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茶しばき会
「ともだちにならない!?」
久しぶりにあった仕事場の彼女は、そう言った。えー!いいよもちろん、とわたしはこたえた。
なにをもってともだちなのかわからないけれど、仕事が終わるとわたしたちはどこも寄らずに電車で途中の駅まで一緒にかえった。
暇な日お茶しようよ、という話から、2ヶ月先に茶しばきの会(あそぶ日)がきまる。
「13時に神田駅の東口で!」
と約束して待ち合わせた、風が心地いい春の陽気が訪れた日。
神保町まであるいて、わたしが気になっていたギャラリー珈琲店古瀬戸にはいった。
全然混んでいなくて、まあるい青い机がかわいい。底が四角で上は丸いグラスがいい。ひとりでも誰かとでもまたきたい!とおもった。(食事もあっていいよ)
ごはんもケーキもたべて、ぽつぽつとはなしをする。お互い、つくるひとで本もよく読む。多くは語らないけれどわたしたち、大切にしているものが似ているとおもっている。
お店をでて見かけた雑貨店にはいる。
突然の小さなコアラがかわいい、ぱかっとひらくと鏡になっているペンダントミラーをみつけた。3色あるのだけどわたしは紫のペンダントに赤い紐、彼女は赤いペンダントに紫の紐をえらんで買った。買ってすぐ首からぶらさげる。堂々とお揃いでうれしい。
堂々とお揃いをしたまま本屋に入って各々みる。欲しい本があったけど今日はもう2冊持ち歩いていて入らないので、やめた。
満足してまた神田駅にむかう。わたしたちは明日も職場で会う。「じゃあまたあしたねー!」って、小学生の頃みたいにわかれた。