水流早貴 Saki Tsuru

Forbes U30 インドのスラムの女性の貧困問題を解決のためのハウスクリーニングサービス会社で起業→貧困家庭の子供たちに教育機会を届けるNPO→インパクト投資ファンドでEIR→MSc Social Innovation and Entrepreneurship at LSE

水流早貴 Saki Tsuru

Forbes U30 インドのスラムの女性の貧困問題を解決のためのハウスクリーニングサービス会社で起業→貧困家庭の子供たちに教育機会を届けるNPO→インパクト投資ファンドでEIR→MSc Social Innovation and Entrepreneurship at LSE

最近の記事

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス大学(LSE)の修士に英国の国費留学生として進学します

この度、2024年9月より、ロンドン大学の一つである、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(英: London School of Economics and Political Science、略称: LSE)の修士課程(MSc Social Innovation and Entrepreneurship)に、英国政府による全額給付型奨学金をいただき、進学します。 直接お会いした方にはご報告していたのですが、まだお話しておらず驚かせてしまった方には、こちらでのご報告とな

    • 【今年3月開催】社会問題を知り、アクションするチェンジメーカーキャンプ インド

      こんにちは。 以前、下記の記事にて、インドの社会問題を知る研修プログラムについて紹介しましたが、今年も研修プログラム=チェンジメーカーキャンプインドを開催します! これまで、TigerMovさんとは、何度もインドプログラムをご一緒してきましたが、インドのチェンジメーカーキャンプは、インドの多様性を五感で感じるプログラムです。 GDP世界5位の経済大国、14億人以上の世界最多人口、世界が注目する成長市場。 その一方で、経済的格差は広がり、未だに教育や安定した雇用機会がな

      • 2024年 明けましておめでとうございます

        明けましておめでとうございます。新年早々、日本では大震災や飛行機事故と悲しいニュースが続き、前向きに新年の挨拶をする気になれませんでした。被災された皆さんが、1日も早く安心して、日常を送れることをお祈りします。何もできず心苦しいですが、微力ながら夫と共に寄付しました。 昨年関わっていただいたすべての皆さんに感謝しています。お世話になった皆さん、ありがとうございました。 昨年は、ネガティブなことも多々ありましたが、同時に学びも多かったので、今後の教訓にしていきたいと思ってい

        • 機会を創るだけで貧困問題の解決に繋がるのか?Vol.2

          前回、「機会を創るだけで貧困問題の解決に繋がるのか?Vol.1」を書いたので、まだ読んでいない方は是非Vol.1から読んでもらえたら嬉しい。 Vol.1の記事で、貧困問題を解決するうえで、「教育」「雇用」などの機会を創ることはもちろん大事だが、「尊厳」をもって接することが大切であると書いた。 これに加え、もう1つ大切なことがあることを学んだので、それをシェアしたいと思う。 先日、インド最貧困州と呼ばれるビハール州の、その中でも特に貧困地域として知られる村の1つの出身で、

          機会を創るだけで貧困問題の解決に繋がるのか?Vol.1

          今年の7月で、インドで貧困問題の解決に携わり始めて、4年が経つ。 これまで、スラム街の女性の経済的自立を目指した、お掃除サービスの会社を経営したり、NPOで貧困地域の子どもの教育支援、女性のエンパワーメントなどに取り組んできた。 同時に、日本の高校生や大学生向けに、社会問題について知り、解決策を考案してもらう研修プログラムや講演も多数行ってきた。 社会問題の解決を志す人たちと話していると「どのように社会問題を解決するか?」(=HOW)に焦点を当てることが多いと感じている

          機会を創るだけで貧困問題の解決に繋がるのか?Vol.1

          インドの貧困地域の女性と生理の問題

          先日、ラジャスタン州・ニムラナのスラム街で、生理についての啓蒙活動を行った。 映像を使いながら、月経のメカニズムや対策について説明し、女性たち自身にカラダの理解を深めてもらう機会になった。 この話を何人かにしていたら、「まだ生理ナプキンが行き届いていない地域があるんですね、驚きました」と感想をいただいた。 今回はインドの女性と生理の問題について、データと現場の状況を簡単に紹介したいと思う。 NFHS-5報告書(2019-21)によると、インドの15-24歳の50%の女

          インドの貧困地域の女性と生理の問題

          インド×社会問題 研修プログラム

          インドでSAKURA Home Serviceを創業した頃から、インターン生のご紹介・講演などで協業させていただいている、TigerMovさんと日本の学生向けの研修プログラムを企画・実施した。 研修プログラムの目的はこんな感じ↓ 私がこうした研修プログラムをやる理由は、 インドの社会問題を知ってもらい、一人でも多くの人に関心を持ってもらったり、社会問題の解決に関わってもらいたいから。 生まれた環境が原因で、努力する機会のない人たちを取り巻く社会問題は複雑で、自分一人にで

          インド×社会問題 研修プログラム

          約3か月ぶりにビハール州の教育現場を訪問

          ここ数カ月、色々とバタバタしており、なかなか教育支援の現場を訪問できずにいましたが、約3カ月ぶりにビハール州を訪問。 コスト削減ということで、5年ぶりに寝台列車でデリー⇔ガヤを移動。行きの鉄道は3時間近く遅れ、16時間は鉄道の中で過ごす。 学生バックパッカー時代は、体力と時間が有り余っていたので寝台列車でインド国内を旅をしていましたが、社会人になって旅の前後に予定がある中だと、体力的になかなか大変でした(笑) 今回は、NPO法人結び手で教育支援を行っている村を中心に訪問

          約3か月ぶりにビハール州の教育現場を訪問

          どのように社会問題と向き合うか問い直す

          私が初めてインドを訪れたのは、20歳のときだった。 始めは旅人としてインドに魅了され、何度か訪れる中で、貧しい家庭に生まれたというだけで機会がない人たちと出逢い、「理不尽な環境下に生まれても、誰もが機会を得ることができ、夢や目標に挑戦できる社会」にしたいという志ができた。 それ以降、休学してインドで働いたり、フィリピンやインドネシアでソーシャルビジネスを学んだり、 そしてスラム街の女性の経済的自立を目指したソーシャルビジネスを起業したのち、貧困地域の教育問題に取り組んで

          どのように社会問題と向き合うか問い直す

          スラム街ってどんなところですか?

          私は仕事柄、社会活動でよくスラム街に足を運ぶため、「スラム街ってどんなところですか?」と質問をいただくことがある。 なので、今回はスラム街について少し紹介してみたいと思う。 スラム街とはそもそも何なのか。 スラム街とは、貧困層の人たちが集団となって住んでいる区域のことである。 私が活動する、インドのデリー近郊のスラム街は、彼らの親類あるいは本人が農村部の出身で、農村に雇用の機会がなく、経済的に厳しい状況であることが原因で、出稼ぎ労働者として都市に移住してきた人たちが住

          スラム街ってどんなところですか?

          すべての子供たちが教育を受けられる社会を目指して

          先日執筆したこちらの記事にある通り、私はスラム街の女性たちの雇用機会創出の事業を行う中で、教育の重要性を痛感し、8月下旬にインド最貧困州と言われるビハール州を訪れた。 ビハール州とは学生時代から縁があるが、約3年ぶりの訪問となった。 村の大人や子供たちの話を聞いていくと、様々な問題が見えてきた。 ビハール州はインドの中でも識字率が最も低い州の一つで、未だに多くの子どもたちが中高生になると、学校をドロップアウトしてしまう現状がある。 したがって村には教育を受けた大人が少

          すべての子供たちが教育を受けられる社会を目指して

          わたしがインドで貧困問題解決に取り組む理由

          最近、新しく知り合う方と話す機会が多く、「なぜ、インドで貧困問題に取り組もうと思ったんですか?」とよく聞かれるので、改めて自己紹介がてら、インドで貧困問題に取り組もうと思った経緯について書こうと思う。 過去に多数のインタビューでインドでの挑戦の経緯を取り上げていただいたが、幼少期から遡ってアウトプットするのは、初めてかもしれない。 人との出会いや、様々な経験をする中で、過去の経験に対する自分の解釈は常々変化していくものだと思っている。なので、これは今の私から見た過去に過ぎ

          わたしがインドで貧困問題解決に取り組む理由

          頑張りたくても頑張れない人もいるという話

          私は3年前にインドに渡航し、スラムの女性たちの経済的自立を目指し、雇用創出する事業を立ち上げた。 これからは貧困家庭の子供たちに教育機会を届けるべく、活動している。 これまでの女性の自立事業においては、貧しい家庭環境で育ったことから、小学5-6年生くらいで中退した子が多く、英語は勿論、母国語のヒンディー語の読み書きもできない子たちを雇用してきた。 教育を受けていない=読み書きそろばんができないということは、日常生活は勿論、仕事でも支障をきたす。 教育を受けていないこと

          頑張りたくても頑張れない人もいるという話

          インド緊急支援活動報告会を行います

          今年4月末より約2か月間、インドのコロナ緊急支援を行ってきました。 今では感染者数は減少、ワクチン接種も進んで、経済活動も再開しています。 インドでは昨年・今年の二度のロックダウンがあり、多くの人が亡くなってしまったり、失業してしまい、非常に厳しい状況の中、応援頂いた皆さんのお陰で救われた命がたくさんありました。 今回は、約2か月実施した寄付活動に関し、Zoomにて現地の活動家の友人達と共に報告会を実施します。 私たちの活動に対し、寄付・応援してくださった皆様へ活動の

          インド緊急支援活動報告会を行います

          インドで経営しながら昨年と今年、2度のロックダウンを経て、事業のこと振り返ってみた。

          インドに来て、1年11ヶ月が経過した。 事業を立ち上げてからのことを振り返っていると、インドに来て約4ヶ月もの間、ロックダウンを過ごしていることに気づいた。 昨年のロックダウン以降、目まぐるしく事業が変化してきたので、これまでの事業のことをざっくばらんに振り返ってみようと思う。 ・事業危機の話 ・途上国で挑戦する上で大切なこと ・スラムの皆と向き合う上で大切なこと ・コロナ禍での挑戦 ・ビジネスする上で大切にしてること など色々と時系列で振り返ってるので、興味

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          インドで経営しながら昨年と今年、2度のロックダウンを経て、事業のこと振り返ってみた。

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          インドのコロナ緊急支援活動

          お久しぶりです。インドのスラムの女性たちのための、ハウスクリーニング会社(SAKURA Home Service)を経営するさきです。 インドでは今年4月頃よりコロナ第二波が到来し、先月から今もロックダウンをしています。 働きに行くことができず、貯蓄もなく、「明日をどう生きていけばいいのかわからない」状態になってしまった人たちのために、先月より緊急支援活動を行っています。 これまでに、78名の方から1,276,375INR(日本円で約1,905,946円)お預かりしてお

          インドのコロナ緊急支援活動