1. 「雪松図と明治天皇への献茶」展
応挙の第一印象を思い出す中学生の頃、美術の先生が「円山応挙という人は本当に絵が上手くて、雪を描き残したんですよ。描き直しができないから凄いことですよね。」とおっしゃっていたのをよく覚えている。
教科書の「雪松図屏風」を見るとたしかに、輪郭線も白塗りした跡もなく、ほんわりとした余白が幹や枝に、積もっている。この印象は現物を見るとまた違ったものに変わったのだけれど。
「国宝 雪松図と明治天皇への献茶」展では、この名作が展示されていた。三井記念美術館では年末年始恒例の公開というこ