感情が刺さって痛かった
Netflixで配信された「極悪女王」を見た。
プロレスにも興味がないし、世代でもないけど、当時の女子プロレスってこんなに熱狂的な人々が集まる場所だったんだ…と作品を通して擬似体験したような気分です。
全5話のドラマなのに、1話ごとの尺は時間越え。
濃厚な映画のような、ドキュメンタリーのような物を見終わった感覚。
流血シーンにはさすがにしんどさもありつつ、休憩を挟んで見終えました。
感情や熱気が画面を飛び越えて伝わってくる感覚で、すごいものを見てしまった…と若干体が熱いです(笑)
最後のダンプ松本の引退試合はもちろん泣いてしまったのですが、私が一番涙を流したのは3話の松本香が悪へと堕ちる場面でした。
「どいつもこいつも馬鹿にしやがって…」
あの台詞に込められた哀しみ、失望、憤怒…いろんな感情が混ざったあの言葉が心臓に刺さりました。
画面越しなのに、痛い。
香の感情と言葉が、私の心臓を刺してくるような感覚がして痛かった。
そして涙が溢れて止まらなくなりました。
香の家族に対する「馬鹿にしないで」って言葉は、「私のこと信じて」の裏返しなんじゃないかな…と思いました。
大事な人に信じてもらえない諦めとか呆れとか、そういうものが香を悪に堕とす覚悟を決めた最後のトリガーだったんじゃないかなぁ、なんて。
2024年に出会った素敵な作品のうちの1つになりました。
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