42歳で未知の業界にチャレンジします
お世話になっております。桜川です。こちらの記事で書いたとおり、7月27日付でLINEを退社しまして、翌日7月28日付でベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン株式会社(以下GB社)に入社いたしました。今後、会社の情報発信や投資先の支援などに関わっていく予定です。
僕を知ってる方の多くは、きっと驚かれたんじゃないでしょうか。「えっ?VC?なんで?」みたいな。わかります。
20代からずっとtoCのメディアをやってきた僕には、VCはまったく専門外の業界ですし、自分でも想定していませんでした。不安がないといえば嘘になります。
では、なぜ未知の業界にチャレンジすることにしたのか。
自分用のメモとしても、今の気持ちを残しておきたいなーと思ったので、そのことについて書いてみます。
理由①:「情報の非対称性の解消」というテーマに惹かれた
退職発表後、いろんな方と会話させていただいく中で、GB社の人にこんな話を聞きました。
起業家が一般的には生涯で数回しか打席に立てないのに対して、VCは多くの起業家と仕事をするので、何度も打席に立つことになる。長くやっていればVCには多くの知見がたまっていくが、起業家はそうはいかない。
起業家とVCや投資家の間に生まれる「情報の非対称性」のために、損をしてしまう起業家も多い。起業家を支援する立場のVCとして、この不均衡を少しでも是正したい。と。
これが刺さったんですよね。なぜなら、それこそが自分自身のテーマでもあったから。
僕が編集者という情報を扱う職業に興味を持ったのは、まさにこの「情報の非対称性」がもたらすデメリットを解消したいと思ったからなんですね。
ご存知じゃない方もいると思いますが、僕が生まれた宮崎には民放が2局しかありません。フジテレビの月9ドラマが土曜の夕方に放送されるので、「土5」なんて自虐的に呼んでましたし、ある音楽番組なんかは1ヶ月遅れで放送されるので、番組内の楽曲ランキングがまったく頼りになりません。
僕は片親の一人っ子でしたし、当時はネットも浸透してないですから、「情報環境」において、特に大人の世界と大きく断絶していました。働く大人の話をほとんど知ることがなかった。
そのことに気づいたのは、福岡の大学に進学したあとのことです。
これまでの人生で見たことない、刺激的な人たちに出会いまくったんですよね。学生にも関わらず「映像」や「音声」の業界で大人たちと肩を並べて仕事する先輩、世界にも通じる研究をしている教授、自分の仕事をロジカルに整理して語ってくれる外部講師などなど。「ああ、世界ってこんなに広いんだ…」って衝撃を受けたのを覚えています。
もっと、早くこの人たちに出会いたかった。
情報は選択肢の幅を広げてくれますし、判断の精度を上げてくれます。「知る」は、人生の可能性に直結する。若いときから多くの情報に触れられれば、その人の人生は変わるかもしれない。
「伝える」を通じて、社会に貢献したい。僕はそう考えるようになりました。編集者として十数年になりますが、一貫して「何も知らなかった18歳の僕」に向けて、ずっと仕事をしてきたつもりです。
そこで今回のご縁。まったく未知の業界とはいえ、やることの根っこは変わらない。何度か会話させてもらう中でそう思えたので、チャレンジすることに決めました。
理由②:単純に「その選択する自分」が面白いと思った
もうひとつは単純です。これまでの経験から、WEBメディアや広告などの仕事に就くのがまっとうですし、働き方もイメージできるんですが、なんかそれって面白くないな…と思ったっていう。
40代、せっかくのチャレンジですし、チャンスもいただいてる中、普通の選択するのはもったいないなと思いまして。
なんてカッコつけてますが、数カ月後は悩みまくってるかもしれませんwでもまあ、本当やりがいあると感じましたし、みなさん人柄も素晴らしいので、もう一度若手から頑張るつもりでやっていきます!
今後ともよろしくお願いします。