【映画感想】性の劇薬
性の劇薬を見終えたので個人的な感想を書き留めておく。
※以下ネタバレあり。
おすすめ度 ☆☆☆☆☆
濃厚な調教と、追い詰められた人間のカクテル。
まず大事な点として、私は北代さん目当てで本作を見た事を伝えておく。
マジでここ重要な。
本作は所謂BL作品。
しかもタイトルに「性」とつくくらいなので、男同士の性行為描写が盛りだくさんだ。
しかもその性行為描写は作品全体の七割くらいあるため、直接的な性行為描写が苦手な人はもちろん、同性の絡みが苦手な人は絶対に見られないだろう。
ぶっちゃけ局部が映らないだけで、内容としてはかなりヤッている。
原作を知らない人が見る場合(私も原作未読勢)は、私の奴隷になりなさい・娼年などの「ああいうタイプの映画」だと事前に知っておかないと吃驚してしまうと思う。
てかこれも普通にR-18作品なのだが、ネトフリなどのサブスク系で見ているとその手の表記を見落としがちなのでマジで気を付けて。
私も普通に見落として見始めて吃驚してしまったので。
また、作品の特徴として調教がある分、アダルトグッズ系もしっかり映るので、マジでそういうものに抵抗がある人は見られない。
ディルドとかエネマグラとか、マジでがっつり映る。
ただそういうものに抵抗がない場合は、個人的にはすごく良い映画だと思った。
仕事の疲労や両親の事故死など、不運が重なり心身共に疲れ果てた主人公の桂木が自殺を図る。
ここの桂木の追い込まれ方は短い尺でもしっかり伝わってくるので、とても好き。
そしてそれを止めた余田が桂木を監禁・調教していくのが物語のスタートなのだが、この余田が凄く良かった。
何故桂木の自殺を止めたのか、何故桂木を監禁したのか、何故桂木を調教したのか。
そこが全て明かされた時の、「ああこいつも罪悪感から逃げたかったんだ」と全てに納得がいく。
天才外科医ともてはやされ、たくさんの命を救ってきた余田。
ここは個人的な解釈だが、今まで手術しても助からなかった患者はまあそれなりにいたと思う。
でも余田はそれを「仕方ない」と思えるタイプの人間だと思った。
現実的に考えて無理なもんは無理だ仕方ないと割り切れるタイプ。
だがそれが恋人の自殺で壊れてしまったのだと感じた。
恋人の自殺に対して「怒り」を感じて、その怒りの内容も「何故俺に何も言ってくれなかったのか」と「何故俺は何も気付いてやれなかったのか」だったので、そこで人の死に対しての価値観が壊れてしまったのかなと。
まあ普段自分からあまり誘わない人間が誘ってきた上に「めちゃくちゃに抱いてほしい」って言うのは、相当メンタルが限界の証拠。
要は何も考えたくない・セックスで自傷行為がしたいと同義だと個人的には思うので、あの時点でかなりヤバイなと思ったし、恋人ならそれを異変だと感じなければいけないとも思った。
止めたはずの煙草もまた吸い始めていた訳だしね。
でもまあ医者なんて激務でそう都合良く時間を作られるものでもないし、それは普通の社会人でも同じだろう。
とどのつまり「どうしようもなかった」からこそ、余田は自分を責め続ける事しか出来なくなって壊れたのだと思う。
形見の薬を持ち歩く余田は確かに壊れていた。
だから恋人の幻影を見て海に入っていってしまうシーンはとても人間的で好きだし、その恋人が余田の名前を呼んでいるのに声が聞こえない・口パクの演出もとても綺麗だった。
好き。
きっともう声を鮮明に思い出せなくなっているんだろうなと思える演出、好き。
そして形見の薬を飲んで死のうとする余田を止めにくる桂木よ。
分かっていたよ。
お前が止めにくると分かっていたよ。
私だってそこまで馬鹿じゃねぇんだ、残りの尺とか色々鑑みたら止めにくる事は予想通りだよ。
でもこの流れの美しさがあまりにも強くて思わず泣いた。
経験値を美しさに全振りしてフルパワーで真正面からぶん殴られた気分。
しかもここで余田(北代さん)がさらりと流す一筋の涙が本当に綺麗で、こんなん最早絵画ですやんレベル。
額縁に入れて飾らせろ。
以下スーパー北代さん褒め褒めパート(飛ばして良し)
まずシンプルな白のロンT姿が似合い過ぎていてもうビビり散らかした。
スタイル良過ぎんだろなんだてめぇこの野郎こんなん美し過ぎ罪で逮捕だろパクれパクれ!
私は俳優さんを本当に知らないので北代さんは日本統一の丈治のイメージしかなくて、まずこう言うBL作品に出ている事から驚いたのだが、日本統一だとスーツ姿ばかりなので、シンプル白ロンTでスタイルの良さが際立ってビビり散らかした。
しかもこの映画のおかげで、「北代さんの顔ってこんなにカッコよかったんか」「北代さんの顔ってこんなにエロかったんか」「北代さんの顔ってこんなに美しかったんか」を立て続けに浴びせられて頭おかしくなるわ。
そして全体を通してここ好きポイントが三つ。
まずひとつ目が、怪我をした桂木の指を舐めるシーン。
エロい。ただただエロい。
血もついた舌で指を舐める北代さんがただただエロい。
エロ過ぎて腹が立つレベル。
このシーン三回は見た。
もっと長尺でほしい。
なんならVRで見させてくれ。
二つ目が強制フェラシーン。
急患で運ばれてきた患者を救う事が出来ずにメンタルが削られて、「俺を殺したいなら食いちぎれよ。俺が憎いんだろ?ほらやれよ!」って自暴自棄になりながら桂木にフェラさせるの、凄く良い。
多分この時は本当に食いちぎられても構わない、もう死んでもいい、殺してくれよくらいの気持ちになってしまっていたので、狂気的に笑いながらの強制フェラですよ。
桂木の頭を掴んで、舐めさせるのではなく、ぐっぽぐっぽと物扱いする強制フェラですよ。
エロくねぇ訳がねぇだろふざけんなもっと見せろ!!!
そして三つ目が先述の、死のうとしたところを桂木に止められて一筋の涙を流すシーン。
ここの北代さんの顔が本当に美しくて、マジで絵画。
美し過ぎ罪で逮捕して絵画として飾る刑に処すべきレベル。
ちなみに私は本作を本当に北代さん目当てで見たので、あえて桂木役の渡邊さんには触れません。
いつになったら北代さんが脱いでくれるのかとわくわくしながら見ていたような奴なので、語るのも烏滸がましい。
開始一時間弱くらいでようやくケツが見られて、ラスト十分くらいでやっとパン一からの全裸になっていただけるので、北代さんの体が見たい人はご参考までにどうぞ。
良い体をしていますねもっと見せろ。
ただ桂木役の渡邊さんは本当に大変な撮影だろうなと思いながら見た。
実は本作を見る直前に、花と蛇3を見ましてね。
もちろん俳優さんを知らない私は本宮さんを目当てに見たのだが、主人公の静子は鞭で打たれ縛られ吊るされ舐められと、これ撮影大変なんだろうなあと思ったんで本作でも同じように、受ける側の俳優さんは攻める側よりも大変な撮影なんだろうなあと思った。
ちなみに花と蛇3はラスト10分くらいでようやく本宮さんの体を拝む事が出来ましたので、本宮さんの体が見たい人はご参考までにどうぞ。
背中でっか。ごっつ。えっろ。
はあ?えっろ!!!
・総評
エロと追い詰められた人間の複雑な心理が同時に摂取出来る素敵な映画。
テンポも良いし、登場人物も少ないので見やすいと思う。
ただ怪我をさせたり出血したりなど暴力的なものはないが、がっつりと性的な調教シーンと軽い脅しシーンがある為、そこがダメな場合は開始数分でノックアウトされるので気を付けてほしい。
でも調教と言っても本当に、ただただ快楽を与え続けると言う方向性の調教で、桂木が痛がる事とか苦しむ事とかは一切しないし、何なら甲斐甲斐しく世話もしてくれるので、個人的にはとても優しい調教だなと言う感想。
エロがダメなら無理だが、そうでないなら調教ものとしてはむしろ見やすい方だと思う。
とにかく海のシーンで涙を流す北代さんを見てくれ、あまりにも美しい。
美しい涙オブザイヤー受賞。
あれマジで額縁に入れて飾るべきだろ。
あれが飾られない世の中なんておかしいよ!!!