Buen Camino_Portugués-4【pilgriming】ポルトガル巡礼の道
これまでのあらすじ。
スペイン巡礼道の1つ、ポルトガル巡礼路を歩く旅がスタート。トラブルもあったが前に進んで3日目。さあ出発です。
今日はBarcelos→Ponte de lima(33.67km)の予定。
昨日のNoteはこちら。
Buen Camino_Portugués-4【pilgriming】ポルトガル巡礼の道
朝ごはん。
夜明け。
あまり雲がない。日差しが強く暑くなりそうだ。
線路を何回か渡る。
珍しく電車が来たので写真を取ったがきれいに取れず。
デコデコされた電車だった。これはアートではない。悪質ないたずら。ただの迷惑。電車の会社の知らないところでのデザインであればこれはこれで非常に残念。
しかしふと思う。
カミーノの黄色い矢印もこれと一緒なのではないか。私は黄色い矢印は不快に思っていないけど、自分の車に急に黄色い矢印をスプレーで書かれたら怒り狂うだろう。
自分が落書きと思っていたものは、実はその本質はそうではない可能性もあるかもしれない。
(多くの場合は当てはまらないと思うのですが。)
その車両や壁、建物の所有者の意識や快諾次第ということかも知れない。
アートとかそういうことではなく。
電車の所有者にちゃんと承諾が取れた「落書き」であることを祈る。
宿の情報を集めた看板に遭遇。
プライベートでやっているところは看板などを出しているところが多いが、こうやって公営の情報を集めている看板は始めてみた。
全体的に安いがこれあまり最新情報が反映できない仕組みなので今の値段では…これまでのところは表示通りの5€でした(現金払いのみ)。
歩く歩く。
サイレンを鳴らして走ってきて止まる車に遭遇。
近づいてみると魚の移動販売車だった。
売りに来ている人のテンションも高く軽く挨拶する。
ここは山の上の方に位置する場所だが、予約して来ているわけではなさそうなので、最低これだけは店の人が仕入れて巡回販売しているということだろう。
内陸だけにこういうビジネスも成り立つのだろうか。
頭だけもあるから食べるのだろうな。こちらは魚料理も絶品です。
北の道(Norte)でも、イギリス人の道(English way)でも、ポルトガルの道はご飯が美味しいと聞いていたがそのとおりだった。
歩いていると栗の木が多いことにも気づく。
こちらの人も結構栗を食べるのかしら。
「大きな栗の木の下で~♪」という歌があるが、栗の木の下で遊ぶのは非常に危険だと思う。
特に今の時期は、いがぐりがたくさん落ちてくるだろう。
そんな環境であなたとわたしは仲良く楽しめるものだろうか。
季節が違うのか。冬だと落葉して葉も何も無いだろう。そこで楽しく遊ぶのだろうか。登るのか?
そんなことを考えていたら意識が一瞬飛んでた。暑い。
危ない。
日陰に避難して水分を補給する。
お腹が空いたのでりんごも食べる。
こういうとき、りんごがあると水分補給と多少の空腹が満たせて助かる。
また予備のりんごを買わなければ。
パン屋を見つけたが、今回は入らず次にしようと選択をする。
これがいけなかった。間違いであった。
進めど進めどカフェもない。
7㎞ほど歩いてなんとか見つけたところはバー、BAR。
ご飯は無いみたい。
あるものでお願いする。英語がだめとのことでグーグル翻訳で対応。ここでも現金払いのみと言われる。
ちょっとやばかった。心臓のどきどきを感じる。
なんとか意識をもどす戻す。
また道中ぶどう畑によく出くわす。Wineを作っている家が多い。ワイン樽を洗っている人に出くわしてそんな話を聞く。
そして犬に会う。
不思議な犬。
ついてくるというわけではなく先導してくれる。
私にしか見えない犬なのか?
というくらい他の人や車は気にしない。
肉をあげたわけじゃないのに。
お犬様とはここでお別れ。
そしてPonte de limaの町につくとお祭りの雰囲気。
クレデンシャルスタンプをもらうついでにInformationへ。
今週はお祭りだそうだ。
今週は。
長い祭り。後で来よう。まずは宿とご飯だ。
Albergeに到着。
15時開店のところに16時到着で38番。
5€現金払い。現金払いのみで懐が厳しくなってくる。
Max60ベットでしたが結構埋まっていました。泊まれてよかった。そして途中の道看板通りの値段設定。
22人部屋ですがベット平置きで嬉しい。でもトイレは階下。
荷物だけ置いてみんな出払っている。平和だ。
実際は30分前に着いていたのですが周辺でクレジットカードが使えるスーパーを探していたら時間が経ってしまった。
水と明日の朝のパンとハム、チーズがほしかった。
3件回って1件も使えず。
洋菓子屋に最後賭けて飛び込みましたが5€以上買わないと使えないとのこと。
1個1€以下。
そんなに菓子パン食べられないって。
泣く泣く諦める。
最終的にはコインで済む水だけ買って終了。
隣の37番のベットはドイツ人の若い男性。
39番は直ぐ後を歩いていたフランス人の女性。
37番のドイツのセバスチャンとここまでの道中の話などをする。
その他オランダ、フランスなど。普通に英語で事足りるので国籍は関係なし。
こちらはベットに倒れて皆の話に耳を傾けているのですが、その中でも部屋の違うドイツのクレイ君が度々こちらの部屋に来て女の子を中心に声をかけている。食事の誘いだが誰も相手にせず。
今度はWineをボトルで持ってきて誘っている。
コルク抜きを探しているみたい。
イタリアの子が直ぐにポケットからだしていた。
「私はいつもワインが飲めるように持っているの。ワインが好きだから。」
すぐ出てくるあたりすごいな。カッコいい。
その流れでクレイくんが誘っていた。
そうかそういう筋書きか!と思ったがイタリアの子はあっさり断っていた。
ワインが好き=ワインを飲む=グレイくんと飲む にはならないらしい。
はっきりと断っていたな。参考になりました。
傷心のクレイくん。
と思いきや次に行っていた。
そういうものか。
なんか一人連れたみたい。良かったねクレイ君。
シャワーと洗濯を一通り済ませて食事へ。
Ponte de limaではちょうどお祭りをやっているところで、「Fairas Novas」と言って1週間ぶっ続けで騒ぎまくるお祭りだそうだ。
Cervejeiros Super Bock : ポルトガルのビール:スーパーボックを片手に皆と祭りに繰り出します。
セルベーサ美味しい。
1826 年から開催されているこのイベントは、地元の人々と何千人もの外国人とともに夏の終わりを感じ別れを告げるイベントらしい。キリストの十字架の磔に立ち会ったマリアの悲しみを讃える祭りという宗教的な側面を持つとのことだが、日曜礼拝に家族で参加するなど宗教と密接に暮らしている地域の祭りだけにしっかりと祀りも行われるのだろう。
聞いたところだと、大砲が発射されたり、花火が上がったり、ポニーで競馬をしたり、伝統ダンスを踊ったり、山車で街を巡ったり、深夜に正式スタートで音楽祭をやったりするそうだ。
暑い昼間に寝て涼しい夜騒ぐパターンだな。
今日眠れるかしら。
明日は山登り20km+仕事なのに。
さて祭りは、移動遊園地が来ていたり。
出店が出ていたり。
そしてやはりあった栗。
ポルトガルも栗が豊富なんだな。栗は甘くてホクホクで美味しい。
道中会ったシチリアのダビド達にまた会う。
君を昨日は見かけなかったから、どこを歩いているのかと心配だったのだと言われる。
やさしい。
さらっとこんな言葉を言えてしまうイタリア人がイケメンに見える。
ダビド達やフランス人のチームは、この後夜になってからもまた祭りに繰り出してさらに飲むらしい。
彼らは今日は18km程度しか歩いていないらしい。
だから元気なのか。いや多分体の構造がそもそも違うのだろう。
一緒に来ないか?と誘われたが、私は近くのグーグルマップおすすめのビストロバルへ別行動。
ビストロなのかバルなのかは不明だ。
店主が気さくな人でいろいろ説明してくれる。
ビーフを強く勧めてくるが、バカリャウが食べたかったのでバカリャウ料理をお願いする。
クロケットも美味しいというのでそれも。
うまい。
でもちょっと量が足りないように感じる。
改めて話をしてもう少し食べたいのだけどサンドイッチみたいなものはないか聞くと、ハンバーガーとハムトーストがあるとのこと。
ハムトーストを選択。
よくよく見るとこれは明日の朝食にできるじゃないか。
すぐにテイクアウト可能か聞いてみる。できるよ。袋を持ってくるねとのことで散々探したクレジットカードが使える店での朝食購入が果たされた。
しかも生ハムとボリュームたっぷりのチーズでうまい。
本日は歩いた。
35km 7時間半。5万3千歩。
流石に歩きすぎ。
なんとか明日は回復していることを祈るのみ。
寝たいけどねれない。
午後10時からライブが始まる。訳の分からないラップが川の反対側のこちらまで響く。
そして花火の炸裂音が間近で聞こえる。
もうフィーバーだ。今日もどこかでフィーバー。
後日談。と言うか今回のオチ。
お湯を作りにキッチンに行ったらクレイ君が飲んで板が女性はおらず、代わりに淑女がいた。
趣味は何か?どの場所が好きか?好きな本は何か?とお話している。
口説いている!?
かは分からないが、口説きの定型文みたいな英語がポルトガルの田舎で聞けるとは。
その方は既婚者では?昼間パートナーを見たぞ。
恋愛が多いのは夏だから?
夏だからなのか?
明日もがんばれクレイ君。
それでは今日も良い一日を。