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【現代詩】「output」#4

前回

腐敗の匂いが充満するとそれは思ったより長いことその密閉された空間に滞り存在の全てに腐臭を染み込ませて宇宙規模で拡大していくのだがそれをなかったかのようにする破壊神は匂いごとその腐敗した肉を消し去る方向に自らの絶大なる力を発揮し始めるのだおお!おおっ!オオッ!きみの肉体に宿る私の断片とそれを包み込むきみの優しい断片が七色の中毒的輝きの中で再結合して漂い始めたおお!おおっ!オオッ!いらねぇいらねぇよその薄汚い肉を私の表面から引き剥がしてくれ一秒でも早く剥き出しにしてくれ剥き出しをそのままに受け入れて跪け私の肉体を包むきみよ食餌の終わった直後のテーブルに降り積もる埃をあなたは汚れとして捉えること無く射精の直後にその肉体に絡みつく偏執的な妄念を真正の純血だと信じるお前に反吐を飛ばすだが猛獣のように禽獣のように猛り狂う内面の野生がそんな白々しいそんなわざとらしいそんな不信だらけのそんな汚辱の果てのさらに遠くに決してあなたが認容できないナマの欲望とともに深奥の更に深く更に奥にくすぐるような快楽をえぐり出すような発情を果たして暴虐はその白く薄い着衣の中に傷だらけで伸び上がる存在の証明を果たして本心から望んでいるのかそうではないのかむしろ隠したままで命尽きることを望むのかだが野生は爆発する野生はそのような腐食金属的理性の示す道筋を否定してただ錯乱の道を歩むまた歩み続けて悔恨の詩を悔恨の禱りを多くの犠牲に背を向けた私ただひとりに向けて抑揚を消し去りながらまた絶えることを拒絶しながらポップにどこまでも今日もまた今もまた歌っているのが耳に届いているよ

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