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Buen Camino_Portugués-5【pilgriming】ポルトガル巡礼の道

これまでのあらすじ。
スペイン巡礼道の1つ、ポルトガル巡礼路を歩く旅がスタート。女と男の欲望が交差する恋愛巡礼路。巡礼者クレイ君の恋は成就するのか。いえいえ、私は普通に巡礼しますよ。
今日はPonte de lima→Rubiaes(17.89km)の予定。
昨日のNoteはこちら。

Buen Camino_Portugués-5【pilgriming】ポルトガル巡礼の道

朝。
日の出の45分前に出発。

町中は街灯があって助かる

1kmも歩かないうちに街灯がなくなる。

その先は闇。道なり5kmだが道がない。

ヘッドライトを忘れてきたことが痛い。
ポルトで気づかなかったのも痛い。間違いと後悔。気づいていたらデカトロンで買えたのに。

携帯電話のライトで恐る恐る進む。
先を全く照らせず足元しか照らせない。
皆さんライトは忘れずに。

暁、東雲、曙、朝ぼらけ。夜の闇から朝に近づいていく。

この時間が一番好き。涼しく体に負担なく歩けます。仕事に出かける人もちらほら見かける

この時間に歩くのが好きです。
夜の冷たさや日が上がってきてうっすらと体が温められていく感じ。
小鳥や鶏が朝を告げる世界を独り占めしているよう。
生活をしている人と時間が違う巡礼する人だからこそ感じられる特別な時間です。
太陽っていいね。


朝の虹。7色には見えないが肉眼ではきれいな半円

そして虹。
きれいだなと思いつつ、朝の虹は雨を運ぶということを思い出す。
そしてこの後で小雨だったがしっかりと雨が降ってきた。
昔から残っている言葉は、ある意味今においても確信をついているんだなと身を持って感じる。

今日はでかい交差点や高架下を通ることが多い。
交差点はCrossing。別の言い方でXingとも言う。
このノートのテーマでもある。
こちらはラウンドアバウトの交差点が多いが交差点もある。

英語が流暢なアルゼンチン出身のホセがアメリカで看板を見かけた話を思い出す。

図柄は十字の白線。その下にXINGの文字。
「何だこれは。サイイングとはなんだ!」と思ったらしい。
アメリカ人の奥さんは「Crossingよ。クロスだからXなのよ」と。
ホセが言うには「クロスなら表示もXだろう。これなら+ingにしなきゃ。
そもそも標識に辞書にない言葉を使うな」ということで揉めたらしい。
手でXをしたり+をしたりしながら説明してくれた。
なんかXジャンプして、スペシウム光線を出そうとしているように見えるアルゼンチンのおじちゃんは真面目に滑稽で面白かった。

なんともほほえましい話だ。(彼はワインを飲みつつ大笑いしながら話していた。)

地面からドンと長細い円柱が。


胎内潜りみたい。こちらは六角。
これから通る道
川が多い。そして水が綺麗。ワイン畑にもそそがれる


今日は猫の日。

ストックに飛びつく
人の手も好物。猫パンチ。

しばらく猫と戯れる。
何をしてもパンチ。
お尻をフリフリしながら狙ってくる。

そして見つめ合う。
対峙する。
猫との遭遇。猫との対峙。

ねこと闘う者は、その過程で自らがねこと化さぬよう心せよ。 おまえが長くねこを覗くならば、ねこもまた等しくおまえを見返すのだ。

惜しむべく離れる。
今日はイタリアチーム4人と歩くタイミングがよく合う。
チームと言っても女性ペア2人と男性ペア2人。
男性ペアは2日目あたりにも会ったダビデ達シチリアン。
女性ペアはいつもワインオープナーを持っている、口説かれても動じないイタリアの二人。
言葉をかわしながら歩く。

日差しを遮ってくれて助かる
松脂の採取ってこうやるんだっけ。360度この画だった。ちょっと怖い。集合体恐怖?
よくよく見るとシチリアン2人はペアルック。服もカバンも靴もバンダナまで一緒。すごい。愛だな。愛。


いよいよRubiaes

今日は短い距離で切り上げて早めに宿に入ります。
疲れもありますがweb meetingのため。
デンマーク:中央ヨーロッパ圏との会議のため時差があります。ポルトガルは1時間遅い。
向こう16時。こちら15時でスタートです。
宿はWifiがしっかりついているプライベートアルガルベを選択。

ベットが4つある部屋を独り占め。ここまでは良かったが。

Wifiは皆が集まる談話ルームでしか安定せず。イヤホンをつけながら参加。
つつがなくミーティング完了。
出張シフトが確定したのでAirbで宿泊先を予約。支払い完了。
宿泊ベースや経済が違うとは言え、15€で泊まっている部屋から60€の部屋を予約することになんとなく抵抗を感じる。必要なのでしますが。


今は携帯さえあれば何でもできるね。
できること(使っている機能):電話。検索。地図。写真撮影。銀行振込。クレジットカード。電車のチケット。会員カード。イベントチケット発行。国の社会保険登録などなど。

何でもできる。
逆に考えると失くすと致命的。

代替案を考えておく必要がある。

今回の巡礼旅だとあまり代替案は持っていない。クレジットカードを別に持っているくらい。
携帯がなくなるとオンラインで買えていた電車チケットなどが買えなくなり時間と手間がかかることになる。が、そうなったらそれもしょうがないと考えている。
きっと携帯を失くした落胆でそれどころではないだろう。

夕食の時間。
珍しく夕食付きを選んだ。10€。

チキン? or ベジタリアン?
のチキン。久々の白米。うまい。


白ワインと前菜のサラダ。ワインは飲み放題。
オリーブがとてもおいしかった。ワインに合う。

主な話題+その後は以下2つ。
食事には宿泊者のうち夕食を希望した巡礼者8名。夕食だけを食べに来た巡礼者4名。あとアルガルベの家族6名。
アルガルベに住んでいる人と夕食をともにするのはバスクの修道院以来。


話1−食事中
たまに話題がないときこういう話をします。今回も少し話が止まったので、「巡礼路を朝歩いているとニワトリの鳴き声がするじゃない。あれってどんな感じで聞こえる?言葉にしてみて。」

アメリカ:クックドゥードゥードゥー
笑い

ポルトガル:クイクイクイ
笑い

ドイツ:キッキレキ
笑い

日本:コケコッコー
大笑い

あとの方に日本を持ってくるとなぜだか大笑いになる。あまり聞いたことがない音だからかな。
お酒も入っていてコケコッコと騒ぐ人多数です。
海外の人との食事で困ったら使ってみてください。その国の人一人ひとりに喋る機会を持ってもらうことがコツです。

話2−食事中+就寝:
ドイツのミエリン(女子)とスペインのアラン(男子)が仲良さそう。聞いたらアランはこのアルガルベのオーナーの親戚らしい。
「私はアランと友達になったから特別に7€で食事付きで泊まれるの。お得でしょ」とミエリンがワイン片手にご機嫌にお話。
こちらは一般なので30€。7€は破格ですね。
多分、それ大きな声で言わないほうがいいんじゃないかな。
はす向かいに座っている宿のマザーがちょっと怖い顔してた。

ミエリンの話は続いて、今日は道中で知り合って、本当は近くの公営アルガルベに泊まる予定であったが、大部屋に2段ベットがぎっしり詰まった部屋で苦しそうだったそうで、別のアルガルベを探すということになったらしい。さっきは2人で滝を見に行ってすごく透明で素晴らしい景色だったからあなたも行ったらいいとのことだった。
うん。今真っ暗ですし、明日は日の出ぐらいに出発するって話をみんなで今していたよね。
みんな巡礼者だし。
多分、無邪気で天然の子なんだろうな。こういう子がみんなに好かれるのだろう。

さてこのアルガルベは部屋の形が複雑。
私の部屋からトイレに行くためには中二階の吹き抜けの部屋になっているミエリンとアランの部屋を通り1階の共用リビングを抜けてトイレに向かうことになる。
ドミトリータイプなので個人ごとに泊まればこういった構造は普通なのだが今日このエリアに泊まるのは我々3人のみ。

7€で泊まれたうえに、様々なところへ観光。美味しい食事にワイン。このあとすることはアレしか無いでしょう。
○神アレしてまう。
あとはお察しください。

ポルトガルの風がそうさせるのでしょうか。外は寒いが、だが情熱はある。

人は人。私は私。
私は明日6時起き。今午前2時。

それでは今日も良い一日を。

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