【長編小説】『月は、ずっと見守っていた』第10章「笑顔の裏に…」
前回のあらすじ
七海の誕生日が近づく中、高橋がサプライズで誕生日プレゼントを贈る。彼の気持ちに戸惑いながらも、七海は微妙な笑顔で受け取るが、第六感が警鐘を鳴らす。これまでの経験から、贈り物には裏があると思ってしまう彼女は、嬉しさよりも不安が強く、心の中で迷いが広がる。何かが始まりそうな不安を抱え、複雑な気持ちで日々を過ごす。
第10章「笑顔の裏に…」誕生日までの約2週間、七海はあの時の不安感、違和感が何を暗示しているのか、必死に考えている。これまでの経験を思い返しても、それ