『あまりに素晴らしかったVIVA LA ROCK2021のOP挨拶を書き起こしてみた』（4日目編）

前回の記事の続きです。
2021年5月1日〜5日の5日間、さいたまスーパーアリーナで2年ぶりに有観客で開催されたVIVA LA ROCK2021。
このオープニングで主催者の鹿野淳さんが行った挨拶があまりにも素晴らしく、これは文章として書き起こしておかなければ！と思った次第です。
『ビバラ！オンライン』MCの芦沢ムネト氏が「校長先生のお話」とも言っていたが、こんな愛に溢れた熱い校長先生なら、その学校に入学したい😊

さて、前回の記事に書いた鹿野さんの3日目挨拶の熱い呼びかけ。
それに応えて観客も更にルールをしっかり守るようになってたとの事。
更に3日目に参戦した友人のレポによると、スタッフさんが毅然とした態度で一部のルール違反者を取り締まっていたらしく、音楽の未来を担ったビバラは順調にこの日も終了した。

なお、オンラインを観ていて印象に残ったのは、まずやっぱりVIVA LA ROCKと言えばこの人達、the telephones。
豪華メンバーが集った3日目のトップバッターに相応しいハイテンションなパフォーマンスで、さいたまスーパーアリーナを見事にディスコに変えてみせた。
主催者鹿野淳さんを小道具として使う辺りも、彼らにしかできない。流石です笑

今、最も旬なアーティストと言っていいだろうAwesome City Club。
俺が参戦した2019年には野外の無料ステージで歌っていた彼らが今年は一気にULTRAステージ。
こういうステージのランクアップにサクセスストーリーを感じるのも、フェスの醍醐味の１つだと思う。

ちなみに、新曲『またたき』終わりでatagi（ギター＆ボーカル）が”いろんな想いや葛藤も有ったけど、今日ビバラのステージに立てて本当に良かった“という胸が熱くなるようなMCの後に、「それでは、最後の曲です。聴いてください。『またたき』。」と盛大に曲名を間違えたのは、ある意味この日のハイライト笑
あ、もちろん最後の曲は『勿忘』でした😊

そして個人的大本命のスガシカオさん。
お馴染みの最強バンドメンバーと共に登場すると、いきなり♪子宮にグルーヴをぶちこんでいこう♪の酷い歌詞wでお馴染みの『FUNKAHOLiC』からスタートし、いつもフェスでは“よそ行き“のセットリストなのに、「えっ、これワンマンでしたっけ⁉︎」って思うくらい濃厚なFunk Musicを連発！

極めつけはワンマンでも滅多に演らない（と言うか数え切れない程ライブに行ってる俺でも聴いた事がない）『性的敗北』！
最後の♪世界中のどこかで誰かが今日も愛をささやいてる♪の無限リピートが狂気すら感じるほど美しく、画面越しの参戦なのにトリップしそうになった。。

安定の『午後のパレード』の盛り上がりから、Duranの歪みまくったギターが鳴り響き、最後に歌ったのはやはり『Progress』。
♪あと一歩だけ前に進もう♪のメッセージは、こんな時代だからこそ、より深く、優しく、強く、聴く人のココロに響いたに違いない。

「また昔のような、めちゃくちゃなロックな感じで会おうぜ！」

そう叫んだスガさんのキラキラした笑顔と、ファン以外を置き去りにしてでも伝えたかったコアなFunky Grooveに、間違いなく音楽のパワーと、俺たちファンとの絆を感じた。

スガさんは（個人的に）別格として、5日間の配信でベストパフォーマンスだったと思ったのはCreepy Nuts。
HIPHOP勢唯一の出演という事で多少のアウェイ感は有ったはずだが、それをものともしないパフォーマンスは、流石に踏んできた場数が違う。

2018年にVIVA LA J-ROCK ANTHEMSのゲストとして登場した時にパフォーマンスした曲を、アルバムで正式にカヴァー（アルバムでは菅田将暉くんがゲストボーカル）した事を報告したR-指定。
「レコーディングにはANTHEMSのメンバーが全員弾きにきてくれました。なので、この曲のサンプリングには（昨年天国に旅立った）津野米咲さんの音も入ってます。音楽というものは、例え本人が居なくなっても、こうやって残って、繋がっていきます。」と語った後に想いを込めて披露された『日曜日よりの使者』は、あまりにカッコ良く、あまりに感動的だった。

最後の、日本の音楽シーンでの彼らの存在を絶対的なモノにしたと言っても過言じゃない『かつて天才だった俺たちへ』によってもたらされた高揚たるや。
画面越しから見ても会場が”この2人について行けば間違いない”という多幸感に満ちていた。

さて、前述した3日目参戦の友人のレポによると、とにかくスタッフさんたちの献身的な素晴らしい働きによってフェスの平和が保たれていたとの事。
絶妙なアナウンス、誘導。
こまめな座席の消毒に席取りの荷物の即撤去。
それを読んで、鹿野さんたち主催者側の“本気“を改めて感じたのだが、そんな3日目を経て迎えた、前人未到の巨大屋内フェス5日間開催の踏ん張りどころの4日目！

鹿野淳はこの日もハッピと二重マスクの戦闘服に身を包み、さいたまスーパーアリーナのステージに立った。。

5月4日（4日目）

「皆様！今日1日、ここに凄く大切な事を求めて来てくれたんだと思います。バックエリア全員通じて、皆様の期待に300%の力で応えたいと思います！よろしくお願いします！」

「そのために、我々今回約束事がございます。それを皆様に守っていただく事が、皆さん、フェスティバル、ライブ、ツアー、あらゆる事へ、これから先の希望に繋がっていきますので、よろしくお願いします。」

「ちょっと主だった所だけお話させていただきます。アルコール・・・飲まないでください！持ち込んでない事は解っています。」

「外に、我々のフェスは出れます。もちろん（会場の外には）アルコールは有ります。でも、外で飲めばいいってわけでは無くて、飲まないでください。気持ちが大きくなっちゃって大声出しちゃったりとか、何かマスクから鼻出ちゃったりとか、いろんな事がある事が心配です。」

「僕らが心配なんじゃなくて、たぶんそんな誰かが居たら、そこに居る人が凄く心配します。みんなで幸せになるために、アルコール禁止させてもらいます。よろしくお願いします。」

「そして席取り。まぁ、今回こういうやり方でしてるもので、アリーナに椅子が有ります。最前のスタンディングエリアの方だけ指定席みたいな、指定ポイントになっておりますが、スタンド席、そしてアリーナの椅子、全部自由席です。」

「つまりは”あなたの席ではない“という事をご理解していただいて、自分が立った瞬間に、例えそれがトイレへの一瞬であろうとも、その席は自分の席ではなくて、”誰か座りたい人“の席になったという事をご理解ください。席取りに関して厳しく我々の方でチェックさせていただきますので、そういう事がないように、よろしくお願いします。」

「あと、みんなにとって大切な事ですよね。モッシュとダイブ、今年は無しです。そしてお声も、すいません出さないでください。みんなが持ってるタオルは、みんなの熱い気持ち、心の気持ちを拭くために使って、振り回すために使わないでください。」

「その代わり、ピョンピョン上に跳ぶ、ダンス、頭を振られる事。その辺りは、ご自分のエリアの中で隣の人に迷惑をかけない形ではOKですので。皆さん、何しろ周りを見ながら、自分の中でフィジカルを動かして楽しんでいただければ、という風に思います。よろしくお願いします！」

「あと、お願い事しちゃおうかな。皆様から向かって左の後ろ側に、何か煌々と鳥居が点いております。あの鳥居の中には賽銭箱が有りまして、もし（懐に）余裕がある方は、ちょっと“チャリーン“としていただけたら助かります。ミュージック・クロスエイドという団体が有りまして、そこは音楽に従事している方々を支援する団体です。」

「今日来ている方って思いっきり解ってると思うんですけど、これだけライブというモノが出来なくなっていって、非常に困っている方々が・・・最高の音を出したりとか、最高のテックさんとかが、本当に困ってます。そういう方々を救うための団体に全額寄付しようと思ってますので、チャリーンの余裕が有れば、一発ブチ込んでやっていただければ非常に幸いです。よろしくお願いします。」

「あとは、時間の有る時に・・・常にLEDビジョンの方にガイドラインというものを出させていただいてます。本日、9,700枚チケットが売れています。（規定の10,000人に）マイナス300・・・まぁ限りなくSOLD OUTです。こんなにデッカいスペースなんですけど、ご存知の通り全ての席が一席空けになっておりますので、席に、スペースに、限りが有ると思います。」

「ですので、そこで皆さんと笑顔で居続けるために、どうすればいいのか？って事を、体で感じちゃってください。いちいち“ルール何？1、2、3、4、5、6、7、8・・・“って計算していくとホントに気持ち悪くなってくると思うんですけど。」

「ただ、“まぁこういうもんだよなぁ“と。”自分たちの日々も、毎日そんな感じで生きてるよなぁ“という風に、”まぁ、それをやるかぁ“と思っていただければ。」

「毎日の日々の中ではいろんなルールを守っても、それのご褒美がちょっとしか無いかもしれないんですけど、今日1日の”ここ”の中には、（ルールを）守っていただければ、ものすごーーく爆発的に大きなご褒美が、皆さんに有るんじゃないかなぁと思います。そのご褒美を皆さんが失うようなイヤな気持ちにならないために、頑張ってルールを自分のものにしちゃってください。皆さん！信じてます！よろしくお願いします！」

「何か・・・（観客の）顔が全部見えるんですけど、本当に久しぶりに帰って来ていただいたような、幸せな気持ちでいっぱいです。」

「・・・始めましょっか。準備、大丈夫ですか？大丈夫ですか⁉︎」

「今年は、我慢していただくような事が、まぁ割と有るんですけど、今年我慢してくれたら、来年、もしくはこういう状況が無くなった時に、必ず約束します。我々300倍返ししますんで、今年だけちょっとよろしくお願いします！」

「で、その上で、これから今年いっぱい5月にVIVA LA ROCKに来たという事を、友達に、家族に、愛する人に、誇らしげに言えるような、そういう1日にしてください！よろしくお願いしまーーす‼︎」

「VIVA LA ROCK！4日目！最高のバンドに始めていただきます！行くぞー‼︎じゃあね‼︎」

最終日編に続きます。