千月 萠(ちづき もえ)

初めまして、千月萠(ちづきもえ)です。数年前、心の課題に直面し、書くことを通じて自分自身と向き合う旅を始めました。ストーリーを綴りながら、皆さんと共に心の旅を分かち合えることを楽しみにしています。

千月 萠(ちづき もえ)

初めまして、千月萠(ちづきもえ)です。数年前、心の課題に直面し、書くことを通じて自分自身と向き合う旅を始めました。ストーリーを綴りながら、皆さんと共に心の旅を分かち合えることを楽しみにしています。

マガジン

  • 『月は、ずっと見守っていた』 まとめ

    主人公の七海が、ある男性との出会いがキッカケで失っていた記憶を取り戻し、過去との対峙や葛藤を乗り越えて堂々と生きていこうとする姿を描いています。 少しファンタジーな要素ありますから、忘れてきた大人の初恋物語としてお楽しみください。

  • Tea break 一息入れるお読みもの

    【エッセイ】や【ライティングノート】など、ここにまとめました。 一息入れていただければ嬉しいです。

  • 何気ない日常・・・とある休日 まとめ

    何気ない日常に、少しだけドキドキのエッセンスを加えて大人の恋を得外で見ました。是非読んでみてください。

最近の記事

【長編小説】『月は、ずっと見守っていた』第4章「微妙な距離」

前回のあらすじ 七海は、長きにわたる離婚協議が終局に向かっていた。夫の身勝手な行動が証拠となり、離婚が現実のものとなりつつあった。彼女は解放感とともに、これからの新しい生活に対する期待と不安を抱えていた。そんな中、Jupiterで過ごす夜は、久しぶりに心からリラックスした時間となり、彼女にとって少しずつ心の余裕を取り戻す大切なひとときとなっていた。 第4章: 微妙な距離今宵、アクシデントが起こる約1時間前、Jupiterの扉が開き、二人連れの男性が入ってきた。 あのニコニ

    • 【長編小説】『月は、ずっと見守っていた』第3章「解放の予感」

      前回のあらすじ: 「kickback」の常連客である謎めいた男性は、無邪気な笑顔と神秘的な瞳を持つ50代の男。七海は彼と会うたびに胸がザワザワする不思議な感覚を覚え、次第に惹かれ、時に懐かしさを覚えるようになる。しかし、ある晩、彼との帰り道に激しい頭痛と吐き気に襲われる。彼との出会いが自分の過去と繋がっていることを感じ始め、彼が七海の未来にどんな影響を与えるのか、徐々にその真実が明らかになっていく。 正月休みが終わった寒い夜、澄んだ空に静かな月が輝いていた。 七海は、長引

      • 【エッセイ】今日11月11日は?

        こんにちは、秋も深まるこの時期、いかがお過ごしですか?千月萠です。 さて、だいぶ空気が乾燥してきて、冬物などを洗うのに最適な気候になってきましたね。 『ダウン』が洗い上がるまで、束の間、お喋りにお付き合いください。 今日11月11日は、ご存知の方も多いと思いますが、 江崎グリコ株式会社の「ポッキー&プリッツ」の姿がスティックの形に似ていることから、平成11年(1999年)11月11日に「ポッキー&プリッツの日」と制定された日です。 実は、 この日のことを教えてくれた、家

        • 【エッセイ】『失恋後の処方箋』「世界で一番カッコいい彼だと思っていたけれど、どうしてこうなった?」

          こんにちは、千月萠です。 今日はどんな1日でしたか? 11月になってヒヤリとした空気になってきましたので、皆さま喉を傷めないようにお気を付けくださいね。 さて、 最近、一つの恋が強制終了しました(笑)。 原因はわかりません、私が怒ったら、いなくなったんです(笑) 彼とは短かったとはいえ、たくさんのことに気づかせてくれたので、 私は最後に会って感謝を伝えたかったのですが、 彼の態度がどうも私を避けているようだったので(タイミング悪く、彼の長期出張が入ってしまって)、 な

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        • 『月は、ずっと見守っていた』 まとめ
          4本
        • Tea break 一息入れるお読みもの
          6本
        • 何気ない日常・・・とある休日 まとめ
          3本

        記事

          【新作小説】『月は、ずっと見守っていた』 第2章『不思議な客』

          前回のあらすじ 離婚とDVの影響で記憶喪失に陥った七海は、過去を探し続ける日々を送っていた。月夜の下、記憶の断片を求めて歩く彼女が向かうのは、ひとときの安らぎを感じる酒場「kickback」。常連たちとの心温まるやりとりに包まれ、少しずつ心を開く七海。しかし、過去の記憶の壁は依然として高く、彼女はその先に何を見つけるのだろうか。 第2章 「不思議な客」その常連客の中に、一際目を引く男がいた。 トラディショナルなスーツをきこなす男。背が高く、光の加減でヘーゼルにも見える神秘的

          【新作小説】『月は、ずっと見守っていた』 第2章『不思議な客』

          【ライティングノート】執筆するようになって変わったもの

          今日はどんな一日でしたか?千月萠です。 先日のお喋りにお付き合いいただき有難うございました。 今日もよろしかったらお付き合いください。 さて、 リアルの仕事でもパソコンを使っていますが、入力するというアクションが少なかったのでスタンダードのまま使っています。 ところが、先日どうも肱のあたりに痛みが。。。腱鞘炎らしいです。 執筆になると時を忘れて、3時間以上はキーボードを叩きっぱなしが当たり前だったので、無理がたたったのでしょう(笑) それで、友人に話したら「えっ?パ

          【ライティングノート】執筆するようになって変わったもの

          【ライティングノート】執筆の舞台裏

          今日はどんな一日でしたか?千月萠です。 少しおしゃべりにお付き合いください。 最近、また物語を書き始めたのですが、エッセイなどの軽めのものから始めればよかったと少し後悔しています。 プロット作成の段階で、長編になる予感があったからです(笑)。 私のライティングスタイルは、まずある程度の構成を書き出し、そこからテーマが浮き彫りになってくるので、それに沿って途中の肉付けをしていくという流れです。 書く順番は、その時々で変わりますが、ラストシーンをいくつか書いてから第1章に取

          【ライティングノート】執筆の舞台裏

          【新作小説】『月は、ずっと見守っていた』Prologue~第1章

          Prologue 「月夜の記憶探し」今宵は月夜、スーパームーンが冷えた光を放ち、まるでこの地上のあらゆるモノの熱を鎮めるかのように煌々と輝いている。 七海(ななみ)は、その神秘的な光を背に受けながら、時々何かを確認するように振り返り、ある場所へと向かっていた。 彼女は、50代後半。現在は離婚紛争の渦中にあり、一人暮らしの生活を送っている。 夫のDVによって心が壊れ、彼女は一過性の記憶喪失になってしまった。その時、嗜好や行動パターンも全て分からなくなった。好きな味も人との関わ

          【新作小説】『月は、ずっと見守っていた』Prologue~第1章

          【告知】新作小説・失われた記憶と再発見の物語『月は、ずっと見守っていた』を執筆中です。

          初めまして、千月萠(ちづきもえ)です。三年前、Wasoujin Sakiとしてnoteを始めて以来、人の環境の変化や価値観の揺らぎを通じて、多様な心模様を具現化しながら、自分自身の心の整理をしています。 失恋や悲恋、DVなどのジャンルを多く執筆していきます。 そして、これらの作品が、誰かの慰めや共感につながればと願っています。 ストーリーを書くことが大好きで、日々の思いや体験を作品に込めています。現在、心の旅をテーマにした小説を執筆中です。 この作品では、主人公が過去の痛み

          【告知】新作小説・失われた記憶と再発見の物語『月は、ずっと見守っていた』を執筆中です。

          Six Wood・・・⑤一つの区切り

          前編をお読みでない方はこちらからどうぞ 「痛(いて)っ!」大翔は傷がうずく左側の口元に手を当てた。昨日、綾乃に報復を受けて、できた傷だ。 あの雨の日、大翔は自分の心と向き合い仁実を慕っていることに気付いた。それが、きっかけとなって長い間閉ざしていた感情が解放されて、数日は感情の交通整理に自室に籠っていたが、それを過ぎると身体中の強張(こわば)りがとれて自由になったようにさえ感じた。 この数日の間に、このまま何もなかったかのように香穂子と付き合い続けていることは香穂子に対

          Six Wood・・・⑤一つの区切り

          Six Woods・・・気づいた思い④

          前編をお読みでない方はこちらからどうぞ バイト先に着いた大翔は、いつものように事務所に入り支度をする。 エプロンをしてキャップをかぶりマスクをしたら準備完了! ロッカーのドアを閉じて事務所を出てオーナーの席を横切りながら、いつもと違う感覚を覚えた。 そうだ、オーナーの仁実がいない。 「おはようございます」と厨房に入る時の決まり文句をいいながら入り周りを見回す、マスターがランチの下準備をしている手を止めて顔をあげて「やぁ!今日も宜しく~」といつもの調子で声をかける。いつも

          Six Woods・・・気づいた思い④

          Six Woods・・・③仁実の涙

          前編をお読みでない方はこちらからどうぞ、 仁実は、あの出来事があった日から感情を上手くコントロールができない、自分を持て余している日々を送っていた。 あれだけ好きだった韓流のドラマを見ても上の空、仕事中でもふとした瞬間にあの時の情景が浮かび、それに関連して自分の人生、特に恋愛について振り返って考えることが多くなった。これまでの恋愛の経験を振り返ると、学生時代も今でも、男女問わず友人が多く、特定の男子とデートするというより皆でワイワイと騒いでいるような感じだった。 「恋愛

          Six Woods・・・③仁実の涙

          Six Woods・・・②大翔の悩み

          前編はこちら 「ねぇ!聞いてるの?ハル君!!!」テーブルを挟んで香穂子(かほこ)が、少し怒った声で大翔(はると)の両頬を挟むようにして視線を合わせる。今日は大翔(はると)の部屋に香穂子(かほこ)が来ていて、一緒行く会社説明会を選んでいる最中の事だった。 大翔(はると)は、完全に意識がどこに飛んでいてハッとした。あの一瞬唇が触れ合った事件(詳細は「Six Woods・・・①」参照)の日から、どことなくこんな調子になっていることが多くなっていた。「ん?何だっけ?ゴメン」と大翔

          Six Woods・・・②大翔の悩み

          Six Woods・・・①オーナーの動揺

          午後10時過ぎ営業時間終了後、仁実(ひとみ)は取引先との長い電話を切り、店内接客ブースの椅子に身体を投げ出すように座り長い溜息をもらす。このところスッキリとしない日々が続いているせいなのか身体も重く感じる。 仁実(ひとみ)が、この家具とカフェを併設した店をオープンしてから数年が過ぎた。 昨年から続いているコロナ禍の影響で何もかもが今まで通りに進まない。 家具部門の方の工場は、外国調達の資材到着に大幅な遅れがずっと続いているので納品にも遅れが出ている。 お客様に事情を説明し

          Six Woods・・・①オーナーの動揺

          全てをリセットしよう!

          もういいんじゃないかしら?何もかもリセットしても 一体何にこだわっていたのかしら? 一度手に入れた生活水準・世間体・友人関係・見栄その諸々など、それを守ることが人生において最優先事項になっていたようです。どうりで鏡に映る自分の顔が、どこか他人のように思えて仕方ない違和感を感じていました。 つまり、実態のない「幸せそうな雰囲気」に拘りすぎていただけなのです。 それを手放すことが、とても怖くて力の限りに握りしめていたものをよく見れは、そんなに重要なものではないと分かった時

          全てをリセットしよう!

          何気ない日常・・・宿り木③

          前編をお読みでない方は、こちらからどうぞ 「Six woods」を後にして軽く酔った孝四郎と佐知子は「Bar 宿り木」に繋がる螺旋階段を静かに上がっていった。 「Bar 宿り木」は、この居住地では老舗のBarであるが、10年ほど前に、先代のオーナーが引退する際、ここでバーテンダーとして修業していた若手だが熱意がある青年に、そっくりそのまま引き継いだ店で、その当時は「そんなに続くかね?」と周囲の人々は口にしていたが、若いマスターの仕事ぶりとカクテルの美味しさで、次第に昔の常

          何気ない日常・・・宿り木③