい炭団をそっと側に置いておくだけでちゃんと火がついてくれるので世話はない。そんな炭団を火箸で突き、火の色や調子を整える。それも、冬の楽しみのひとつなのだ。
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