聖者のディセンション
この世界が出来の悪い虚構で機能不全に陥っていることに薄々勘付いていても、茹で蛙のように惰性で現状を継続させ人類は今後もこの調子でやっていくつもりでいます。
この虚構はぬか床みたいなもので、虚構を運営するデミウルゴスはぬか床の漬物を美味しく食べ続けることができればそれでいいわけです。
虚構から抜け出すことに成功した聖者は、デミウルゴスにとっては、そろそろ食べ頃だと思っていたはずなのになぜか消えてしまい食べ損ねた漬物に相応します。
デミウルゴスが食べ損ねた漬物リストには、聖者の名が連ねられています。
「こういう聖者のエネルギーが欲しい」という感じで、その時デミウルゴスが食べたい漬物によって、「歴史上の偉人」リストが作成されます。
歴史は、デミウルゴスの気分次第でどうにでもなるものです。
つまり、現状の歴史認識とは、この世界を運営するデミウルゴスの気分が反映されたものと言えます。
聖者はそれを傍観しているだけですが、暇つぶしにぬか床に紛れ込んで遊ぶことがあります。
これをディセンション(次元下降)した聖者と言います。