ヴィ―ガン論争に想う多事争論
シリーズ投稿の題材を「肉」にして記事作成をはじめたら、最終的にはヴィ―ガン料理に方向性が行ってしまいました。肉シリーズを締めくくるにあたり、これまでの投稿を振り返るとともにSNSで起きているヴィ―ガン論争についても一言触れていきます。
1 これまでの投稿を振り返る。
最初は近くに精肉店があり、珍しい部位を扱っていることから、それをうまく記事に昇華させようという狙いで記事作成が始まりました。
ぶたの喉などは通常のスーパーでは購入できません。調理方法が不明なものに対して、過去の経験を活かして解決する楽しさを紹介しました。
それと同時にいただいてしまった命に対して、無駄にはしないという視点を学ぶことが出来ました。
その学びは動物由来食材を極力使用しないという方向性に変わりました。
過程の中で、名古屋においても動物由来の成分が一切含まれていない食材がそれなりに入手できるようになっていることを知り、ヴィ―ガン用に開発された様々な食材を取り上げていきました。
最終課題として、動物由来の食材を一切使用しない食事を作る取り組みを行いました。制限がある中で美味しさをどのように引き出すことが出来るか考えながら料理を作っていきました。
2 SNSにおけるヴィ―ガン論争
ヴィーガン運動は、植物性食品のみを摂取する食生活を推奨する運動です。ヴィーガンを実践する人々が増えている今、その始まりについて押さえておきます。
ヴィ―ガンは1944年にイギリスで発祥した運動です。それ以前にも菜食主義を基本とした運動はありましたが、その後広がりを見せて運動は世界に広がりを見せています。日本においても2010年代ころから広まりを見せ始めているようです。(ただし、このような運動が始まるから日本には精進料理があり、植物性食材を中心とした食事ができていたという指摘もあります。)
ヴィ―ガンの本質は動物への搾取を止めるものであり、搾取の現場においては悲惨な光景があることは理解します。ただ現実がそうであれ、情報の伝達方法によっては反感を招くだけに終わることも十分に考えなくてはいけません。現状、国内において動物由来の食品を摂取することは合法です。これを忘れてはいかなる試みもうまくいかないことでしょう。
ここ最近、ヴィ―ガン運動に対する是非が問われています。教育宣伝活動において、一部強要する動きがみられ嫌悪感を呼んでいる模様です。肉食をテーマとした催事に対する妨害行為が波紋をよんだのは記憶に新しいところです。
3 市民活動における裾野の広げ方
Threadsにアカウントを持っており、ヴィ―ガン論争に対して、このように書きました。
社会運動に対し、課題を見つけて活動する方の中には主義主張が先鋭過ぎて、市井に受け入れられない雰囲気を醸し出している例が多くあります。先述した肉食催事における妨害行為はその最たるものでしょう。
市民活動をいくつか経験しています。問題提起を考えると、現代社会では非常に多岐にわたります。従って、特定の課題について市井はそれほど関心を示しません。その中で多数の興味をつかみ、関心度を高めていくには平易な取り組みを地道に行っていく必要なあります。
肉食から菜食、ヴィ―ガンに誘導したいのであれば、嫌気のさすパネル展示ではなく、肉食よりも美味しい菜食を用意するべきでしょう。課題解決に向けては市井が取り組みやすいところから動き出すのは定石です。それを無視した活動では人々の心をつかむことはうまくいきません。
4 今後の望ましい展開
ここ最近、ミスタードーナツでミートパイに大豆ミートが使われていた件が話題となっています。大豆ミートでもわからない程に食品の製造技術が向上しています。
そして菜食、ヴィ―ガン界隈では様々な楽しい催し物が行われています。
市井の関心を振り向かせるには催事を開催し、動物食材から植物食材に転換することを喚起することが最適だと考えます。楽しい場所に人は集まります。それが課題解決へのスタートラインになるでしょう。
これらの催事を積み重ねていく中で自然と植物性食材の普及が進み、動物性食材の需要を減らしていくこと。これが近い将来における最大の課題ではないでしょうか?
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