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72-16候 葭始生(あしはじめてしょうず)

 春 穀雨 24節気72-16候 葭始生(あしはじめてしょうず)

 葭(あし・よし) 
 私の中で馴染みのある読みは『あし』ではなく葭簀(よしず)の『よし』。

 葭簀(よしず)は、藁を横に組んでいる簾(すだれ)ではなく、葭を縦に組んだしっかりとした簾で、そのビジュアルと機能性に憧れていて、私は大好きなもののひとつでした。なので、コーポラティブマンションを建てた折に、南に面した和室の外には、憧れていた葭簀をずっと(今も、何代目かな?)立てかけています。

 さて、葭始生(あしはじめてしょうず)
 大阪では、枚方・淀川河川敷の『鵜殿の葭焼き(うどののよしやき)』が有名で、今年も2月18日(日)に開催されたもようです。
 焼けて茶色く黒くなっていた河川敷も、きっと今ごろは、青々とした葭の原を観ることができることでしょう。

鵜殿のヨシ原は、面積約75ha、甲子園球場のおよそ18倍に相当する、淀川中流域で最大のヨシ原です。絶滅危惧種を含む動植物や野鳥の貴重な生息地でもあり、「大阪みどりの百選」「関西自然に親しむ風景100選」のリストにも載っています。

この鵜殿で産出するヨシは、雅楽に使用される楽器篳篥(ひちりき)の拭き口の材料として利用され、日本の伝統文化を支えてきました。また、看板によると、平安時代の古典文学、紀貫之の『土佐日記』にも鵜殿のヨシ原に関する記述があるそうです。

 淀川の自然を守り、ヨシ原の保全・害草・害虫の駆除、不慮の火災防止等を目的として例年2月下旬に行われているものです。

鵜殿のヨシ原保存会

 葭好きのもう一つの理由。
 藁葺き屋根が好きで、あろうことかお施主さまに「武相荘」の屋根の葺き替えチームに入っていた茅葺職人さんがおられたのです。
 彼は美山にご自身の茅葺きの家を新築し、我が社の設備を採用してくださったのでした。
 なので、葭のことは少々蘊蓄を話せるという・・・(笑) ながくなるのでそれはまたの次の機会にお話しするとして、その時のお気に入りの画像をば。

(美山)雨降る日の搬入、茅葺屋根から落ちる雨粒がステキでカシャッ!


2024年4月19日(金)【旧暦 弥生11日】



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