【映画メモ】『かもめ食堂』(2006)
疲れた時やゆとりがない時にぼんやりと観る映画やドラマは食べ物が絡むものが多いことを発見した。
そんな中で久しぶりに観た『かもめ食堂』。
実際のフィンランド事情は詳しくないのでイメージ先行な部分も多いのだけれど、観るたびに話のゆったりとした流れが心地よくてお気に入りだ。
「でも、来てやらないわけには行かなかったんですどうしても」
「そりゃどうしてものときはどうしてもです」
サチエとミドリが初めて出会い、ミドリに向かってなぜフィンランドに来たのかを問うシーン。
事情はわからないにせよ、「えいっていう越境する勇気」みたいなものはやったことある人だったら受け入れが早くなる部分もあるだろうから、サチエのこの受け入れ力と干渉のしなさはそういうタイプなんだろうなと想像したり。
「観光とかではなくて?」
「んーそうですね。そうかもしれないし、そうでないかもしれないし、、まだ決めていないんです。」
マサコにも同じくいつまでフィンランドにいるのかを問うシーンでもこの雰囲気。こうふらっと旅をしていく自分みたいなものが全員に感じられて面白かった。
映画全体を通してこのさっぱりとした腹を括っている感とこだわりのなさ、でも心地よく彩りある生活をしていくところとそこへのこだわりが両方感じられるところが好きなんだなと思った。
原作を読むとサチエの資金源など実際どうなんだっけとなったところが補完されていてそれも面白い。
フィンランドについて別の角度から見てみようと働き方や社会について書かれているこの本を読んだがとても興味深かった。
イメージ先行の部分はあるだろうから数年以内に滞在してみたい。
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