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「sexを好きになれない女性の気持ち」をちょっと体験してしまった話

私はsexすることが好きである。多分若いころからずっとそうだと思う。初体験が女性だったこともあり、挿入なしの気持ち良い営みが私の性行為の出発点であることは大きな要因かもしれない。なにしろ、「性行為=気持ちの良いもの」という思い込みでスタートを切れたことは私の人生においてラッキーだったことの一つだと思う。

もしかしたら、今までの人生でつまらないsexをしてきたこともあるのかもしれないけれど、とにかく思い返してみても記憶は出てこない。ということはそれが忘れられるくらい他のsexで楽しんで来たからなのか、今では気にも留めていないということなのだろうな、と思う。

しかしながら・・・
私の周囲にも世の女性の中にも、結構な割合でsexが好きではない方たちがいる。

「sexはするけれど、気持ちいいという感覚を知らない」
「パートナーに求められるから仕方なくsexしている」
「sex中は早く終わらないかなーと思ってしている」
「sexは苦痛。痛いけれど我慢している」
「早く終わって欲しいから気持ちよいふりをしている」

等々、sexをあまり好きではない、もしくは好きでない女性の存在は、残念ながら日本では決して珍しいことではないだろう。

そして、そんな現状が日本の夫婦関係やパートナーとの関係性にも影響があると思っている私は、性や性生活関連についての書籍や、ネットで手に入るデータは全部ではないにしても今まで散々見てきている。体験談やインタビューなどにもそれなりにふれてきた。

だが、しかし。
体験してしまいました、女性がそういう気持ちになるであろうsexを。

ことの始まりは私の《痔核根治手術》にさかのぼります(笑)

根治手術なので、電気メスで根こそぎカットしていただいた訳なのです。しかも看護師さんが言うには「傷口が大きいからねー、痛いねー。」という程度の傷口の大きさ。(小さく済んだわけではないとということ)

結構無知なままに勢いで手術を受けた私は、術後の悶絶する痛みを想像だにしなかったわけです。
しかしながら実際に手術を終えて帰宅したら・・・
全く覚悟していなかった気絶してしてしまいたいような激痛が!!!
(私の手術で切られた痔核の大きさと、私が痛みに超絶弱いということが大きな要因かと思いますので、中にはほとんど痛みがない人もいるようです)

そんな訳で手術後の傷口の痛みとはその後三週間たった今でもお付き合い中です。今では鎮痛剤を飲むことはほぼなく、排便時のズキズキ程度の痛みが主ですけれどね。

そんな私が
術後初めてのsexをしたときのことでした。
「術後2~3週間して、傷口が痛まなければ大丈夫でしょう」とほどんどの情報に書かれていたので、少し怖々でしたがパートナーと一緒に試してみたのです。

途中までは大丈夫だったのですが、いざ挿入となったときに私の頭に術後の傷口のことが浮かびまして、そういう時ってやっぱり身体が硬直するんですね。
そして、それまで身体が緩んでいい感じに準備が整っていたのですが、、、その準備された潤いは挿入後の私の緊張で一気に変化したのが分かりました。

そうなると、挿入されている膣の入り口付近がヒリヒリと痛い。
傷口のことが気になって集中できないし、不安な気持ちがあるから身体がまったく緩まず、快感を感じることもできない。

そして…
(これは終わってからパートナーと話をしたので今は解消されたことではあるのですが)
パートナーに「痛い」とそっと伝えてみたんです。しかし、それでもパートナーが止まらなかったんですよね。いつもはそんな感じの人ではなく、思いやりのある方なのですが、その時には止められなったのか、とにかく続行されたのです。

私、とても悲しくなりました。
「私は痛いのに」
「私はやめたい…」
「でも、この人はきっとしたいのだろうな」
「でも、とても痛い…さっきより痛くなっていく」

そんなことを考えながら「ちょっと痛い」とか「今日は痛いみたい」とは伝えてはいましたが、結局のところ明確な「NO」を伝え切ることもできず、パートナーからの挿入は変わらずのままでした。

しかし、その後…
悲しくて悲しくて涙があふれてきてしまい、自分から身体を離して、行為から離脱しました。

ひとしきり悲しさを訴えてから
まずは自分の感情を落ち着けました。

それから、パートナーに
「今日のあなたのやり方は、私が性欲処理のための道具になったみたいでとても嫌だった」
と伝えました。

と同時に
「世の中の女性たちの多くは、こういうsexに傷ついてsexを嫌いになるんだよ」とも伝えました。

・安心感
・相手への信頼感
・それに伴って身体が緩むこと

これらの条件が揃ってこその気持ちよさなのだろうなと痛感した出来事でした。

気持ちよくなるためにはこれだけではなくて、自分の身体を知ることや、気持ちよくする(なる)ための知識やスキルも必要になってきますけれどね。

でも、やっぱり精神的なものって、すごくすごく大事なのだと思う。

《追記》
そして、これは私側にも問題があったと思います。
最初は合意からスタートしていましたが、見過ごせない痛みを感じた時点で、私が『明確なNO』を、パートナーにはっきりと伝わるように言うべきでした…。

そして、これは日本人女性の多くが苦手なことなのではないかな、とも思いました。

合意形成とその後のコミュニケーションによる適宜の修正…すごく大事ですね。


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