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椹島遠征!2赤石小屋までの急斜面に苦戦
この投稿は椹島遠征1の続きになります。
2泊3日の登山旅。2日目は椹島から赤石小屋まで移動します。標高1,120mから2,500m少しまで大きなのぼりを経験します。
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山小屋の朝は早いです。人に依っては真夜中に出発していくみたいです。多分に漏れず、朝食を朝5時に食べたらその足で出発します。辺りはまだ真っ暗です。
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椹島ロッジを出発して、なんとなく夜が明けてきました。それでもヘッドライトがないと歩くこともままなりません。
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赤石岳方面に向かいます。ここからは暗い中、登山道を歩いていきます。
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ヘッドライトを灯しても非常に暗いです。隠れた木の根っこに足を取られそうになります。時より見えるピンクのリボンを頼りにひたすら上っていきます。
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完全に明るくなったころ、尾根(赤石東尾根)に出てきました。急激なのぼりであることに違いはありません。
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1時間ほどして、全行程の20%まで進みました。登山服が暑くて脱ぎたくなってきました。
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道中、スロープが設置されている箇所もあります。
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急斜面の岩場が続きます。それでも半分までやってきました。日光が照り付けて、気温がさらに上がりました。携行した飲料水は1.5ℓほど、この段階で1本目が空になりました。あと1ℓしかありません。計画的に飲まないと山小屋に到着するまでになくなってしまいます。
「ヤバい。これマジで詰んだわ。」な状態です。貴重な資源が枯渇するかもしれないという感覚は非常に恐ろしいものです。
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標識を見て、赤石小屋まであと120分・・・絶対嘘だ。ペースが相当堕ちているからそんな時間ではたどり着けない。絶望的とはこのようなことを言います。そして、この時点で暑さにやられ始めました。
いずれにしても飲料水の残りが少なくなってきたので、休憩の頻度を増やし時間を多くして身体を冷却するしかありませんでした。
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木陰の道が続いていますが、直射日光が容赦なく照り付けます。いつしか歩く時間と休憩時間が同じになっていました。時間のロスが増えて、予定時間を押していきます。
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樹木を伐採している場所。ここでは消防の救助ヘリコプターを呼ぶことが出来るそうです。(ただし、携帯電話の電波が届かないのでどうしようもないですが・・・)
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全体の85%まで進んだところで、岩場の急斜面になっている歩荷返し(ボッカがえし)に到達しました。ここからは危険度が上がるので、注意して一歩ずつ進んでいきます。
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こんな登山道、滑り落ちたら大けがものです。後から振り返って良く歩いたなあとしみじみ思います。
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切り立った岩の崖。迂回して、この大きな岩の上を通過していきます。
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歩荷返しを通過しました。宿まであと30分ほどです。飲水はついになくなってしまいました。最後の一滴を飲み干すと覚悟を決めて歩いていきます。
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基本的にはなだらかな上り坂。のどの渇きを我慢しながら40分以上歩いてようやく見えてきました。赤石小屋です。
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なんとか赤石小屋にたどり着きました。朝5時に出発して、到着はお昼を過ぎていました。7時間以上も歩いたことになります。
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もおう、大変だったよ(泣)!!!命からがらたどり着きました。両足の内腿は完全に攣っていました。もう満足に歩くことが出来ません。
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午前中、あれだけ天気が良かったのに午後に入ると霧が出てきました。この日、午後から天気が悪くなるとの予報。本当は富士見平まで行きたかったのですが、山小屋の管理人にアドバイスをいただいて、その日は断念するしかありませんでした。それにしても、とにかくのどが渇いています。販売していたジュースや水を3本飲み干しました。
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また、お昼ご飯を食べていません。山小屋でお昼ご飯を注文して、中華丼をいただきました。お腹がすいていたので非常に美味しく食べました。
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山小屋の室内はこんな感じ。一人一畳分しかありません。宿泊人数が多かったので、すぐ隣も人が入ることになります。すし詰め状態です。お風呂はおろか、シャワーすらありません。
雨水タンクの水を使ってタオルを濡らして身体を拭きます。水場がないので清潔な水は非常に貴重なものになります。下着だけ着替えることにしました。泥で汚れたズボンをはき替えて部屋着で横になります。
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14時過ぎから雨が降り出しました。富士見平に行かなくて正解でした。もし、行っていたら酷い雨の中、地面が水たまりになっている中を苦労して進んでいたことでしょう。
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一時期、バケツをひっくり返したような雨が降りました。このころ山小屋にほとんどの登山者が到着していました。外を見ると不安しかありません。
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赤石小屋の名物は夕食のしょうが焼き。ご飯もおかわりします。食材や飲み物はヘリコプターで輸送調達するとのこと。ありがたい限りです。
今日のところは何とかなりましたが、富士見平制覇が課題として残っています。夜になり雨が止んでも霧がひどく、明日富士見平に行くかどうかあれこれ考えながら20時に消灯、就寝します。朝4時に起きてから考えることにしました。
ここから先は その3です。 投稿したらリンクを貼ります。