現在は何期、何だろう?
最近この日本はどういう状態なのか?
よくわからない!と思い、
いろいろ調べたらこんなロジックを知ったので書かせていただきます。
災害の心理的回復プロセスは、
一般的に「英雄期」「ハネムーン期」「幻滅期」「再建期」の
4つに分けられるという事。。
① 英雄期・・・災害当初、自分と家族、近隣の人々のために誰もが必死になる時期(災害直後)
一度目の緊急事態宣言の最中の様々な動きというのは、
ここに当てはまりますよね。
②ハネムーン期・・・劇的な体験を生き延びた人々が助け合い、
連帯のムードに包まれる時期(1週間~6カ月)
第一波、そして第2波が終わったあたりはこのあたりでしょうか?
国が後押ししてくれてGOTO事業をしてくれて、
街に活気を取り戻そうとしたあたりですね。
③幻滅期・・・避難生活の疲れなどから不満が噴出し、
怒りの感情などが表面化し、住民同士のトラブルなどが目立ち始める時期
(2カ月~1、2年)
現在はこのあたりなのではないでしょうか?
自粛疲れ、経営の縮小、様々な報道、
1人1人が個人の価値観を発信してしまう状況ですね。
④再建期・・・被災地に「日常」が戻り始め、
生活の建て直しが進んでいく一方で、
復興ムードから取り残される人々や、
精神的な支えを失った人々の問題がくすぶり続ける(数年間)
これからはこのステージになるのではないか?
と首都圏の2度目の緊急事態宣言の延長が決まりそうで、
もう少しかかるかと思いますが、
今後は日常に戻り始めていく一方で、
取り残される人や企業が増えてくるという事ですね。
(デビッド・ロモ『災害と心のケア ハンドブック』
水澤都加佐監訳、アスク・ヒューマン・ケア)
今回のコロナは、地震や風水害などの自然災害と異なり、
ウイルスそのものが短期間ではなく長期間にわたり、
流行の状況や被害の範囲にも左右されるため、
必ずしも前述の心理的回復プロセスの通りに進行するわけではないかと思いますが、
「英雄期」「ハネムーン期」を災害への「適応期」、
「再建期」を日常への「再適応期」と解釈すればわかりやすいのではないでしょうか?
現在幻滅期~再建期に差し掛かろうとしているかと思います。
ウイルスが日本で確認されて、蔓延してから、
蜜という言葉が叫ばれるようになり、
国もニューノーマルの生活様式するように命じてきました。
人も、出勤や人間関係に伴うストレスの減少など、
その恩恵に浴する機会を得ることができ、
コロナという共通の課題に立ち向かうための協力や協調、
ウイルス災害という特殊な事をハネムーン期を、
みんなで助け合って乗り越えるという経験もさせていただきました。
2020年2月以前の人の価値観を、この荒波があった一年間で、
生活や働き方をコロナに適応させるだけでなく、
それをプラスの側面から捉え直すといった思考への切り替えも
企業や人が行いその結果、価値観や人生観に大きな影響を与えましたよね。
自粛生活をきっかけに何が自分にとって大切かが明確になったり、
人間関係を整理したりした人は多いと思います。
そしてそんな中現在の幻滅期を迎えています。
元通りの社会に戻ってほしい人、
現在の状況が長く続いてほしい人、
そして元通りに戻ってほしくない人等、、
現在の適応形態を再び元の状態に戻すことに対して、
生活や働き方の問題以上にメンタルの問題として現れきます。
今後に未来に対しての再適応の困難が生まれているため、
幻滅期になっているという事です。
例えば、
「もう満員電車には乗りたくない」
「ムダな飲み会には参加したくない」
「出張が減って楽になった」などといった、
見た目にも理解しやすい物理的な拘束への抵抗感よりも、
また戻ることに対しての嫌悪感が発生している人もいれば、
逆に飲食や旅行、ホテルなど甚大な被害がある業種では、
一刻も早く元通りの日常に戻ってもらいたい!
と思う企業も多くあるかと思います。
精神病理学者の木村敏さんは、
精神病理を「祭り」(フェスト)における心理的時間感覚に例えたことで知られていますが、
災害の只中にいる狂騒の状態を
「祭りの最中(イントラ・フェストゥム)」と考えると、
災害の収束はいわば
「祭りの後(ポスト・フェストゥム)」であり、
心にぽっかりと穴が空いたような虚無感が待ち受けると言っています。
もちろん、災害そのものは通常の意味での「祭り」ではないですが、
買いだめ・買い占め騒動がコロナ過で繰り広げられたように、
不安と恐怖にあおられた人々は、
独特の興奮状態に陥らせる「負の祭り」を作り出します。
非常時というものは、
誰が被害をこうむるかが不透明という独特の緊張も手伝って、
私は被害を受けたくない、という心理が発生してしまいますよね、
そのの心理状態が終わると、
英雄期、ハネムーン期を超えて、差が発生する幻滅期になってきます。
幻滅期、と復興期の狭間にある日本。
新しい日常へと、確実に歩みが進んでいます。
飲食店の我々は、ジッと耐えしのぐではなく、
前を見据え、時流を感じ取り、
再建期に挑まなくてはならないと改めて感じました。
とにかくやってみよう!
ダメだったら違う事をやればよいだけだから!
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