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自分の経験は必ず役に立つ~当たり前がそうではないと気づいた時~

これまで、引越しを何度も経験してきた。それは自主的な引越しもあれば、そうじゃない引越しもある。自主的じゃない引越しは、父の転勤による引越しがほとんどだった。

父は現役を引退し、今では趣味を楽しんでいるが、昔はバリバリの仕事人間。宮城で生まれて高専を卒業後、茨城でキャリアをスタート。その後、兵庫、北海道、兵庫、香川、福岡、大阪と全国を渡り歩いて来た。単身赴任の時期も多かった。

言い方は悪いかもしれないが、父の転勤に何度も付き合わされた。やっと慣れてきたと思った時に転勤の話がやって来て、「またかよ」というのが正直な本音だった。

ただ、過去のことを言っても変わるわけではないし、今は父のことを悪く思っているわけでもない。むしろ多くの経験をさせてくれて、感謝している。

そんな自分が、引越しによって得たものがある。それは、メンタル的なものだと思うかもしれないが、そうではない。

【日本国内の移動に関して詳しくなれたこと】

これが答えだ。

親の都合による引越し歴

簡単な引越し歴は以下の通り。

1990年兵庫県宝塚市生まれ。宝塚は懐かしさはあるが、地元という意識は全くない。

5歳の頃、北海道札幌市へ引越し。雪の記憶がとても印象深い。

8歳の頃、再び兵庫県へ。転校という事実を初めて受け入れる。

10歳、香川県丸亀市へ。最初は引っ越しを拒否した。あまり覚えていないが結局は受け入れた。

14歳、福岡県宗像市へ。人間関係がうまくいっていなかったので、この引越しはウェルカムだった。

ここまでが、親の都合による引越し。幼稚園2園、小学校3校、中学校2校を経験した。

その後はほとんどが自分で決めた引越しだ。
【福岡→滋賀→香川→茨城→大阪→茨城】と住処をかえて現在に至る。

国内移動に詳しくなれたわけ

親戚の家から遠く離れた場所に住んでいた。そのため、小学生の頃から夏休みや冬休みに、親戚に会うために特急や新幹線、そして飛行機をよく使っていた。時には一人で行くこともあり、切符の手配も自分で当たり前にしてきた。

合わせて家族旅行もたくさん行き、日本の様々な場所をたくさん歩いてきた。また、高校生や大学生になってから東京や大阪、福岡といった大きな街を何度も電車に乗って移動した。

その結果、都市間の移動の手段や距離感などを、自然と頭に叩き込んでいた。

  • 大阪から神戸は電車で約30分。手段はJR・阪急・阪神の三択。

  • 京都から東京は新幹線移動が便利。約2時間15分。

  • 福岡から東京都内の移動は飛行機がいい。福岡空港は博多駅から約5分。

など、出張が多いサラリーマンが持っているであろう移動の知識を、学生の頃には身に着けていたのだ。それが、自分にとっては当たり前だと思っていた。

しかし、今の会社の同僚と話していると、それは当たり前じゃないことに気づいた。

「移動に詳しい」ことが役に立った時

茨城県で働いている筆者。会社の同僚は、茨城を出たことがない人が多い。関東圏への旅や移動は学生の頃も経験があるが、関西や北海道は大人になってからが多い印象。そんな人たちに旅行のアドバイスを求められることがあった。

「神戸空港から大阪ってどれくらいかかる?」
「大阪のどのあたりに泊まれば翌日の移動が楽かな?」
「京都から帰るなら新幹線がいい?」

ということを聞かれ、自分の経験則からアドバイスをする。

自分にとっては当たり前のことだが、ずっと茨城に住んでいる人にとっては分からないことばかり。

彼らの旅行が良いものになれば、という思いで話をした。後に、お土産とともに感謝を伝えられる。なんだか人の役に立てて、とても嬉しい気分だった。

経験は無駄にならない

親の都合による引越しは本当に嫌だった。環境が変わることがどれだけ大変か、身をもって実感した。しかし、決してそれはネガティブな出来事だけで終わらなかった。「国内移動に詳しくなる」という強みを得た。

別に、頑張ったわけではない。昔から乗り物が好きだった。出かける時はいろいろ調べたことと、日本各地に行ったことが、大きな知識に繋がったと思う。

そして、会社の同僚へのアドバイスが彼らの旅行をより良いものにさせた。役に立てたことが嬉しかった。自分の過去の経験が人の為になるなんて、学生の頃には想像もしていなかったことだ。

この記事を読んでいるすべての人に伝えたい。

置かれている境遇が大変でも、何か得られるものは必ずある。どんなかたちでも自分の人生の経験はどこかで役立つ時が来る。

ここ1・2年、キャリア支援や、ライティングを学ぶオンラインスクールに通い、自分の経験や感じたことを書いていきたいと思うようになった。それらの学びも、どこかで役立つことを信じて、今日も発信を続けていこう。


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