
【盛り上がってる!】インドの伝統美容【スキンケアブランド紹介編】
前回の記事ではインドの美容ブランド歴史概要についてお話しました。2000年代を迎えるとインドは美容ブランドの成熟期に入りました。今回はそんなインドに2000年代以降に誕生した様々なブランドをご紹介したいと思います。全てインドの伝統美容を背景とした自然派ブランドばかりです。記事を通してインドブランドの熱意と情熱が伝わればいいなと思っております。
各ブランドの最初の説明にだいたいの値段を記載しておりますのでインドで製品ご購入の際には参考にしてみてください!
1.Forest Essential(フォレスト・エッセンシャル)
お値段レンジ▶約3000円~7000円
2000年にMira Kulkarni氏が創業したブランドです。
二年以上の歳月をかけて開発した数多くの製品は、素材の品質や製法に対する深いこだわりがあるそうです。インド国内でも最高品質の植物、ハーブ、花のみを使用し、有機栽培の未加工油を手で冷間圧搾しています。インドのブランドの中では高価格帯に位置するブランドで、主に高級モールや空港の免税店に出店しています。
2007年にエスティローダーカンパニーの名誉会長であるレナードローダー氏がForest Essentialへの出資を決め、2014年には更なる増資を受けています。これが世界的企業によるインド美容ブランドへの初めての大きな投資だと言われています。
インドのハーブと本物の24カラットゴールドを組み合わせたフェイスクリームなど、他のブランドとは違った高級感漂う製品が特長となっています。
インドの神話や伝統を彷彿とさせるようなパッケージも素敵で、私も思わず空港でジャケ買いしました。
2. KAMA Ayurveda(カーマ・アーユルヴェーダ)
お値段レンジ▶約500円~2500円
2002年にインドのアーユルヴェーダ伝統機関であるArya Vaidya Pharmacyと数人の起業家の共同開発を通じて誕生したブランドです。日本人へのお土産によく選ばれることから、恐らく日本で一番有名なインドの美容ブランドなのではないでしょうか。
インド国内では比較的高価格帯に位置付けられると考えられますがForest Essentialsほど値の張る商品はなく、お手頃な商品も沢山あるといった印象です。日本人へのお土産等で一番選ばれているローズウォーター(約430円)は北インドのカンナウジのバラから作られています。とにかく香りが秀逸で、拭きかけた瞬間に心の底から癒されます。。ローズの香りが好きな方でしたらどなたにも気に入っていただける商品だと思います。正直人生で巡り合ったローズウォーターの中で一番好きです。
ニキビ対策用のパウダーパック(NIMRAH ANTI ACNE FACE PACK)があるので、一緒に買ってローズウォーターで練ってパックするのがお勧めです。(面倒くさがりの私には少し手間でしたが使用感は抜群でした)
KAMAの商品は、日本でネット検索すると信じられないくらい高く売られていることが多いのでインドにいらした際にはぜひ買ってみてください。サイトにもよりますが、私が前見たときは10倍以上の値段で取引されていました。
3.Neo Veda (ネオ・ヴェーダ)
お値段レンジ▶約400円~3300円
2008年にMonisha Gupta氏が創業したブランドです。インドの工芸品と骨董品を販売するクラフトハウスを経営していたGupta氏がエステサロンを経営する兄弟とともに製品開発を行いました。
Neo Vedaではアーユルヴェーダの原理であるヴァータ、カパ、ピッタという人間の性質分類(また別記事でご紹介します)の考え方に基づいた製品が揃っています。毎年全世界に向けて何万もの製品を出荷しており、高い送料を支払ってでも購入したいインド国外のファンが多いとインドの知人に聞きました。
製品とは直接関係ないのですが、Instagramのクリエイティブが全部すごく素朴で、"映え"に頼らない今時珍しいくらい正直なブランドだなあという印象を受けました。
Gupta氏がもともとクラフトハウスの経営者だったからか、オンラインストアでは化粧品ブランドにしては珍しくインドの紅茶や雑貨も一緒に販売されています。
4. Soul Tree (ソウル・ツリー)
お値段レンジ▶約500円~1000円
2013年にVishal Bhandari氏によって創業されたブランドです。 Vishal氏はインドのウッタラーカンド州で有機農業を促進するために農民と何年にもわたって仕事をした後、「インドの農業を世界に繋げたい」と考え、ナチュラルコスメブランドの立ち上げを決心したそうです。Soul Treeはインドのブランドとしては初めてのBDIH認証(※)を受け、インド市場におけるナチュラルコスメブランドを確立しました。
水の保全プロジェクトやエコ包装に対する様々な取り組みなど、近年よく話題にのぼるサステイナビリティに対してもかなり感度の高いブランドだと思います。
フロステッドアンバー色にカラフルなラベリングが印象的で、甘めな香りが好きな方はIndian Rose Face Washがお勧めです。ターメリックとハチミツを使用した洗顔料です。
※BDIHとは...ドイツ化粧品医薬品商工連盟が定めるナチュラルコスメ認証
5. Just Herbs(ジャスト・ハーブス)
お値段レンジ▶約700円~2500円
2014年にAyush Chopra氏が創業しました。母親に著名な生化学者で自然療法医を持つ彼はビジネスを学び、ロンドンとシンガポールで働いたのちにインドに戻りJust Herbsを立ち上げました。
Just Herbsはアイデア企画の段階から製剤テスト、パッケージデザインまでのすべての開発工程において顧客からのフィードバックに重点を置き、インド全土で製品に関するSNS調査等を行っています。マーケティングと広告を通じて自分たちでトレンドを作り上げ、そのトレンドに沿って製品を提供しますーAyush Chopra
人々の意見を取り入れながら自分たちでトレンドを作り上げるってなんだかパリコレみたいな考え方ですね。かっこいい。
WEBサイトには肌や髪のタイプやお悩みに合わせた製品の紹介が細かく載っているので、自分の悩みに合う製品をピンポイントで探すことができます。
使用されている成分の種類が本当に豊富なのでぜひ自分の肌に合う製品を探してみてください。
6.Desert Splendour(デザート・スプレンダー)
お値段レンジ▶約450円
2008年にShiv Singh Mann氏によって創業されたブランドです。
Shiv Singh Mann氏はインドラジャスタン州にあるホホバ植林地でプランテーションを行っており、現在では合計で100エーカー以上ものプライベートプランテーションを保有しています。(なんと東京ドーム約9個分!)最新のテクノロジーによって厳格に管理および監視された条件下で厳選されたホホバ植物を栽培することにより、100%純粋なホホバオイル(※)を製造することを徹底しています。
商品の展開はシンプルにホホバオイルのみで、ジャスミン、ラベンダー、バニラ、モグラ(アラビアンジャスミン)、ノーマルの計5種類のホホバオイルを販売しています。最近は私一押しの紫ラベルのラベンダーピュアホホバオイルを使って話題のベビーオイル洗顔ならぬホホバオイル洗顔をしています。
ホホバの名産地であるインドならではのゴールデンホホバオイルがお手軽価格で購入できます。
(※)ホホバオイル...『ホホバ』とは砂漠に生える多年草の植物で実や種子から取れるオイルで、肌の保護や傷の治療などに使われています
7.Jhelum Loves(ジェラム・ラブ)
お値段レンジ▶約400円~3000円
2016年にBiswas Bose氏によって創業されたブランドです。コルカタを拠点とするエステティシャンの娘だったBose氏は、インドのトップファッション誌の美容編集者やセフォラのマーケティングヘッドを務めた後、自身のブランドを立ち上げました。彼女は肌の悩みのその先にある人間が抱える心の問題に着目し、アロマセラピー、チャクラヒーリング、クリスタルセラピー、ボタニカルセラピーなどの治療法を研究することによって、「人間の感情」をターゲットとするアロマ美容オイルを開発しました。
Feeling low? Spritz on a lavender blend or simply rub 1 drop of the essential oil in your palms and inhale for instant perk up. (気分が落ち込んでいませんか?ラベンダーのブレンドにスプレーしたり、手のひらに1滴のエッセンシャルオイルをこすりつけて吸い込むだけで、すぐに気分が高揚します)
私自身化粧品についてはもちろん機能面が大事だと思うのですが、香りやパッケージから得られる心理的な高揚感や癒しも大事だなと日々実感しています。ぜひお気に入りの香りを見つけてみてください。
8.First Water(ファースト・ウォーター)
お値段レンジ▶約600円~1500円
2017年にNoor Arora氏によって創業されたインドのナチュラルスキンケア業界の最新参入ブランドです。
ニューヨークの学校を卒業したArora氏はひどいニキビ跡に苦しみ続けた自分と、放射線治療によって肌の色素沈着に苦しめられている祖母のためにスキンケア製品の開発を始めました。植物やハーブが人体とどのように相互作用して皮膚に吸収されるかということに関心を持ったArora氏は、ピッツバーグ大学の生化学者と協力して、植物ベースのビーガンスキンケア製品を開発しました。
まだ創業3年目のブランドではありますが、結構インドの巷で話題になっている気がします。
私もFace Mistを愛用しています!さっぱりとした使用感で、朝一吹きするととてもリフレッシュできます。一押しはホワイトリリー❥ (写真はキュウリ&レモンです)
9.最後に
この記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は2000代以降に創業したインドの美容ブランドをいくつか紹介させていただきました。いかがでしたしょうか。
残念ながら今の所日本で購入できるインドのスキンケア商品は限られていますが、インドにいらした際はぜひ試してみてください。
「そもそもヴィーガンコスメとは?」「アーユルヴェーダって何?」といった方向けの記事も今後更新していく予定です。
良ろしければTwitterのフォロー、記事のイイねをどうぞよろしくお願いします!記事の感想やご意見ご質問もお待ちしております。
Twitter▶@saki_b1114
これ私以外興味ある人いるのかなとは思ったのですが、思い切って書きました。記事を通してインドや、インドの美容業界事情に興味を持っていただけると嬉しいです!
— Saki💄インドコスメ (@saki_b1114) July 1, 2020
【世界中から注目が集まる】インドの伝統美容【ブランドの歴史編】|Saki@インドコスメ @saki_b1114 #note https://t.co/ylPXJVAtSF