鶴の一声のちから

サラリーマンをしていると、度々、悔しい思いをする事がある。
会議の何日も前からデータを取り、グラフを作ってパワポに貼り付ける。プレゼンの前日には原稿を何度も読み直して不備がないか確認。本番を終えてもそれで終わりじゃない。
予想もしていなかった角度からの質疑応答に答えてようやく企画が通る。
「よっしゃ!やるぞー」とコーヒーを一気に飲み干した矢先に取締役の一言
「やっぱりこっちの案で」

これな!!

こっちが何日もかけてデータを取って論理的かつロジカルに創り上げた企画も取締役のノリと勢い、鶴の一声で覆されてしまうのだ!!
こんな経験をしたサラリーマンは山ほどいるだろう!!

先日、ワイヤレスイヤホンデビューをした。
バングアンドオルフセンというメーカーだった。
自称、音楽好きだしガジェットにも人並みにアンテナを張っていたつもりだったが、恥ずかしながらAmazonでポチる数時間前まで全く知らないメーカーだった。

ワイヤレスイヤホンもピンキリだけど、自称、音楽好きだから、ちょっと良いのが欲しいなってわざわざ電車に乗ってAirPodsだの流行りや売れ筋のモデルを試聴したりしていた。
選択肢が多い程、決めるのが難しいから、どれにしようかなって迷っていて、なかなか決心がつかなかった。

こりゃ選ぶの難しいし身近で音楽に精通してる人に聞いてみようかなと思って、ギターの先生に聞いてみることにした。

今はこんなご時世なので、オンラインで
「お勧めのワイヤレスイヤホンのモデルは何ですか?」
すると
「バングアンドオルフセンなんていかがでしょう?」

回答を見た数時間後には初めて聞くメーカーの、もちろん試聴なんてしたことないモデルのイヤホンをAmazonでポチっていた。

鶴の一声だ!!

この冬、新しいダウンジャケットを買う事すら何週間も迷っていた自分が、先生の「バングアンドオルフセンなんていかがでしょう?」というとてもシンプルでストレートな回答を鵜呑みにして結婚式のお祝儀より高価なイヤホンをポチったのだ。

厳密には回答にはもう一言付け加えてあって、「私も使っています」と書いてあった。

こういう時には憧れている人の真似をしたいって防衛機制が働くって昔、心理学の授業で習ったよね。

そうして謎のイヤホンはポチってから10時間ほどで手元に届く。(こんな時に限って早い)

届くまでに少し調べたりしたけど、デンマーク発祥のハイエンドオーディオメーカーらしく、音質はもちろん、デザイン性にも優れたメーカーのようだ。

YouTubeで調べると、スピーカーなんかは日本のメーカーではデザインできないと絶賛されていたり、有名なアパレル販売メーカーの会議室にスピーカーが鎮座しているなど、高級志向の人達や音質に拘る人達が好むメーカーのようだ。

実際に使ってみると、ペアリングもスムーズで、密閉性がとても高い。ノイズキャンセリング機能が流行ってるみたいだけど、これだけ密閉されれば十分、自分の世界に入れる。

ノーマルの設定だと中音がよく出る印象だけど、その辺のイコライジングはアプリでも出来るので、低音を強調したり(これがまた良く出る!!)外の世界の音を聞こえやすくしたりと機能は申し分なし、何よりBluetoothが強力で、壁2枚くらいなら全然余裕だった。

プラセボ効果も働いて良い買い物だったなー。

つづく

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