薩摩硫黄島遠征!自転車旅3 脱出編
(自転車旅2周遊編の続きです。)薩摩硫黄島2日目の朝です。早いですが、40時間の自転車旅は今日で最終日です。
朝には雨がやんでいました。これから歩いて薩摩硫黄島飛行場に向かいます。
島で食べる最後の食事。民宿の朝ごはんです。食べ終わるといよいよ出発します。
御番所跡(江戸時代の役所跡)だそうです。
学校の近くを通りました。孔雀が何羽かいます。道路を渡っていました。
目の前にある坂道。あれを登っていくのだろうか?
その坂道に突入しました。勾配のきつい坂を上っていきます。
眺めがいいところまでやってきました。港付近の集落と断崖絶壁が対比を成しています。カルデラ地形で、集落の部分は火口で爆発の後にへこんだ場所ということになります。
案内がちょうどあったのでじっくり眺めました。
カルデラの上の方に行くと殺風景な地形だったりします。
また牛を飼育しているようです。牧草地もありました。遠くには九州本土の開聞岳が見えます。
牛がのどかに道路を散歩していました。
空港を通り過ぎて向かったのは大浦港です。港というのはほぼ名ばかりでコンクリートの土台があるだけです。それにしても地層がぐにゃりと曲がっています。地層ファンからしたら垂涎ものでしょうね。
海に向かって階段をおりて海面近くにきました。透き通った海です。硫黄島港周辺とは趣が異なりますね。
外洋は波がありますが、湾の中は波が穏やかでした。
大浦港を見学したら引き返して飛行場に向かいます。わき道を進むとついに滑走路が見えてきました。
最後の目当てがこれです。薩摩硫黄島飛行場の待合室です。
空港建物としては日本屈指の小ささです。待合室と事務室、トイレがあるだけです。事務室は普段無人ですが、定期便の日ということもあり、役場の方?が飛行場に見えていました。上空の風が強く、小型セスナ機では着陸できない可能性があると言われてまたもや「条件つき飛行」となりました。
セスナ機が到着するまで時間があるので、案内をもらって滑走路を見てきました。短い滑走路(600m)ですが、地上で見ると結構広く見えます。そうこうしているうちにセスナ機の音が・・・・しかし着陸に難儀をしているようです。失敗したら翌日のフェリーを使用しないと島を去ることができません。
これで終わりの4回目。無事、セスナ機は飛行場に着陸できました。セスナ機で離島することが可能となり安堵しました。それまで気が気ではありませんでした。
新日本航空のセスナ機が週2回、鹿児島空港と薩摩硫黄島飛行場を結んでいます。フェリー以外の貴重な交通手段です。
搭乗した日は他にお客さんがいなかったので実質貸切です。
操縦席のすぐ後ろに座らせていただきました。というか乗客定員は3名です。前席と後ろ席しかありません。中はまるでタクシーに乗った気分です。
セスナ機は無事、島を離陸しました。離陸すると同時に乱気流に巻き込まれて機体が激しく揺れました。道理で着陸に難儀をしたはずです。島の人に依ると薩摩硫黄島周辺は乱気流が発生しやすく、公共交通的にはあまり条件が良くないのだそうです。ジェットコースターなんて甘いものではありません。万が一はないと思いましたが、それなりに覚悟しました。
島を遠くから眺めます。昨日行くことができなかった坂本温泉など島北部の様子が見えました。
島から流れ出る乳白色の海水が流れに沿って天の川かオーロラみたいな景色です。
九州本土が近づいてきました。開聞岳が下に見えます。
また鹿児島と言ったら桜島です。山のすぐ近くまで寄ってくれました。大きく見える景色に感謝です。
鹿児島市街地を超えていよいよ空港に着陸します。
さすがはセスナ機です。滑走路に直角に着陸態勢を取ります。ここからさらに高度を下げました。
無事、鹿児島空港に到着です。
セスナ機を運航する新日本航空の格納庫に向かいます。
新日本航空の駐機場でセスナ機を降りることにしました。
他にもセスナ機が何機かあったりします。鹿児島空港から周遊飛行したり、薩摩硫黄島の他に諏訪之瀬島への航路があるようです。
最後はスカイマークで中部空港に向かいます。それまでにお土産をたっぷり購入します。サイクルツーリズムは地方の経済を活性化する消費行動です。
薩摩と言えば黒豚。角煮を購入して後日、旅の復習をすることにします。
あと大事なもの。薩摩硫黄島で購入した焼酎「みしま村」
蒸気屋で有名な「かすたどん」。家族で食べます。
お土産にはそのほか、さつまがさねのラングドシャ―。
2泊40時間という短い旅でしたが、充実した内容でした。たくさんの楽しい思い出を載せて中部空港へと向かいます。
薩摩硫黄島はこんな場所。九州の南にある島。人口が非常に少ない島。条件付き運航になってしまう島。渡航前にPCR検査が必要な島。民宿がすくない島。売店が1つしかない島。けがをしても治療が保障されない島。途中で旅が不能になっても引き返す交通機関のない島。渡航難易度は比較的高めです。でも見どころがたっぷりある島であることをこの遠征で学ぶことができました。観光開発されていなくても自転車を使うことで行きがいのある島。それが薩摩硫黄島です。