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【映画】アンダーニンジャ
アンダーニンジャ
昨日、娘と観に行ってきました「アンダーニンジャ」。
![](https://assets.st-note.com/img/1738470277-TwU743NDfQFHgkhOJc51BCMx.jpg?width=1200)
私としてはアニメの前半部分を観ていた程度、娘はそれすら観ていないと(笑)、なのでほぼ作品の内容的には無知に等しい状況で観ました。
福田雄一監督らしい作品、福田節全開と言える作品であったと思います。
どんな?ということになると私的に2点ほどポイントがあると感じます。
①コメディパートの面白さ
この作品、大きくコメディパートとアクションパートがあって、正直ストーリー的な部分は二の次の良く言えば映像作品としてはとても良くできている作品になっていて、そのそれぞれのパートが明確に切り分けられているのでとてもメリハリの効いた画面になっていました。
アクションパートに関しては変にリアリティの追求をせずに、漫画的な楽しさを前面に押し出しているからこその痛快さありました。
しかしやはり福田作品の真髄はコメディーパートにあります。
若干のネタバレになってしまうかも知れませんが、出演者が宣伝で各メディアに出演の際、山﨑賢人が言っていた「押し入れ」のシーンそしてニンジャ用の防護服の機能のひとつである「透明化を試す」シーン。
これが長い!!
福田作品の特徴として、出演者が「これでいいのか?」あるいは「どうすればいいのか?」と困惑しながら演技しているカットをそのまま使うという、マニアックな演出があるわけですが、前述のシーンがまさにこれでした。
実際に観ないとわかりにくいと思いますが、押し入れのシーンについて言えば、福田組に慣れ親しんでいるムロツヨシ主導で押し入れの扉を開閉を繰り返しつつ山﨑賢人との会話のやりとりが行われ、山﨑賢人が遂に素で笑ってしまっているのがそのまま使われています。
これ、古くは「ニーチェ先生」あるいは「今日から俺は!」などでもちょくちょく観られた演出(?)であって、こういう映画の本筋とはまた違った笑いの作り方には感心してしまいます。
②出演者の面白さ
最初に書いた通り、私は「アンダーニンジャ」という作品をアニメでしか知らないのですが、役者さんたちの演技もわりとこのアニメに寄せていたように思いますし、アニメをそのまま見事に実写化ているように見える場面もありました。
セリフの出し方や、キャラクターに関してはおそらくアニメを参照して作られているのだと思います。
山﨑賢人
山﨑賢人が演じる霧隠九郎は、良く言えば冷静、悪く言えば無気力なキャラクターで、アクションシーンにおいてもそれほど感情を外に出さないのですが、唯一「名字」についてだけは異常な反応を見せるという設定。
なぜ名字にそれほどの興味があるのか等、詳細は一切説明されませんが、そのシーンにおける異様な熱量と、普段の九郎とのギャップに笑えます。
浜辺美波
浜辺美波扮する野口彩花は良くも悪くも普通の女子高生であり、ニンジャを含む闇の部分についてほぼ何も知らず、また特に深読みもしないまま様々なイベントに巻き込まれ、翻弄されていきます。
ここで、かつて福田作品で注目された橋本環奈ばりの変顔や、今までの出演作品ではあまり観られなかったコメディ的絶叫など、ある意味、一皮むけた浜辺美波が観られます。
謎に何度も繰り返される「顔に鼻くそ付いてるぞ」という九郎の指摘と、いちいちそれに反応する野口のやり取りが面白く可愛く、とても良い場面になっていると思います。
他の女子キャラにも鼻くそを穿るシーンを当てていますし、なんかこの時期福田監督の中で鼻くそブームが起きていたのかな?という推測をしたりもします。
さて
私はとても楽しめたこの作品。
正直、特にためになる教訓があるわけでもなく、ただただ痛快なアクションと脱力系の笑いに翻弄される、それだけの映画ですが、映像的にも迫力があるので大画面で観る価値はあると思います。
福田作品は、観る人によってかなり評価に差がありますが、映画にしろ小説にしろ詩にしろ、その他あらゆる表現活動ってそれでいいんじゃないですかね。
と、私は思います。
気になった映画
私は本編前の劇場予告が好きで、あれを観て映画をピックアップすることも多いのですが、今回は劇場の看板を観て知った映画があります。
「名もなき者」
ボブ・ディランの映画です。
ボブ・ディランは昔から大好きなので、観たいと思います。